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立春とグラウンドホッグ・デー

 立春を迎えましたね。当地もずいぶんと日差しが春めいてきました。残念ながら梅や桃はありませんが、あちらこちらで水仙がニョキニョキ顔を出していて、春の訪れを感じます。
 東京も珍しく寒波に見舞われたそうですね。年明けから厳しい出来事が重なり、多くの方にとって辛い冬となったことと思います。穏やかでやさしい春が一日も早く訪れますように。今度は酷暑に苦しめられるのかなと思いつつも、楽しみを見つけながら、小さな希望を持って過ごすことに意義があると思うこの頃です。

ニョキニョキ。ピンクのお花はなんだろう
こちらでもニョキニョキ

 米国では、春の訪れを予想する変わった行事があります。その名もグラウンドホッグ・デー。
 主にペンシルベニア州のパンクサトーニーにて毎年2月2日に開催される行事でして、「フィル」と代々名づけられるグラウンドホッグ(ウッドチャック)が天気占いをします。シルクハットの紳士たちがフィルにお伺いを立て、フィルが自分の影を見たら、冬があと6週間続くとされる占いです。もとはドイツ等でアナグマに占ってもらう行事であったのが、ドイツ系移民によって米国に持ち込まれ、アナグマならぬグラウンドホッグにお伺いを立てるスタイルに変わったらしい。
 グラウンドホッグとはどんな生き物かといいますと…

pixabay フリー画像(著作者:LiveLaughLove)より借用しました

 こんなのです。かわいい…欲しい…ねずみとリスを足して巨大化したかのよう…(←哺乳綱ネズミ目リス科なので、まさに足して割った感じ)ずんぐりむっくりしていますが、危険を察知すると敏捷に行動するそうです。得意技は巣穴掘り。こう見えて泳ぎと木登りも上手いらしいですよ。

…で、今年のフィルの予言はいかに…!!

pixabay フリー画像(著作者:Clker-Free-Vector-Images)を借用しました

 フィルは影を見なかった!! とのこと。「喜ぶがいい、春はもう間近であるぞ人間よ…」との予言でありました。おお、ありがとうフィル。
 
 ところで、グラウンドホッグデーといえば、忘れてはいけないのが映画『Groundhog Day』(1993)。ビル・マーレイ主演の名作でして、大好きな作品です。グラウンドホッグデーの取材のためにパンクサトーニーを訪れた、ビル・マーレイ扮するフィル・コナーズ(気象予報士)が、時間のループに閉じ込められてしまう…というタイムループの物語。このフィル(人間の方ね)がまぁ、とんでもなく嫌な男でして。自意識過剰で嫌味ったらしく、超絶自己中。もちろん周囲からは嫌われる鼻つまみ者なわけです。グラウンドホッグデーなんてつまらん行事の取材、さっさとやっつけて帰りたいと思っている。それがタイムループに巻き込まれたからさあ大変…となるのでした。
 ビル・マーレイの演技力には何度見ても感嘆します。なんだこの勘違い男は!という主人公なのに、ふっと眼差しが変わった途端に誠実で純粋なイケメンに見えてしまうこの不思議。ビル・マーレイ自身は失礼ながら二枚目が売りではない俳優だけれど、突然とてつもないハンサムに変身するんですよね。圧巻の演技力です。彼の素晴らしい演技のお陰で、何度見てもクライマックスは目頭が熱くなります。
 笑って泣ける本当にいい映画です。ぜひぜひご覧になっていただきたい作品。
…一つだけ不満があるとすれば、邦題が『恋はデジャブ』であることだけ…何をどうしたらこのタイトルに…と毎度口惜しいのでした。ぐぬぬ。

 では最後に、映画つながりにて、息子が制作したミニチュアダーレクを披露いたしましょう…(無理矢理感) 

ばばーん!!
制作風景

 ダーレクと言いますのは、イギリスBBCのご長寿SFドラマ『ドクター・フー』に登場する地球外生命体。人間を滅ぼしにやってくる悪いヤツらです。SF大好きな夫が息子に初代ドクター・フー(1963)シリーズを見せたところ、大変気に入ったらしく粘土をコネコネ。パーツの細かいところまで結構こだわっております。
「もっと作りたい。粘土一キロくらい買って!」と言っております。いや、そんなに量産されても困るんだけど…

 それでは皆様、どうぞあたたかくしてお過ごしください。桜の時期が待ち遠しいなぁ。

(サムネイル画像はhoho8888さまよりお借りしました。ありがとうございます)

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