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ゲームチェンジ〜観をアップデートせよ〜

っていう新刊を出すとか出さないとか。

ここ一年ぐらいでのインプット⇄アウトプットを言語化した読み物を書こうと思っています。何となく、学校と社会って隔離されているように感じますよね。世界がこれから大きなゲームチェンジを迎えるにあたり、そういったギャップってもっと広がってしまうんじゃないのってことを勝手に危惧してみたり。まあ、そんなギャップを片肘の力を抜いて、面白おかしく埋めることのできるような一冊になると良いなぁと思っています。はじめにの部分をnoteにアップしてみます。

はじめに

これから、世界は数々の『ゲームチェンジ』を迎えることになります。テクノロジーの加速度的進化に伴い、ありとあらゆる構造や概念が破壊され、再構成されていきます。おそらく、多くのヒトにとってそういった大きなインパクトをもたらす変化が訪れることは織り込み済みだったのではないでしょうか。

そこに、コロナ禍の直撃を受け、その流れが一気に加速したように感じます。働き方においては、リモートでの勤務形態が増えました。またキカイによる代替も進み、定型的な仕事の求人が激減しました。学校においても遠隔授業等が一気に進んだり進まなかったり。非合理的なことはみんな分かっていたけど変われなかったモノやコトがにわかに変わり始めたのです。コロナが人類に大きなマイナスをもたらしたと同時に、先送りにしてしまっていた来たるべき変化を一気に手元まで引き寄せたという事実は否定できません。

コロナウイルスって、その大きさこそ違えど、過去、地球に衝突して恐竜を滅ぼしたとされる隕石と本質的には同じなのかもしれません。生存競争を勝ち抜くために、肉食恐竜も草食恐竜も、共に大型化をしたもの勝ちというルールに則ったゲームを1億6000万年もの間繰り広げていたわけです。そこへ何の便りもなしに突然降ってきた石ころにより、ゲームのルールが書き換えられたわけです。この大きなゲームチェンジにより恐竜たちは死に絶えました。そして、太陽が遮られて食べ物がなくなったから、少しの食べ物でも生きていける動物が勝ちというルール変更の恩恵を受けたのが僕たちの祖先であり、その延長線で僕は今Macで原稿を打ち、あなたは今この本を手に取っているというわけです。

さて、これから訪れるゲームチェンジへ備え、学校教育も大きく変化しようとしています。当然、新学習指導要領もその文脈上に位置づけられています。しかし、世界で起こっているゲームチェンジの全容が見えていない状態で、学習指導要領を読んだところで文脈がわからないため、イマイチ理解できないのではないか、というのが僕の私見(偏見?)です。そこで、本書では、世界で今どのようなゲームチェンジが起こっているのかというファクト(事実)、そして、僕たち教員が現場でできるアクション(行動)についての具体的提案をします。

そして、要旨をここで述べると、今、僕たち教員には「観をアップデートすること」が求められています。「100年続いた黒板とチョークを上手に使ったもの勝ち、世間のことなんて知らん」というルールがいよいよ、コロナ隕石の直撃を受けて書き換えられようとしています。よく、子ども観、教材観といった言葉が指導案の上を踊っていますが、そもそもそういったミクロな観は、「世界観」というマクロな観に内包されているのです。そういったマクロな観と、ミクロな観を往還することによって、僕たちが歩むべき道がボンヤリと見えてくるのではないでしょうか。

僕たちが今歩んでいるのは小さな教育の森ではなく、広大な教育のジャングルなのです。本書がこれからの道なき道を歩む教育者の方にとってのコンパスとなれば幸いです。