はじめに/蛇足としての当noteの戦略について

はじめに

皿屋敷と申します。Twitterアカウントは、sarayashiki です。

当noteは、JRA中央競馬において高収益を得る目的で開設されました。

当noteでは、買い目と金額が全て公開され、2019年の回収率は107% 収支は、+68620円でした。

2019年10月の東京開催から、【府中ダート1400,1600m攻略戦】と銘打ち、これをメインとして展開しています。

大方針

次の5つとなります。

①対象コースを徹底して絞る
②設定した条件をクリアしない限り購入しない
③重賞は扱わない
④目標は、“府中ダート1400mが日本一上手い人間
と認識されること
⑤“買わないこと”に意識してエネルギーを割く

提供する予想配信コースは、以下の4つとなります。

府中ダート1400m
府中ダート1600m
中京芝2000m
④阪神ダート1400m

当noteでは、以上4コースにおける、ある法則と傾向を掴んでおります。そして、それを利益に反映させる馬券デザインの構築に成功しました。

この4コースに限った、条件クリア時の2019年回収率は137%です。

結果・実績

第一期結果
2019/10/6~11/24

累計
的中:12/25購入額:185,200円
回収額:277,250円
回収率:150%

2018年回収率 147%

中京芝2000m→
→136%

府中ダート1400m
→160%

府中ダート1600m
→213%

阪神ダート1400m
→114%

2019年回収率 137%

中京芝2000m→
→86%

府中ダート1400m
→171%

府中ダート1600m
→159%

阪神ダート1400m
→120%

的中実績

2019/10/21/東京10R/ダート1400m

3連複1501倍:100円的中

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2017/01/16中京5R/芝2000m

3連単1319倍:100円的中
3連複401倍:200円的中

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2018/10/28/府中最終/ダート1600m

3連単375倍:600円的中

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2018/11/4/府中7R/ダート1400m

3連複399倍:200円的中

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価格

1R100円です。気分で無料にします。直接の返金は受け付けておりませんが、note の返金申請機能はONにしてあります。

noteに掲載される情報

①買い目と金額。
紙購入・pat購入に関わらず、全て事前掲載します。発走の3時間前には公開を基本としますが、突発的に配信することもあるかもしれません。

②印
全て事前掲載します。ただし、あまり印という仕組みを使った思考には重きを置いていません。分かりやすく提示する便宜的なものとして掲載します。△を3連複の軸にしたりすることもよくあるので、あまり信用しないでください。

③予想文
場合によって掲載したり、しなかったり、異様に長かったり、極端に短かったりです。読んでいて納得できて楽しい文章を執筆するよう、心がけています。

必ず掲載する情報
・馬券
・金額
・印(印通りに買うことはしないかも)

しないときもある情報
・予想文

こんな感じです。

不的中の場合

申し訳ありませんが、返金はいたしません。自己責任でお願いいたします。note の返金申請機能はONにしてあります。


毎週配信はしません

まず単純に、該当4コースが開催されない週は予想も配信もおこないません。

そして、該当コースが行われる週も、そのレースがいくつかある条件(これは秘密です)をクリアしない限り、同じく予想も配信も行いません。

その場合、noteで特に告知は行いませんが、Twitterでお知らせするようにはします。

当noteでは、徹底して購入レースを絞り、勝算の高いレースにのみ注力することを第一に置きます。

ユーザーに提供する利益

①回収率の向上
②時間短縮

安定した的中と収益をもたらしてくれる専門予想があれば、該当レースの予想と買い目を委ねることで、メインの資金増と予想時間の短縮が可能となります。

空いた時間をメイン重賞に充てることで、予想の精度は上がり、精神的にも懐にも余裕が生まれます。

増えた資金を重賞に回し、更なる勝利を狙うも良し。利益を確定させ、着実に勝ちを積み上げるも良し。どちらを取っても損はありません。

当noteが取り扱う4コースで行われる重賞は、年間たったの6つ(2020年現在)。当noteの予想配信レースは、そのほとんどがメイン前に行われます。重賞での勝利確率と払戻金を上げるため、ぜひご活用ください。

