【成長のマネジメント】会社の成長基準は『自己決定の方向』への進歩!
われわれはは、相ついで現われる挑戦に対する一連の応戦が成功をおさめる場合、挑戦ー応戦の連続が進行するにつれて、行動の領域が、自然的環境と人間的環境の別を問わず、しだいに外的環境から、成長しつつある個人もしくは文明の内面に移行してゆけば、それを成長の現われと解してよい、と結論する。(『歴史の研究』 A・J・トインビー著。以下同文)
外的環境には「人間的環境(地理的拡大)」と「自然的環境(技術の向上)」の二つがあります。
技術の発達の歴史は、地理的拡大の歴史と同様、文明の成長を測る基準を提供することができなかった。(同上)
と或る通り、トインビー博士は歴史的例を取り上げ、一般的に考えられる文明の成長の基準になりそうな2項目は、基準にはならないと断定しています。
ビジネスマンである私たちに置き換えると、「地理的拡大」とは「売上向上、及び市場シェアの向上」を、「技術の向上」とは「他社にはない技術、AI・RPAの導入・活用」等というところでしょうか。
思わず、これらが思った通りの水準、又はそれ以上であれば満足し、安心してしまうところですが、それは全くの錯覚のようです(笑)
われわれが求めている成功の基準、そして人間的環境と自然的環境の双方を含め、外的環境の征服という事実のうちに発見することができなかった基準は、むしろ、挑戦と応戦とが力くらべをする、二つの領域の一方から他方へと、しだいに重点がおき変えられ、活動舞台が移動することのうちにあることを暗示する。(同上)
そして、この後の『挑戦』は「外部」からではなく、「内部」から発生するというのです。この「内部からの挑戦」への応戦は、「自己分節・自己決定」することで実施する。
「自己決定」とは、何を決定するのか?
それは、「みずからの環境」、「みずからの挑戦者」、「みずからの行動領域」です。
1)「みずからの環境」⇒what。「情熱をもって取り組めるこの」
2)「みずからの挑戦者」⇒must。「経済的原動力となるもの」
3)「みずからの行動領域」⇒can。「自社が世界一になれる部分」
上記のように置き換えるられると思います。
あれ?どこかで見たことあるぞ、と思われた方もいらっしゃると思いますが、そうです!ビジョナリーカンパニーに出てくる『針鼠の概念』です。
成長の基準は自己決定の方向への進歩である。(同上)
自社の『針鼠の概念』を深堀りする、ということ何だと思います。
やっぱり、こう考えると、歴史も経営の原理原則も共通しているように思います。これって、私にとって一大発見です(笑)ありがとうございます!
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