低周波音被害のつらさ

自分が実際に低周波音の被害を受けて人間らしい健康的な生活を送る事が難しくなったのでその経験を記事として残して他の人にも低周波音の被害について知ってもらいたいと思いまとめました。

低周波音とは

低周波音とは家中のどこにいても「ブーン」という音が聞こえて逃げることのできない不快な振動音のことです。
耳栓をつけていても聞こえます。
鼓膜が揺れるのでとても不快な音です。
外の人の話し声や生活音などをうるさいと感じますが低周波音はそれを通り越して不快と感じる音（振動）です。

室外機の低周波音

近所のスーパーには2mの高さくらいの室外機が設置してあり、上部に6枚羽根（ファン）が付いていてまわると地鳴りのような音がします。
食品の冷却用なので24時間稼働しています。
自分の家からスーパーの室外機までは30m近くは離れていますがそれでもファンの音が聞こえてきます。
一軒家に移り住んだ時からあったので15年以上前から稼働しているのだと思います。

低周波音による身体の不調（症例）

この不快な音を毎日聞かされてある時体調を崩し始めました。
自分の主な症状は
・眠りにつけない（熟睡できない）
・昼夜逆転の生活になる
・息苦しい
・めまい
・ひどい食いしばり
・痰が切れない（飲み込めない）
・首や肩の違和感
・歯茎がいたくなる
これらの不定愁訴が何年も続いています。

治すために漢方外来や耳鼻科や整形外科など様々な病院を複数巡りましたが

ほとんど症状が改善することがありませんでした。

試した薬は
・めまいに半夏白朮天麻湯
・喉や痰の違和感で半夏厚朴湯、カルボシステイン、ビラノア、フルティフォーム
と色々試しましたが全く効果がありませんでした。

低周波音に気がつくまで

発症した初めは低周波音という存在をしりませんでした。（今でもなぜかわかりませんがニュースで取り上げることはほとんど無いので知る機会が無いと思います）
ある時に朝早く起きることができずふらふらで学校にいけなくなった時があり、何で体調がすぐれないんだろうかと原因がわかりませんでした。
若い時は学校のあとは塾や習い事があってあまり家にいることがなかったので家に帰ったあとに寝ることを繰り返す生活でした。
（低周波音という存在に気がついてそれが体調不良の原因だと知ったのは卒業して無職になってから）

それでも体調不良で学校に行けなくなったら退学するしかないので無理をしてでも学校に行くしかありませんでした。

日常生活

大学に通っていた頃は毎日午前中の授業が終わった後にお昼休みに保健室で30分くらい仮眠をとってから午後の授業に参加していました。大学はなんとか卒業する事ができました。

大学院では毎日9時から21時まで研究で忙しく、お昼休みに保健室で大学生活と同様に仮眠をしていました。色々と知り合いに保健室通いがバレないようにするのに気を遣って通っていました。
ですが教員に「どこ行っていたんだ」とため息をつかれたり、研究の進展が遅いと言われる事もあって教員ともギクシャクした関係になり心身ともに毎日限界でした。
いわゆる体調不良が招いた負の連鎖というやつかもしれません。

就活も100社近く応募しましたがうまくいかず無職になりました。

面接当日にひどいめまいで会場に行けないことも何度かありました。

どうすることもできずに私は就活を諦めて休養することに決めました。

市役所への相談

休養のために家にいることが多くなり、家でじっとしているのですがこの時にどこからか耳を塞ぐような振動音に気がつきました。
まさか外から家の中にまで不快な振動音が長時間聞こえてくるなんて思ってもいませんでした。

私は音の発生源を調べるのに夜中に家の周りを歩き回りました。
意外にも30m離れたスーパーの室外機から家で聞こえるのと同じような振動音がしたのでもしかしたらと思って市役所に調査しました。

市役所に低周波音の件で相談して検査をしてもらう事になりました。検査当日は3人の職員の方がやってきて家の中と外のスーパーの室外機の騒音レベルを測定しにきました。
測定の結果は外の室外機と同様の音が室内にも聞こえてくるという結果でしたが規制基準値（dB）には達していませんでした。
ですがスーパーの方で「事業者に相談してみます」と前向きに検討するということを市役所の方から連絡をいただきました。
この時はやっと平和な生活を送ることができると期待で一杯でした。
しかし半年が経過しても市役所の方から連絡が入ることはなくスーパーの室外機の件で再度進展について確かめたくて市役所に電話しました。
その結果は「また事業者のほうに任せている」というスーパーの回答でした。
その後1年が経っても連絡が入ることはなく再度市役所に問い合わせたところ役所の人から「そちらでも低周波音対策したんじゃないんですか？」「強制じゃないんですよ」と責められてついにはスーパーの方にも確認をとってもらえなくなりました。

もうどうしようもなく市役所にも見放されました。

低周波音対策

このままだと体調は悪化してまともな生活ができないので、サウンドSタイルⅡという防音壁を買って試してみました。しかし、部屋一面を防音壁で覆う費用はなく部分的に塞ぐ程度ではほとんど低周波には効果がありませんでした。2万円近くの防音壁が粗大ゴミになりました。

仕方ないので耳栓を付けて寝ていますが長時間耳栓を付けた後は耳の中が痛くてつらいです。

低周波音に逃げ場はありません。

まとめ（個人の感想）

無職になって家で休養してから3年が経ちますがそれでも体調不良は治りません。

無職なので収入はゼロです。
身体を壊されているので働くこともままなりません。
加害者は自己の利益のために他人の人生がどうなっても構わないと思っている人です。
被害者が低周波音で苦しんでいるのになにも償ってくれません。

低周波音被害は公の場で起きることは少なくほとんどが家の中など私的な場所で被害が発生していると思われます。そのため個人的な問題になってしまい、メディアでもあまり取り上げられないので認知度も低く被害を受けている人がどれほど辛いのかあまり理解されてないと思います。

他にも低周波音で困っている人がいないかツイッターなどで調べてみるとエコキュートというので困っている人が多くいる事を知りました。

大手メーカーが関わっている商品にも関わらず騒音対策はほとんどなされていない商品みたいで技術の進歩なんていうのは夢なのかと思ってしまいます。
表面的なマーケティング手法で巧みに惹きつけて商品さえ売れればいいみたいな考えなんでしょうか。

自分と同じように低周波音で苦しむ人がいなくなるように技術が進歩する事を願っています。