重賞予想は基本的に行わない

重賞予想を行わないメリットは、“重賞の枷に巻き込まれない”に尽きます。

すごく当たり前の話なのですが、JRA重賞の傾向を全て把握し、的中させることは不可能です。例えば、阪神Cと阪急杯は同じ阪神芝1400mですが、傾向は全く違います。同じコース・同じ距離ですら、まるで別の結果が出現するのですから、JRA重賞139レース全ての予想は、そもそも無理があります。

しかし、競馬ブログでは重賞に手を出さないわけにはいきません。得られるアクセス数がまるで違うからです。

五万とある競馬ブログは、流入経路は数あれど、最終的にランキング形式の場でしのぎを削っています。

Google検索結果の順位別クリック率は、1~6位で50%を占めていると発表されています。競馬ブログランキングはここまで極端ではないのでしょうが、それでもやはり人間、ランキング上位を無意識のうちに信用してしまうもの。上の順位ほど有利なのは間違いありません。

まず大きな馬券を的中させる

ブログとSNSを使い喧伝し耳目を集める

ブログランキングのクリックが増える

更に結果を出す

ランキング上位に表示されるため、目に付きやすくなり、クリックされる率が高まる

ランキング順位として高値安定する

という好循環パターンを狙うわけですね。そうすると当然、的中による耳目をより集めやすいレース、つまり重賞予想が最も効率的です。単純に購入者数が多いレースを狙えばいいだけです。参加するユーザーの母数は多ければ多いほどプラス。重賞の中でも、G3よりはG2。G2よりはG1。G1の中でもダービーや有馬記念。

おそらく、見る影もなく外れたG1予想のほうが、的中したローカルG3予想よりアクセスは多くなってしまうのではないでしょうか。ましてや、府中ダート1400未勝利戦の予想で得られる最大アクセスは、なにをどうやってもG3にすら及ばないでしょう。

ブログランキング上位を確保し、安定化に成功すれば、有料予想・広告掲載・セミナー開催・記事依頼・出版・予想オフ会開催などなど、様々な展開やメリットが舞い込んできます。競馬ブログが重賞予想を大前提としているのも道理ですね。

しかし、ここに競馬ブログ運営のジレンマと苦悩が発生します。

一度、重賞予想でアクセスを集めたサイトは、以降、重賞予想をしない訳にはいかなくなるのですね。

ユーザーは、例えば「ダービーを◎◯で的中させたサイト」という信頼と実績を元に毎週末、アクセスしてくれます。予想が投稿されなければ、当然、自然と離れていきます。ブログ主は、成功により獲得した称賛・ファン・栄光・立場・役得・メリットを手放さないために、必死の思いで毎週、重賞予想をする羽目に陥ります。これは枷と呼んでしまっていいと思います。

これは非常にしんどい。傾向が全てまるで違うJRA139重賞の全てを分析し、なにかしらの理論を構築し、印や馬券に反映させ、説得力のある文章としてまとめ、かつ的中させる作業は、正業を持つ人間1人では無理があります。精神的にも肉体的にも厳しい作業です。しかもユーザーが増えれば増えるほど、プレッシャーも外れたときの批判や罵倒も正比例し増していきます。

不的中が続けば当然アクセスも減っていきますから、よりプレッシャーはキツくなっていく。一度得た美味しいポジションを手放す損失や屈辱は耐え難い。こんな焦燥の中で、冷徹にレースを観られる訳がありません。追い詰められた状態で一発逆転の予想ができるほど競馬は甘くはないと、みなさん身を持って痛感された経験があると思います。

何よりそもそも、そのような切羽詰まった不安定な状態で予想を提供することは、ユーザーに不利益をもたらす行為に他なりません。当noteでは、そうした不誠実な態度は取りません。

以上の理由から、当noteでは取り扱いコース以外の重賞予想の有料提供は一切行いません。たまに重賞予想が投稿されるときはありますが、それは他に置き場所が無いため無料で不法投棄されただけです。

「重賞の枷に巻き込まれない」にあたって、noteというプラットフォームはぴったりでした。競馬ブログや競馬新聞と違い、全重賞・全レースを予想しなくても、誰にも怒られません。むしろ、専門性を尊重するnoteでは歓迎される傾向が強かったです。

該当4コースで行われる重賞は予想しますが、「重賞だから予想する」のではなく、「購入条件をクリアしたから予想する」となります。この順番は重要です。仮に武蔵野Sでも中日新聞杯でも、購入条件をクリアしない限り、当noteでは取り扱いません。

