お笑い芸人の値段

こんにちわ。フリーの芸人です。

今日は我々のようなフリー芸人にとって最初にして最大のテーマ「ギャラ」についてです。

なにせ我々フリー芸人はギャラ交渉を自分でしなければなりません。


一口にギャラと言っても色々あります。

ラジオやテレビなどのメディア系、舞台でネタをやる場合のライブギャラ、そして学園祭やショッピングモールなどでステージを行う営業ギャラ。

中でも、我々が秋田で一番お世話になるであろう営業ギャラについてなのですが、ギャラ交渉する上で知っておいていただきたい事が色々があります。


まず知っておいて欲しいのは出演料は時給では無いという事です。

そういうイベントでの我々の持ち時間は15分~20分。長くても30分です。

そうすると言われてしまうのが「え、この値段で20分しかやってくれないの?」というヤツです。

これは何度か経験していて、かなり誤解があるなと思うのでお話しさせてください。

まず、お笑いという演芸は見る側にも集中力がいるので、決して長ければいいというモノでもありません。むしろ長いとダレるだけでお互いにとって良いことはありません。

そして、なによりもイベンターさんにもう一度思い直して欲しいのはそのイベントにとって芸人のステージはイベントの尺を埋める事が目的ではないという事です。

イベントにもよると思いますが、多くのイベントの目的は沢山のお客さんに来ていただき楽しんで頂く事だと思います。

お笑い芸人のステージというのはその力添えと賑やかしです。

「ねじが来るのか見に行こう」となるのが理想ですが、「知らないけどお笑いが見れるのか」程度でも十分お客様の足を止める事には繋がりますし、それは我々の頑張り次第です。

もしその価値があると思っていただければ我々のステージをお買い求めください。期待に応えれるように全力で頑張ります。


そして、みなさんが一番気になるであろう値段についてです。

ココでいくらとは書きませんが、イベントの内容を添えて問い合わせていただければすぐにお教えします。

で!!この値段の感じ方が本当に人それそれで難しいんですよ!!

特に「高い」と感じてしまう方々、本当に説明が難しい!!

先に言っておくと、我々は事務所に所属している時から秋田の仕事に関してはどんなに安くてもすぐに断らずに一回相談してくれるようにお願いしていました。

そして、本来のギャラの5分の1くらいでもなんとか無理して受けたりしたこともあります。

でもねー。悲しいことにこの頑張りは本当に伝わらないんですよ。

「どうしても、ねじに来て欲しいんです!でも、どうしても予算はコレしか出ないんです!今回は無理して来てくれてありがとう!」という人は少数なんです。

我々の値段を高いと感じる人の多くは「予算はコレしかないけど、ねじなら来てくれるんじゃない?」という方々です。

いや、それでも嬉しいんです!本当に!これは分かって下さい!本当に嬉しいんです!!

だから、旅費や交通費を削って無理やり受けようとするわけです。

でも、どうしても条件に無理があったり、正規の値段でオファーをくれる方がいた場合は泣く泣くそちらを優先します。

そうすると「そうやって、小さい仕事は偉そうに断るんだね」とか「愛がない」とか、終いには「応援してやろうと思ってわざわざ場所を用意してやったんだから本来ならノーギャラでも勉強だと思ってやるべき」と言われてしまい、最悪の場合「あいつらは偉そうだから周りの仲間にも使わないように言っておく」といった事になります。

本当に悲しい!!

エンタメに対して買い手市場な考えというのは地方特有のものだと思いますが、我々が提示している金額に評価が見合ってないというのは我々の実力不足もあります。

そして、何にいくらお金を掛けるのかというのはその人それぞれの価値観です。

その価値観を変えるくらい頑張るのが自分たちの仕事であり、価値なんだと思います。


エンターテイメントに突き動かされて人生を送っている我々と、そうでない人生を送っている人とでエンターテイメントに対する価値が違うのは当然なんですよね。


と、今回はギャラに関しての愚痴みたいなのを書いてしまいました。

でも、何が言いたいかというと燃えてるって事なんです。

そのエンターテイメントに対する価値を変えるのが僕の仕事だと思っているからです。

やるぞーーーー!!

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