メモ

思いついた順に書きます

夏風の走るは想ひ出の街

前後が俳句を基にした言葉なので、これも似たような句があるのではないかと探してみたのですが、有名な句でなくていいのならば、「風」と「街」で「寂しさ」を表すものを探そうと思えば見つかる。(もっともそれが元となる句なのかと言われれば余程の関連性がないと断言できないのですが。)とりあえず片っ端からそれっぽい句を書き出す。

六月を奇麗な風の吹くことよ 正岡子規

正岡子規が入院中に詠んだ句とされている。句意はシンプルに梅雨の時期の湿っぽい6月にきれいな風が吹いたことに対する感動を記す句となっている。
ヨヒラと照らし合わせると、6月の季節が一致していること、風に関して詠んでいること、作者も孤独を詠むタイプの人であるところは、それらしいが街の情景が浮かばないところは合わない。

涼風は四通八達孤独の眼 中村草田男

「涼風」は夏の季語、「四通八達」は街のことを表しており、街中をかける夏の風に孤独の寂しさを詠んだ句となっており、「想ひ出」以外は歌詞とぴったりと合う表現。
どの程度有名なのかと言われると文学部でもないので分からないが、ぱっと調べてぱっと出る程度には有名なのか?

まっすぐな道でさみしい 種田山頭火

季語のない自由律俳句。この後の歌詞の「鴉啼いてわたしも一人」と同じ作者。
波乱万丈な人生を経験した後、寺での修行を目指すも許されず、旅をしていた時の句。自分の人生を悲観した句らしい。

まとめ

それっぽいのが見つかっても、その句とこの歌の関係性がはっきりしない限りそれっぽいで終わってしまう。
また、そもそも俳句ではなく詩とか小説とか他の文学作品の可能性だってある。
ヨヒラを考察するという意味では徒労に終わってしまうだろうと思い切り上げる。ただ、そういう中でこうした俳句と出会うことができた。それでいいのだろう。


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