戦略を駆使し、アップデートし、可能な限り回収率を上げていく所存ですので、どうぞよろしくお願い致します。


蛇足としての当note戦略について

ここからは蛇足。別に馬券構築の役に立つことは書いてません。どうやって当noteの戦略を組み、構築したかについての殴り書きです。読まなくても問題ありません。読むと、なにかの参考になるようには書きました。

当noteでは、ランチェスター戦略と、井原西鶴著『日本永代蔵』を参考書としています。

それぞれの詳細は、本を読んでみてください(解説をさぼる)。


ランチェスター戦略について

数ある書籍の中でも、上の本を強く参考としています。

ランチェスター戦略とは、「この条件のとき、この数の兵士を用意すれば必ず勝てる」とした戦争の方程式です。二次大戦後に応用が利くとしてビジネスの世界に持ち込まれました。

原理としては、「強者はこの条件で戦えば弱者に必ず勝てる」「弱者はこの条件に持ち込めば強者とも勝負になる」といった形を取ります。孫氏の「彼を知り己を知れば百戦殆うからず」と根底部分は同じですね。

自分は生粋の弱者として、この考え方を競馬に持ち込みました。何百億円ものお金が動く世界において、自分のような弱者でも戦い方次第で充分に勝負ができることを証明します。

簡単に言うと、この2種類です。

①強いやつはこうやって勝て
②弱いやつはこうやって立ち回れ

『強いやつはこうやって勝て』とは、数的優位をもって弱者を順当に安定して押し潰し勝つ手法。競馬で言えば、10億円の資金を用意して、回収率105%の自動システム買いを構築し、安定して年間5000万円を一般購入者達の懐から抜く感じです。

『弱いやつはこうやって立ち回れ』は、
「強いやつに正面から挑んでも勝てないから、こうやってしぶとく食い下がれ」
「局地的に持ち込んでなんとか勝て」
「というか強者がいないところで戦え」
という感じです。

当noteで扱うのはもちろん後者です。

当然ながら人間では、JRA全レース的中かつプラスは不可能です。

大きな理由としてまず、人間の脳は切り替えがそんなに得意ではありません。

新潟ダート1200mを予想した直後の脳で、京都芝外回り2400mを考えても、ごちゃごちゃになってしまいます。「京都芝外回りは差し優勢」と分かっていても、先行圧倒的有利の新潟ダート1200mについて考えていた流れが残滓として邪魔をし、一貫性の無い思考に陥ります。

そしてこれは無意識のうちに行われるため、一貫性が今の自分に無いことを、意識は知覚できません。「レースが終わって頭を“切り替えた”」と自分では思い込んでいます。

しかし、切り替えられてはいません。先行有利な新潟ダートで起こった先行決着は、次のまるで関係の無い京都外回り予想に影響を強く与えてきます。人間の脳は仕様上、連続していないことを連続していると捉えます。こんな体たらくでは敗北は必至。勝てる道理がありません。

これを防ぐためには、絞るしかありません。コースを絞り、レースを絞り、買い条件を絞る。脳に余計な情報を与えず、そのコース用に思考を組み立て、一貫性を持たせます。

そして、

①そのコースの専門性を学習し武器とし
②習得した専門性を自分の
テリトリーとし
③専門性とテリトリーをアピールし
④テリトリー内でのみ勝負し
⑤成果を出す
⑥成果を持って③に戻る

のサイクルを回します。

徹底して絞ったテリトリーを設定し、それに応じた成果を出すことで、①②③の説得力は複利的に増します。増大した説得力は、高い知名度や新しいユーザーをもたらしてくれます。

また、得られた成果は、良質なデータやロジックとして蓄積され、さらなる成果の向上に繋がります。成果の向上は、説得力・知名度・集客と相互にプラス作用します。

ランチェスター戦略の実践

狭いエリアの1位になる

購入レースを極端に絞り、アピールすることで、その条件の専門家として覚えてもらうことを目的とします。

例えば、「有馬記念なら、あいつが一番上手い」という立場・評判を手に入れることは恐ろしく難易度が高いです。というか無理でしょう。

有馬記念的中に燃えるSNSユーザーやブログ運営者は数千人~数万人単位で存在し、『◎◯▲3連単1点的中』くらいでは、とても目立ちません。『現地馬券・事前アップ・◎◯▲3連単1点10万円的中』くらいで、やっとバズるくらいでしょうか。

