9/9自由連句ふらくた連句「鰯引く」の巻
ふらくた連句(付句が重なったときにそのまま分岐してゆく連句)になると、さらに重なるのよね。
「鰯引く」の巻
1 減少が反逆である 鰯引く てるや
|2 自己責任で異世界へいく たみか
|3 異世界に機械仕掛けの鳥がいて ほのか
|4 泳ぐと飛ぶが同じ単語で てるや
|恋 恋人はペンギン村からやってきた てるや
|6 眼鏡の奥でまばたきふたつ たみか
|7 うまそうな日本酒がうまくて高い てるや
|8 なんだかきみと真裸で飲む 朱夏
|9 大声を出すのはやめれ屋根の上 てるや
|花 ばれてもいいが散る花がある 朱夏
|11 UFOがロープ垂らして待っている てるや
|月 行き先表示は月の裏側 たみか
|
2 吟遊詩人がバイトを探す てるや
月 ついた毬 夜空に跳ねて月になる よう
月 兎は月を追いかけ跳ねる ほのか
月 全部挟んで月見バーガー てるや
|月 望月の輝夜の姫の顔は丸々 よう
|月 終電の窓を三日月のぞき込む よう
|8 井戸にかわづと村上春樹 てるや
|恋 本棚の影で逢瀬を繰り返す よう
|10 三時間目の図書室しずか てるや
|花 コスモスだけが知っているまわり道 朱夏
|12 雨と風とを友達として よう
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6 その口はビッグマックのときぐらい たみか
恋 待っていられず背伸びしてキス よう
8 夕焼けにいるキリン見上げて よう
9 つんどらのまんもすのひげきみにあげる てるや
10 髪切ったとき気づいてあげる たみか
花 見るものは無くとも花は花と咲く よう
|12 音も無いままはらはらと散る たみか
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12 教わらなくて凛としていた てるや
寿々多実果さんの異世界分岐はけっきょく月の裏側へ。オリジナル・ラブのように。
海月漂さんの月アタックは、井戸に落とそうとしたら村上春樹がしゃがんでました。ねじまき鳥かよ。
袴田朱夏さんとは、いつか裸で酒を飲むことがあるのだろうか。いや、ないか。
小澤ほのかさんのリフレインのような付句は、てるやが美味しくいただきました。月見バーガー、ほんとに食べたくなってくるな。
月づくし、面白かったな。
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