孤独に、されど幸せに

たまには綺麗な文章を書きたい気分だ、
今日はそんな日だ。
普段はTwitterでキモい事しか書いていない、
だから、こんな日があってもいい。

俺は友達がかなり少ない、
これは客観的事実としてはっきり言える。
でも、幸せに生きてる。
人生に挫折が0だったわけじゃない。
自分の能力不足に吐き気を催したことだってある。
理不尽にいろんなものを奪われたりもした。
それでも、前を向いて歩けてる。
まだ人並みにできないこともあるけれど、
苦手なものもあるけれど。
ゆっくり、ゆっくりと、少しずつ、
より善い生き方を探してる。

俺には理想がある、生き方の理想だ。
別に大きな夢じゃない。
小さな憧れだ。
俺は大切なものを、大切にして生きたい。
小さな幸せでいい。
嫌なこと、醜いものが沢山ある世の中で、
少しでも「綺麗だ」と思えたものを、
大切にしたい。
小さな芽を両手で包んで温めるように、
全身で隠して、雨風から守るように。
些細な、本当に些細な美しさを、
生涯をかけて大事にしたい。

俺は孤独に生きている方だし、
人との関わりは少ない方だ。
だけど、俺の大事にしている大切は、
関わりの薄い周りのやつが、
深く考えず、その瞬間の楽しみのためだけに、
小さな芽を踏んだり、引き抜いたり、
焼いたり、ちぎったり、
汚したり、隠したり、
無邪気な悪意で踏みにじる。
だから守らないといけない。
でも俺は普通の人間だから、
守るためにすごい力に目覚めるわけじゃない。
奇跡を起こせるわけじゃない。
俺みたいな非力な人間が悪意に対抗するには、
強烈な悪意が必要だった。

強烈な悪意で大切なものを守っていると、
たまに自分が分からなくなる。
ただ些細な大切なものを大事にしたかっただけなのに、
嫌になるほど自分が悪人に感じられる。
普通に会話をしたいのに、
意地の悪い言葉が頭の中で反響する。
いつも行動の選択肢にズルや卑怯が混ざる。
感情とずれた表情が平気で出来る。
悪人として生きる楽さを、知ってしまう。

ずいぶんと悪人のように過ごしてた時、
ふと手の中にある芽を見た。
今の自分の醜さを感じて、
足元が歪むような気がした。
理想との乖離に、魂の形に、
自分の嫌う人間と同じ生き方をしていることに、
耐えられないほどの嫌悪感を抱いた。
やり直したいと思った。
全てを、出来ることなら1から。
そんなことは出来ないと分かっていても、
後悔することを止められはしなかった。
現実は変えられない、
過去は変わらない、
世の中を変えることはできない、
救ってくれる魔法なんて存在しない。

ただ、これからの生き方は変えられる。
後悔を背負いながら、
少しでも善い生き方を探せる。
足がまだ動く。
自分を自分で救う方法を、
まだ求めることが出来る。
少しでも綺麗な生き方を望める。
大切なものを、大事にできる。

少しでもいいから人のためになることをしよう。
人の迷惑にならないようにしよう。
目標に向けてまっすぐ歩こう。
大切なものに相応しくなるために。
沢山の知識を付けよう。
思い通りに動く体を作ろう。
絶対的な信念を持とう。
大切なものを守れるように。

前に進むのは痛いし、怖いし、
嫌なこともあるし、
見たくないものを見ないといけないし、
恐ろしいものと対峙しないといけない。

それでも、大切なもののために、
それを守っていけるようにするために、
生きていくことが理想なんだ。
だから、幸せなんだ。
ちっぽけな綺麗を大事にする生き方、
これを選べる今が、本当に幸せなんだ。

これ以上を望んでいいのなら、
もし叶うというなら、
この綺麗なものが後世に残ってほしい。
これから世界を見る誰かの目に、
この綺麗なものが映ってほしい。
今よりも見たくないものが減っていて欲しい。
少しでも今より綺麗な世界になっていて欲しい。
そのことに、少しでも、ほんの少しでも、
貢献できたって言える、
そんな人生を過ごさせてほしい。

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