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【完結】トワの少年
『なぁわた!』
『ん?』
『デュエルマスターズで絶対にやっちゃいけないことってなんだかわかる?』
準決勝の席移動がアナウンスされる直前にささぼーが問いかけてきた。
『なんだよいきなり・・・野津みたいに大型大会に持ち込むデッキにふざけてブレインイーターとグレイバルーンを1:1でいれることか?
もしくはロストチャージャーを使って相手のデッキで天空シャカパチをすることとか。』
![](https://assets.st-note.com/img/1713970525452-4EhBAOvNuO.jpg)
『全然違う!!答えは決勝戦で俺と当たることだよ!
決勝までいったらおれは絶対に勝つよ。』
『・・はいはい。だったら準決勝で当たれてラッキーしたな。』
『そうともいえるね!
ま、だからわたはおれがボルベルグを持ち帰るから安心して負けていいぞ!』
・・・
ファイナルテーブルの隣の台座には1位~4位までの入賞者に贈られる盾が燦然と輝いていた。
優勝者に贈られるのはボルベルグクロスドラゴンとファイナルドラグアーマーのサイン入りカードの盾。
2位にはドルバロムとバロム、3位~4位にはツヴァイランサーとプロモのクリスタルランサーの盾がそれぞれ贈呈される。
![](https://assets.st-note.com/img/1713970912787-rDNj5gAn2j.jpg?width=1200)
だが、盾の中のカードの価値など二の次三の次だ。
日本一決定戦の出場権が付与されるボルベルグ&ファイナルクロスアーマー以外の盾は僕らにとっては残念賞に等しい。
『いくぞっ!デュエル・スタートォ!!』
そのひと席を奪い合い、切られた火蓋。
1ターン目のささぼーは手札を見るや否や即座に灼熱波をマナに置き、オーバーアクション気味に手の平をこちらに向けてターンを返してきた。
ささぼーと対峙した人間がまず気圧されがちなのが圧倒的なプレイスピードの速さだ。
大事な大会でも普段の練習となんら変わらぬテンポでゲームを進めてくる。
当時の大型大会の一試合の制限時間は10分間だが、除去コンのような長いターン数を戦うデッキでもささぼーが時間切れによる敗北を喫したことなど1度もなかった。
後攻1ターン目。僕の手札は・・・
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