“オミクロン株”という名の由来
オミクロンという言葉があらゆる場所で飛び交うようになった。
新型コロナウイルスの変異株の名称である。ここ数日、テレビや新聞でこの言葉を耳にしないことは無い。
先日28日は大阪府内の高齢者施設にて、全国初のオミクロン株によるクラスターが発生した。感染拡大力・重症化率はどの程度のものなのか、まだ謎が深まるばかりのオミクロン株。そもそもどうして「オミクロン」と呼ばれるようになったのか。名前の由来は何なのか。
変異株にギリシャ文字を使うとWHOが発表
2021年5月、WHO(世界保健機関)が、新型コロナウイルスの変異株はギリシャ文字のアルファベットで表記すると発表した。それまでは、発生源や変異株が最初に確認された地域の名前を使用して名付けていたが、差別や偏見を無くすことを目的として変更したという。
よく知られているギリシャ文字は、
α(アルファ)
β(ベータ)
δ(デルタ)[※日本でもデルタ株が流行した]
π(パイ)[※円周率のπ]
Σ(シグマ)[※総和のΣ]
といったところだろう。
今回世界的に蔓延しているオミクロン株の「オミクロン」。そもそもギリシャ文字だということすら初耳という人もいるのではないだろうか
13,14番目のギリシャ文字が飛ばされたらしい
変異株にはVOC(懸念される変異株)とVOI(注目すべき変異株)がある。
オミクロン株が発生する前、11番目のλ(ラムダ)株と12番目のμ(ミュー)株がVOIに指定されていたようだが、13番目のν(ニュー)と14番目のξ(クサイ)は使われずに15番目のギリシャ文字を使って今回の変異株、ο(オミクロン)が使われたようだ。
詳しくはこちらをご覧いただきたい。
ギリシャ文字を全て使い切った後の命名方法は?
ギリシャ文字のアルファベットを使って命名するとWHOが発表したのが2021年5月。この記事を書いているのが2021年の12月で、8ヶ月で15文字を使用したことになる。
単純計算であと4〜5ヶ月もすれば残りの9文字を使い切り、また新たな命名方法を考えなければいけないことになるだろう。
ギリシャ文字を全て使い切る前に、新型コロナウイルスの感染拡大が世界的に収束するとは考え難い。ギリシャ文字の次はどう名付けられるのか。英語のアルファベットが使用されるのか、ギリシャ文字を2周するのか(αー2株、βー2株みたいな感じで)、興味深いところである。
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