有馬記念が最も上手いランキング1位を取ったときのアクセス数は桁違いで、その情報を欲しがるユーザー母数は莫大でしょうが、競合の数も莫大。抜きん出るための技量や資金や運も、とんでもないものを求められます。どれだけ労力を注ぎ込んでも得られる可能性は低く、維持も難しい。こんな地位は狙うだけ無駄です。

しかし、「東京ダート1400mなら、あいつが一番上手い」という立場・評判ならどうでしょうか。いけそうな気がしませんか。

もっと絞って、「東京ダート1400m(不良)の未勝利戦なら、あいつが一番上手い」までいけば、かなり現実味が見えてきます。なにせ、このような条件に絞って活動している人間は非常に少ないです。もしかしたら僕以外いないかもしれません。従って、とりあえず『東京ダート1400mの専門家』と名乗ってしまってから活動しても、特にライバルも競合も困る人も怒る人も誰もいないでしょう。その間に、死ぬ気で研究して実際に一番上手くなり、成果を出すことで、既成事実としてしまえばいいのです。

ただし当然、有馬記念の予想に比べれば需要も求めるユーザー数もアクセス母数も極小です。1万分の1もないかもしれません。ですが、肝心要の『認識してもらい、覚えてもらう』ための労力もコストも小さく済みます。覚えてさえもらえれば、半ば勝ったようなもの。有馬記念の情報を求めるユーザー数は膨大ですが、提供者数もまた膨大。まず見つけてもらうのに多大な労力や宣伝や運を必要とします。これに比べれば府中ダート1400m専門のライバルはゼロに等しく、アクセスランキングを巡っての熾烈な競争も発生しにくいです。

人は1位しか覚えない

去年のG1馬を全頭覚えている人はたくさんいます。

しかし、去年のG1の2着馬を全頭言える人は、1着馬全頭を言える人からどれくらい減るでしょうか。恐ろしく減るはずです。3着馬でしたら、激減どころではないでしょう。

中島らも『超老伝―カポエラをする人』は、熟年離婚を喰らってから頭がおかしくなった菅原法斎78歳が主人公の小説です。

法斎は、「日本のカポエラ使いは自分1人だけ。したがってカポエラにおいては生涯無敗、つまり日本最強のカポエラマスターは自分である」との論理の元、格闘技世界一決定戦に撃って出ます。

支離滅裂で無茶苦茶な思考ですが、筋としてはおおむね間違っていません。日本に競技人口が1人しかいないのなら、我最強也と龐煖のように名乗ってしまえば、事実、ジャパン・カポエラマスターなのです。

『日本のカポエラ使いは1人だけ』と知っている人も、わざわざ調べる人も、決して多くはありません。“日本1位”という輝かしき称号だけが大多数の人に届けられることになります。

1位と名乗ってから1位を目指す

そして、称号や肩書には権威として現実的な力があります。人を説得し、納得させ、動かす力があります。人間は、名乗った肩書に相応しい人間になるよう行動する性質を持っています。

自称・僭称は半分インチキかもしれませんが、その分野で1位を名乗って相応しい実力と成果があれば、事実になります。後付でも構いません。まず名乗ってしまってから勉強し結果を出し実績を積むのでも、順序としてなにも問題ありません。

むしろ、まず大言壮語を吐き吹聴し周囲の期待値を上げ、自分で設定したラインを目標として必死に動き回り大言の実現に漕ぎ着けてしまったほうが、全体的なプラス効果は高いと思います。期待値を上げて実績を出せば、「あいつはさすがだ」との声望が高まります。また、ラインを決めることで、勉強や行動の計画と達成目標も設定しやすく、効率的な学習が可能となります。

従って、「まず大言を吐き、それを達成し既成事実としてしまう」ことを当noteでは意識しました。名乗った者勝ちです。府中ダート1400m1位を名乗り、実際に1位になってしまえばいいのです。

なぜ府中ダート1400mを選んだかは、「向いていて」「ライバルがいない」からです。仮に向いていても有馬記念はライバルが曹軍100万はいますし、ライバルがいなくても福島芝1200mは意味不明なので近づきません。

