読書記録７

彼方から 第１巻

　大好きな漫画の一つ！！！未だに読み返してるよ全１４巻！！！

言葉を覚えることから始めるチートゼロの異世界トリップモノが好き？

強くてかっこよくてでも等身大の青年のように悩む主人公が好き？

凹んでも何度も立ち上がる頑張り屋な、笑顔の可愛い女の子が好き？

　異常どれかに一つでも当てはまったお方！！！さぁ今すぐ彼方からを読むんだ！！！そして軽率に沼にハマって！！！僕と一緒にハマろうね、おう早く読むんだよはよう！！！

　……えー、大変申し訳ありません正気に戻りました。オタクに好きなものの話軽率にさせるとこうなるといういい見本でした。

　爆発事故に巻き込まれたヒロイン！気がつくと異世界に！自分を助けてくれた主人公と交流を重ね、言葉も常識もわからないなりに努力を重ね、言葉を覚え、掃除を覚え、炊事を覚え、自分の居場所を少しずつ見つけていく。　穏やかな生活を得ようとしたものの、実は二人には、世界の命運をかけるほどの重大な秘密があって――！！？？

　みたいな感じの本です。主人公がバカ強いし、前述の事情から超絶狙われるので戦闘シーン多いし、黒幕や敵側が権力者側なので政治系の争いの描写も多め。　

　でもそれ以上に日常シーンへの力の入れ方がすごく丁寧かつ、ヒロインの「特別な力がないとできないことじゃなくて、今の自分だからこそできることを精一杯にやろう」という芯が、迷いながらも貫かれているのが大変好き。

　ご飯を作って掃除をして、怪我の手当を手伝って、泣いている人がいれば言葉をかわして、辛いことがあるなら寄り添って、自信無くなってるヒトがいたら、貴方は素敵な人だよって真っ直ぐ言える女の子。

　凹んでも力がなくても戦えなくても、自分にその時できる精一杯をあがいていくその描写がもうすごい丁寧なんですよ。普通こういう守られる系のヒロインって描写がうまくないとお荷物って感じがちになっちゃうんですけど、それがまるでないです。住処が襲われて、一人だけ残されてしまったときに、涙をグシグシ拭いながら、ぼろぼろの住処をお掃除して、この後どうするのが一番いいか考える。そう言うのをちゃんとできるヒロインなんですよ彼女。パニックにならないのって難しいんです。でも必死で冷静になろうと頑張れる。そう言う強さがすごいんですよ彼女。

　泣きますし、凹みますし、それでも精一杯に、へこたれてられるかー！って頑張れるから、重たい運命を背負わされている主人公にとって本当に暖かい光みたいなんですよ。主人公が苦しめられているなら、精一杯、大丈夫だよ、そばにいるよって我が身も構わず抱きしめに行けるし、いざとなったら命も構わず主人公のところに自分ができる助けを精一杯に差し出そうと頑張れるんですよ。良妻か。良妻でしたね。イザークとノリコ末永く添い遂げてくれ…。おっちゃんご祝儀投げたい……。

　あと主人公が、すっごく強いんですが、もう馬鹿みたいに強いんですが。（超能力みたいなのつかえるしほとんどの怪我が３日も持たずに治るしけん術強いし身体能力高いし美形。チートの塊のような男です。）

　その力のせいで、すげぇ苦しんでる描写がすごく丁寧。自分が世界の命運を握る化物みたいな存在な上にこのままだとなんかもっと化け物になるらしいぞ…みたいな運命を遠ざけようとあがくんですが、その運命を成就させる役割を持つ存在を破壊しに行ったらただの女の子（ヒロイン）で。

　ただの女の子とか殺せるか（げきおこ）ヤダもうこの子安全なところまで運んでやらなきゃ……（いい人）みたいなすごく良識ある子なんですよ……そしてうっかり惚れそうになっていやいや好きになる訳にはいかないし…！！彼女に迷惑が…！（お前その発想が出る時点でもうベタボレやんけ）って必死に恋心否定してるんですよ。顔がなまじっかいいもんで怒ってるんだと誤解され通しですが精一杯、違うんだ、そうじゃないんだって頑張っていうんですがちょっと生い立ち上口下手で盛大に失敗したりする…。

　でその割に、けが人を助けたときにはちゃっかり買う予定だった服の代金まけてもらったり、質の悪い権力者にバトルコロシアムみたいなところに放り出されたときにはがっつり買ってから賞金をちょろまかしてくる（なおきっかり賞金分のみ）みたいなすごくこう、発想が庶民チック……。あー、十代の男の子だなぁって感じがよく分かるので……こういう、なんだ、キャラクターがいきいきしてる作品大好きです。さぁ君も彼方からを読んで軽率に沼に浸かろう。ずぶっと。ささ、ずぶっと。

　ほぼ宣伝になりましたがそんな読書記録です。僕が好きな本をおすだけのエントリになってきたぞぅ…。