化石と時間

良かった、あの頃

あ〜学生のときはよかったなぁという声をよく聞く。僕は全く思わないが。何でそんなに過去に戻りたいんだろう?掘り起こしたいのか。

別に今が最高!とか啓発する気は1ミリもない。過去に生きる人はそれでいいと思う。昔を懐かしがり、そして人生を終えていく。

いつも昔の仲間と集まってあの頃は、そういう話をする。まあそれは良い思う。自分だって集まる。

化石は化石だから美しい

思い出は化石だ。いびつになる。全部揃わない。いや、化石よりも変わりやすい。化石は掘り起こして保存すれば良い。でも思い出は時々で変わる。もっと化石っぽい。リアルタイム化石みたいな感じ。

なんで化石は良いのだろう。それは不完全だからだ。想像力をかきたてる。恐竜の体毛はイメージで作られてるらしい。今は正確に予測できるのかもしれんけど。

昔書いてあるティラノと今は結構違うらしい。

こうやって想像力を掻き立てられる、変わらない、そのままの形だからいいのだ。

思い出をいじる、愚行

振り返るのは別にいい。それに縛られてるのが化石をいじる行為だ。いつまでそこに縛られている。

思い出は思い出のまま。そんなに振り返ったら形が変わる。化石で言えば骨の位置を変えるもの。そんなの一生やるな。不完全が完全なんだ。ミロのヴィーナスみたいに。

今が続けば

これも考えられない。それは生きてるうちに骨をいじるようなもんだ。今からそれを全てにするな、と言いたい。おっと、啓発しないつもりがこんな言い回しになった。

最高な状態なんて頑張って掴むものだ。沢山遊べて時間が多いことがすなわち最高なんだろうか。もっと刺激的で面白い、それも生き甲斐になるような、そんなことかもしれない。

頑張って、と言ったが。人は逃げる。それが化石をいじる行為。

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