向いていて、ライバルがいない。ここを探し、見つけ、集中して勝ち筋を構築する。そして自分こそが専門家であるとアピールして覚えてもらう。基本形はこれです。

誰もがネットに常時接続しSNSやブログをやる時代で勝負するにあたって、「この条件ならこの人」「あいつは専門知識を持っている」という自分の立ち位置を自分で構築し、あるいはでっち上げ、告知し、吹聴し、認知してもらうことで、ようやくまともなスタートラインに立てるのだと思います。

なにはともあれこれにより、一番難しい、『人に認知してもらう』をクリアできます。有馬記念の専門家として人に覚えてもらうために必要な労力と比べれば、恐ろしく楽でしょう。

1位を獲るため戦場を固定する

1位を獲るために、まず何をおいても地の利を確保する必要があります。

自分の力が最も活きる地形を調べ、探し、ここで優位を常に取って戦えるように準備を整える。アドバンテージを常に握れるよう意識する。これが大前提となります。今はPAT購入者なら自分の馬券成績が簡単に見られますから、それを分析すれば、得意な競馬場、得意なコース。苦手な競馬場、買うと悲惨なことになるコースを導き出すのは容易です。

僕にとってこれが府中ダート1400,1600mでした。考え方や性格が、このコースに向いてるんでしょうね。

ちなみに、中山芝・回収率はここ5年ずっと 30%未満。ダートも50%未満と地獄です。福島はさらに絶望的な数字。何をしても駄目です。向いてないのでしょう。いかに勝てない場所で戦わないかは、勝てるコース選びと同じ、あるいはそれ以上に重要です。例えば、僕は福島競馬場に行っても福島のレースは買いません。ずっと中京を観ています。

買わないための努力を惜しまない

負けるレースを買わなければ負けません。なんともバカバカしい話ですが、「買わない」に意識して時間や努力を投資することで、負けを未然に防ぐことができます。ですが「買わなかったから負けなかった」は、成果として派手さはゼロ。脳の報酬系は全く喜ばず、エンドルフィンなどのご褒美は下されません。

従って、「買わない」の維持・続行は非常に難易度が高いです。人間の仕様から外れています。なにせ人間は、博打に参加しただけでダメな脳内物質がドバドバ出てきます。ニーチェちゃんは、「男が夢中になれるのは2つしかない。遊びと危機だ」とめっちゃそれ分かるなことを言いましたが、ギャンブルはこの条件を見事に満たしています。なにももたらされない「買わない」と、参加しただけで報酬系が刺激されるギャンブル。勝負の結果は歴然。厳しい戦いを強いられるでしょう。

しかし、勝利を掴むために、それでもやらなければなりません。負けを最小限に押さえ資金を保持することは何より重要です。地味にコツコツと、誰からも評価されない基礎を固めていきましょう。

意思を信じない

自分の能力は信じていますが、自分の意思の強さは一切信じません。不要なレースを買わないために、非人間的な仕組みを用います。

例えば、「今日は小倉は買わず京都と中山に集中するぞ!」と堅い誓いを立て、決意したとします。みなさんもよく決意されるはずです。

そしてその直後、決意は一瞬で霧散し、「まあ、自信あるから」と小倉芝1200mを逃げ馬から買うも四角であっけなく沈み大敗→変なスイッチが入り、全レースを買い始め全く当たらず死亡のような流れは、よく見かける光景です(泣)

「なんとなく時間が空いたから、ワイド100円だけ買ってみよう」

からの、いつの間にか3連単乱れ買い→持ってきたお金が全て無くなったり、PAT口座がカラになった経験があるのは、自分だけではないでしょう。

これを防ぎます。買わないための努力を惜しみません。買わないために仕組みを構築します。「買わないぞ!」という意思の力には頼りませんし、我慢なんかは無理なのでしません。仕組みで防ぎます。

買わないための具体的な仕組み

我々競馬中毒者ですが、どう足掻いたって買えない環境にいれば、諦観からか意外と平気だったりします。こういう環境を意識的に構築します。意思なんて1ミリも信じてませんし、「意思の力で購入をスルー!」なんて不可能です。

