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剪定のことを

いつもお世話になってる農家さんの庭にある、僕よりずっとずっと年上なキャラボクの剪定。
高さ5mくらい。頻繁に手を入れずに邪魔なところだけをたまに切っていたようだ。

嬉しいことにスルスルと枝が伸びてる。
こういう人為的感の少ない形が好きだ。
そして枯れ枝、切り残しが非常に多い。
「かっこよくして。」とおしゃったので、
「できます。」と即答する。
パッと見てなんかこれイケそうな気がすると思ってしまったからだ。
気がするというより、打った瞬間バット放り投げるくらいの確信。内心どきどき。

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今回は大小全ての枯れ枝、大小全ての切り残しを取り、かっこよくない枝を切り、古い樹皮を箒で掃き取る。
できる限りのフルコースメニューだと思う。

表面を刈り込むだけのファストフードとは違いとても時間がかかるのだが、それでも了承し、任せてくださるというのは大変ありがたい。

仏もちょっとひくほどに冥利が尽きすぎる。

どんな木でもそうなんだけど、水の流れを意識して剪定している。
1本全体(地球)でもそうだし、構成している枝(川)でも流れるような枝ぶりにしていく。
大きな木では、対面して外側から(下流)ではなく、直接登って内側から(上流)見てハサミを入れる。
そのほうがわかりやすくてやりやすい。(自然)
主観だけど、見た目も美しい。

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近くで家を建てる工事をしていた。
フラットなところからいろんなものを足して足して建てていく。
僕は剪定となると切って切って減らしていく。
足し算と引き算。違うんだけど、どっちもなにかをつくっているなあ、家庭と書くし、と思っていたらお土産にとサクランボを頂いた。
家と庭、軸で繋がっている。
サクランボだけにってか。
こら。

ご依頼ありがとうございました。
小学生のお子さんも仕上がり見て喜んでいた。よかったよかった。

おかげさまで、生きていけます。