佐々木玲仁
テレビドラマ「アンナチュラルについて細かく考えていきます。おそらく,簡単な話ではなくなる気がします。
今回は,「名前がついたがために,ろくでもないできごとがよりろくでもなくなってしまうこと」についてのお話です。名前がついたことによって存在してしまった毒の話といってもいいと思います。 前回は「名前がついたからこそ理解できたこと」についてのお話だったので,その反対向きの話ということになります。 ではいってみましょう。 高野島ショックまずは「高野島ショック」の話からいってみましょう。これは前回でもお話しした第1話の「名前の無い毒」に登場した社会現象の名前です。まあ社会現象とい
「アンナチュラル」を考えていくときに,まずは「名前」の話を入り口にするとスタートしやすいのではないかと思います。今回考えるのは,「異性間交流会」「子豚搬送」「赤い金魚」の3つです。これらを使うことでどんなことが起こったのか。「アンナチュラル」を「名前」から考えてみます。 名前をめぐる物語 これは名前の話です。 アンナチュラル第1話,第1シーンはこんな会話で始まります。 三澄「名前?」 東海林「そう。問題は,名前。」 ということで,まず,「このドラマは名前についてのお
「アンナチュラル」は面白いドラマだけどただ面白いだけじゃないということを,アンナチュラルの中で使われていた方法を使ってお話ししていきます。つまりアンナチュラルを「腑分け」していこうというわけです。キーワードは「いや,そんな簡単な話じゃないと思う」。 これからドラマ「アンナチュラル」についての話をします みなさんこんにちは。佐々木です。 この文章は,2018年の1月から3月までTBS系列で放送されていた,「アンナチュラル」というドラマについて書かれたものです。このドラマは
みなさんはじめまして。こんにちは。 佐々木玲仁と申します。 これからいくつかの文章をnoteに載せていこうと思っています。 どうぞよろしくお願いします。 まずはごくごく簡単に,箇条書きで自己紹介しますね。 臨床心理士で公認心理師です。いわゆるカウンセラーです。 臨床心理学の研究者です。カウンセリングの中で絵を描いてもらう描画法,子どもが自由に使える「子どもの居場所」の実践研究,オンラインでのカウンセリングなど,他にもいろいろ研究をしています。 九州大学の教員をしてい