1.PAT解約
危険な香り漂う、苦手な開催のとき、PATを解約するようにしています。

当然ですが、買えなければ、負けません。回収率100%です。東京開催開始と同時に再入会します。解約は一瞬で出来ますし、再入会も慣れれば3分で終わります。もう10回くらいは解約してるますね。

負けて熱くなったときも、無理やり我に返り、解約するようにしています。

移動中や空いた時間にムズムズ来て、買ってはいけない開催中に再入会しそうになるのを防ぐため、会員番号やらは書き留めて手に付かないところに隠しておけばOK。コストゼロで100%確実な効果を発揮します。

2.送金する
的中後、「これを用いて、厚く張り、もっとお金を増やそう!」と心の中の大天使が囁きかけてきます。最初の的中は冷静・冷徹な予想の果実だったとしても、こうなってはもう負けは決まったようなもの。

思い込みで、「今日は絶好調」「勢いがある」などと盲信し、見当外れな馬と騎手に大枚を張り、あっけなく最初の勝ち分を失う。敗退で熱くなり、レートがあがり、大惨敗を喫する。よくある話です。でも、そのときはその思考と行動は自分の中では紛れもなく正解なんですよね。悲しいことです。

これを防ぐため、大勝ちしたら送金してしまいましょう。勝ちが確定したら即座にPATから出金し、他行に振り込んでしまいます。出金だけでは駄目です。再入金するに決まっています。PATの金が尽きたら、「今日はこのお金だけでやるぞ」という決意など一瞬で消滅し、「そういや口座にまだ金あるな」となります。

他行、それもPAT対応していない地銀や信用金庫なんかがいいですね。入金したくとも仕様上できないのなら、諦観が発生し、案外買う気が失せるものです。

振込手数料は発生しますが、2~300円に過ぎません。3連単フォーメーションをちょっと買って外したら2~3000円になります。馬鹿らしい支払いではありますが、確実・安価なリスクヘッジとして機能してくれます。

3.温泉とサウナ
温泉とサウナは、自然にネットから切り離してくれる最高の場所です。

休日の昼に2時間くらいだらだらだらだらと過ごすことで、ネット購入を自動的に防いでくれます。普段は、しばらく触らないでいると落ち着かなくスマートフォンですが、いざ湯船に浸かってしまえば無くても全然問題ないことに気づくと思います。

いつでも触れる場所にあるから手を伸ばしてしまうのであって、どうやっても持ち込めない場所に行ってしまえば、諦観から欲求は失せてくれます。

何度か繰り返す言葉になりますが、この『諦観』が重要なんですね。仕組みで諦観を喚起するようにすれば、割とあっけなくクリアできます。

しかも温泉は心身を超回復してくれます。休憩所でぐっすり寝てしまえばあっという間に夕暮れ。今日も負けたと阿鼻叫喚のTLやnetkeiba掲示板を尻目に、悠々と多幸感に包まれながら帰宅できます。

特に、交互浴と呼ばれる、サウナ→水風呂→休憩→サウナのサイクルは最高。信じられないほど素晴らしく良質な睡眠をもたらしてくれます。土曜の夜にこれを行い8時間熟睡すると、起き抜けの脳のクリアさが只事ではありません。この状態で予想をすると、今までに無い理論や買い方、ものの見方が生まれたりします。「サウナ 水風呂」で検索して試してみてください。

なにより安く、うちの近くの健康センターだと400~600円。都心でも1000円ちょいだせばいくらでも良質なスパはあります。この金額を元に競馬で勝とうとしたら、まあまず無理でしょう。低コストで極めて充実した休日を約束してくれます。

4.料理
時間のかかる料理を休日昼を目一杯使って作ります。

3000円とは、3連単を買ったら1レース2分で儚く消える金額です。しかし夕食の材料費としての3000円は、凄まじい力を発揮します。相当良いものが作れてしまいますね。

計画を立て、食材を厳選し、買い物も妥協しなければ、これだけで数時間。さらにみっちり時間も手間暇もかけて調理に挑めば、これでまた数時間。競馬なぞやっている暇はありません。

1人なら、普段はなかなか食べられないようなものを作ってもいいですし、家族や恋人や友人に腕を振るい人間的な交流を深めても良いでしょう。よく知らないレースの3連単をハナ差2着で逃し泡を吹いて倒れるより、万倍有意義な時間を過ごせると思います。

