東京駅の新幹線改札の自動機におもう

 東京駅の新幹線改札。いつの頃からか分からないが、何だか騒がしくなった。より具体的に言うと「ドゥーン、ドゥーン」と電子音のような音がそこかしこから聞こえてとても不快なのだ。

 で、この音は一体何なのだろう、と思ってある時、耳を澄まして聞いてみると、男性の声で切符をお取りください、みたいな事をいっていた。
 皆さんご存じの通り、特急券と乗車券という概念があって、新幹線改札から出る際にとられるのは特急券。乗車券は再び出てくるのでこれを取る必要がある。(特急券と乗車券が1枚のものもある、というような細かい話はここでは置いておく。)

 で、これを取り忘れていく方がいるので、改札するたびにアナウンスが自動で流れるように改札機にビルドインされた、という事なのだろうが、改札のエリアにはこの機器が少なくとも5台程度はあって、切符が通る毎にもれなく声を出すものだから、結果として、他の機器の発しているアナウンスと被って、最初の「ドゥーン、ドゥーン」という謎の電子音に聞こえた、という落ち。

 これ、しっかり聞こえないと意味がないわけで、例えば、男性の声ではなくて女性の声にすればよく聞こえるようになるのだろうか、とか、機器ごとに声を変えてみたらどうか、なども考えたわけだが、結果としては、視覚で注意を促しつつ、別途、スピーカーで1つの音声を聞かせる方が明瞭な音質で聞かせることができるのではないか、などと考えたりする訳だ。

 いずれ、こういう日常の親切心というか、機械が律儀に働きすぎた結果として、意図せぬ結果をうんでしまうような話は、何とも切ない気持ちになる。

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