変革の解 過去設定とあとがき的な何か
変革の解に登場するエフォラとウィルルについては、私の人生においてかなり付き合いの長いキャラクターです。
中学生の頃にファンタジー小説を書き始めたその時に生まれたのがエフォラとその旅の連れでした。
当時書いていたのは、所謂「剣と魔法」のファンタジーで、エフォラは旅の魔導士でした。
細かい設定は忘れましたが、森の中で繭のような物を見つけ、そこから出てきたのが銀髪スカイブルーの瞳の少年ウィードでした。これが、ウィルルの原型です。ウィードという名前は、ウィルルの兄という形で残りました。
エフォラは登場時点で20歳、ウィード(ウィルル)は10歳くらいの設定だったと思います。子供を放っておくわけにもいかず、保護する形で二人の旅が始まります。
最初に書いた話は、第一部の原型になっており、ウィードのクローンがウィードを殺しにくる話でした。
中学生だったので「人はなぜ生きているんだろう。生きる意味とは?」みたいな事を考えていて、その時の答えらしいモノを話の中心に据えようとした事は覚えています。あとは、当時読んでいた漫画や小説に大いに影響されていました。
さすがに書いていたノートはもうどこにもないのですが、相当読みにくかったと思います。
学校の担任に提出する連絡ノートみたいなものに書いていたら、当時の担任の先生が読んで簡単なコメントをつけてくれていました。
あの先生がコメントをくれたから、書き続けられたし、今があると思っています。先生にはとても感謝しています。
後に友人が読者になってくれた事も大きかったです。
その後、エフォラとウィードの話をもう一つ書いていて、第三部の原型的な話ではありますがこれはかなり設定を変更しました。
当時の設定
・生まれつき額に石が埋まっている種族がおり、隠れ里で暮らしている。感情の高まりによって暴走するとされている人間から危険視されている種族。
・エフォラはその種族の突然変異で額に石がない
・エフォラの父は妻と子を亡くしていて、エフォラは亡くなった子のクローン
・エフォラは物心つく前ぐらいに、エフォラの父の元から誘拐されている。
・誘拐したのはエフォラより少し年上の女の子。女の子はエフォラが一人でいるのをみて、捨て子だと思って家に連れて帰っただけ。
・エフォラはエフォラを連れ帰った女の子の家で育つ。女の子の事を本当の姉だと思っている。かなりシスコン。
・その後、エフォラは魔道学校的な全寮制施設へ
・なんやかんやあって施設脱走
設定盛り過ぎである。というわけで、リメイク時にこれらの設定は破棄して、
・軍に連れて行かれ、軍施設が破壊された時に逃げおおせた
にしました。
出てくるのが男ばかりだなと思って、エフォラの事を好きな猫耳尻尾あり獣人と人の混血の少女を増員していましたが、ウィルルを女の子にしたのでリストラしました。
父親と再会して、いろんな真相を知って終わりを迎えるという形は第三部と同じです。
そこでエフォラの話は一旦終わりを迎えます。
ウィードに出会う前の過去話として、ティアの原型とエフォラの旅の話は構想は浮かんだものの小説として仕上げたものはありません。ギャグ寄りな短編を考えていたと思います。キャラクターデザインのようなものだけは描いていた気がする。
ティアも、当時の設定から性別を変更しています。
当時の設定
・サルウッドの最高神官になる前の修行中。身分は隠している。
・男兄弟しかおらず、最高神官は女性である必要があるため、女装男
・エフォラとは旅の途中で偶然出会った
・陽気なお兄さん
なので第二部については、リメイク後の新規作成です。リメイク後の設定である軍施設の話がベースにあり、エフォラの生い立ちにも触れながら、エフォラとティアのスタンスの違いを描きました。エフォラの若さからくる誠実さに対して、ティアの清濁合わせ飲む覚悟が伝わっていると嬉しいです。
中学生の頃からという、付き合いの長いキャラクター達ですが、さすがに書き納めかなと思っています。なにしろ彼らの若さや勢いをもう書ける気がしない。
気が向いたら10年後、20年後設定で30代や40代のエフォラを書くこともあるかもしれませんが、ひとまず彼らのお話はこれでおしまいとします。
物書き人生を、ゆっくりと伴走してくれたエフォラ達に「お疲れ様でした」と言いたいです。(社会人になってからは執筆速度がかなり遅くなって、一年に一回更新のような時もありましたし、数年更新出来ない時期もありました。)
最後になりましたが、読んでくださったみなさま、本当にありがとうございました!
一時でも楽しんでいただけたなら幸いです。
マキ'sバーの話だけ、おまけとして書こうと思っています。
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