5.運動
ちょっと良いクロスバイクを買い、数時間かけて河原沿いを走ったり、寺社仏閣巡りをしています。

河原沿いの長く広い道や、車通りのほとんど無いルートを通るのでストレスも危険も全然ありません。途中、道の駅に寄って夕食用の新鮮な野菜を安く仕入れたりと、副次効果も。

お金は減らず、体力もつきますし、部屋に籠もってPCを見るより100倍健康的。自転車を漕いでいるときは、競馬のことは頭から消えています。

こんな感じですね。原則としては、

・外に出る
・スマートフォンから物理的に離れる

この2点です。上記手段でなくとも、この2点をクリアすれば買わないための仕組みとして成立します。ご自分の趣味や休日の行動と照らし合わせ、フィットするものを探してみてください。漫画喫茶に籠もり、死ぬほど面白くて巻数のある漫画を読み耽るなんてのも効果的ですね。おすすめ漫画だったらお任せください。

脳も迂闊に信じない

3場開催だからと全レース予想していては、勝てる訳もありません。

府中芝2000mのために必要な知識や考え方と、次に行われる阪神ダート1200mで必要な知識や考え方は全く違います。当たり前ですね。

しかし、人間は脳の切り替えが上手ではありません。府中芝2000mで行った思考は、まるで関係の無い阪神ダート1200mの予想に影響を与えてしまっています。そしてその受けた影響を人間の意識は感知できません。

例えば、僕らはこうして日本語を特に意識することなく普通に使えていますが、この一つ一つの単語や文節などの意味を覚えた瞬間がどこかにあったはずです。しかしそんなものは覚えていません。言葉の意味が変わるときも、すんなりそれに対応できますが、意味が変わった瞬間のことは知覚できません。似たようなことが、レースごとの文節でも起きています。

この害悪でしかない思考の汚染を防ぐためにも、レースは絞るべきです。同じ条件についてのみ考えていれば、著しく思考が狂うことは防げます。3場開催なんてやっていたら、脳はグチャグチャでまともな予想なんて出来なくなります。

重賞で勝負する意味はあまり無い

競馬のシステム上、ダービーと府中ダート1400m未勝利の控除率は同じです。馬連5%アップなどの特典レースはありますが、ダービーだから配当が美味しい、中京芝2000mだから単勝払戻率70%、のようなことはありません。

競馬は、みんなから集めた金を分配するゲームなので、例えば10億儲けたいと言うのでしたらG1を狙うしかありません。しかし庶民的な金額──せいぜい帯を狙うくらいでしたら、レース規模の大小はほぼ関係ありません。普通の金額で高収益率を目指すのなら、重賞に拘泥する意味はありません。

それにね、重賞はどうしたって熱くなってしまいますから。目も頭の中も曇ってしまいがちです。

当noteの教科書『日本永代蔵


日本初の経済小説と呼べる作品。江戸の頃から、それよりもっと昔から、人間の失敗パターンというものはさほど変わっていないことが学べる良書です。作者は、日本史上有数の才人である井原西鶴先生。

西鶴先生の観察眼で描かれる失敗パターンは、あらゆる事柄に応用可能な汎用性があります。成功の再現性は乏しいですが、失敗の再現性は極めて高い。本書より学んだ失敗パターンを反面教師とし、馬券デザインや行動に反映しないよう、心して活かしていきます。

例えば、店の入り口を通りの裏手に小さく目立たず設置したことで繁盛した質屋が、代替わりして見栄を張り路面に面した大店に作り変えた途端、たちまち潰れた話は、非常に本質を突いています。

質屋は、あまり人目に触れないよう、目立たず入店できる構えが重要なのでしょう。顧客を理解しなくては、商売の繁栄は望めません。

この、『生業に適したデザインにせよ』という逸話には、当noteも強い影響を受けています。見栄を張って自信も無いのに大きく賭けたり、調子に乗って無闇に手を広げ自滅することの無いよう、注意していきます。

そして、最も高くつくのは“見栄”なのも、江戸の昔より現代に至るまで変わらないようです。見栄は行動のモチベーションとして重要ですが、制御も学ばなくては、一瞬にして自滅・衰退します。

「馬券が上手いと思われたい」「馬体を見る目があると思われたい」「購入金額の大きさから金持ちと思われたい」「女の子なのに凄い馬券を買うと思われたい」などなど、競馬とSNSと見栄の相性の良さはとんでもないものがあります。

手元の常時ネット接続されている謎の機械さえあれば、誰でも予想や印や買い目をアップして的中自慢ができる時代です。こんな時代はかつてなく、帯を獲った画像には何百といういいねがつき、女の子(らしい)というだけで単勝100円が当たっただけの写真に恐ろしい数のいいねがついたりします。1度でもこの賞賛の嵐を浴びてしまったら、これを振り切ることは難しいでしょう。

見栄を起点とし、競馬が材料となり、SNSにより限りなく増殖する。これは到底防げるようなものではありませんが、せめて仕組みを知っていれば破滅は防げると思います。

見栄は、前述の「まず肩書を自称して、自らを無理やり引っ張り上げる」と親和性があります。行動力や勇気の根源として機能しますから、張らないのもまたつまらない人生に陥ってしまうでしょう。性質を学び上手くコントロールし、見栄を張ることのメリットだけ享受できるようにしたいものです。『日本永代蔵』は、このためのテキストとして非常に素晴らしい一冊。ぜひ読んでみてください。

とりあえず蛇足なので、こんなところで。なお僕は、日本永代蔵で描かれる『京の藤市』に敬意を評し、同じ戦略を模倣しております。藤市がどんな人物でどんな戦略を取っていたかについては、そのうち書きます。時間があれば書籍で読んでみてください。江戸時代の京都の町人がネット時代の勝者と同じことをしていて驚きます。

簡単な自己紹介とnoteの育成方針

自分は1人でチンタラ会社をやったり、こうしてブログやnoteやTwitterで意味不明な文章を書いたりして、味噌や洗剤を買っています。

会社もブログもnoteもTwitterも、自分が精魂込めて作り上げた、自分と同体と言ってよいものです。ただし、自分自身ではありません。そりゃ当たり前なんですけど、ここをしっかり意識するとしないとでは、運営と運用とその成果に差がついてくるんじゃないかなと思っています。こういう人は多数派では無くなってきましたが、「会社と仕事は我が人生!」のような意識だと、かえって鉄骨から無残に滑り落ちるような気がします。

会社、ブログ、note、Twitter。彼らは自分自身では無いけれど、一心同体の存在として、自分に恩恵を与え続けてくれます。

キュベレイにおけるファンネル。

我愛羅における瓢箪と砂。

吉良吉影におけるシアーハートアタック。

こうしたイメージです。

装備を整え、起こりうる事態を想定し対策を組み、絶対に裏切らない、絶対的な味方として共に歩む。

彼らに大活躍してもらい利益を享受する。運用し得られた利益や、できた余暇を用い、彼らをよりパワーアップさせる。

強化した装備で運用の幅を広げたり、深く掘り下げたり、彼ら同士を連携させたりし、さらなる利益を獲得する。そしてまた装備を強化する。この好循環のループを意識的に狙い構築します。

当noteもこの連携・好循環に上手く入っているように思えます。

当noteは競馬専門ですが、Twitterは競馬多めとはいえ、本来は猫と漫画アカウント。ブログはまるで関係の無い観光情報発信専門です。本業も競馬とは全く関係ありません。

連携しようのない専門アカウントをいくつか保有していることになりますが、全て繋がっていたりします。あまり詳しくは言えませんが笑

例えば本業で関わる偉いおっちゃんは競馬やってる率が高く、当noteで扱うような話をすると関心を持たれますし、何より競馬ファンの出現に喜んでくれます。覚えてくれるので本業の進みもスムーズになりますね。

そのおっちゃんから新しいお客さんを紹介してもらうことも増えました。本業とは直接関係の無い競馬とはいえ、一目置かれてからの紹介となりますので、伝える言葉もそれなりのものとなり、雑に扱われる可能性は一気に低くなります。良いことずくめ。馬券で得てきた払戻金の額より、競馬を元にした好意的な人間関係の構築で得られた利益のほうが断然多いと思います。ありがとう競馬!

このように、noteの強化に腐心し続けることで、他のアカウントも自動強化される。そうした仕組みをなんとか構築できたような気がしています。当然、他のアカウントが強くなれば、当noteも強くなる。なのでまあ、期待していてください。がんばります。

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