2021年フェブラリーS

フェブラリーSは決め打ちが非常に有効なレースであるため、スローペース時とハイペース時に対応し、印を2種類用意しました。買い目も2通りです。メインはスロー想定。サブはハイ想定です。金額の比率は8:2くらいで。

印 表

◎6アルクトス
○2インティ
▲3カフェファラオ
☆14オーヴェルニュ
注10エアスピネル
注1エアアルマス

印 裏

◎10エアスピネル
○9サンライズノヴァ
▲3カフェファラオ
☆16レッドルゼル
注15ミューチャリー
△7ワンダーリーデル

3カフェファラオはどの展開になっても対応できると思われるため、双方で▲としました。また、府中以外のレースで見せ場無くけっこう負けてるため、恐らく指数は様々なところで割と低くなるのでは。イコール、軽視されやすい感じに。1,2番人気になるのは間違いないと思われますが、断然ではありません。ユニコーンSの異様な勝ち方を見れば、それでも配当的には充分美味しいものになると見ます。

スローペースに決め打ち

フェブラリーSは結構シンプルなレースで、

・前半が速くなれば、差し追い込み馬が台頭する
・前半が遅くなれば、逃げ先行馬が台頭する

と、分かりやすい結果になります。

複勝圏に入った馬の四角位置を見ても、まとまりがあり、

年/四角位置/前半1000m

20/8→9→13(58.7)
19/1→6→6(60.2)
18/13→8→6(58.3)
17/8→6→16(59.0)
16/4→12→9(58.4)
15/2→3→8(60.0)
14/2→5→11(60.6)
13/7→2→10(58.6)
12/13→15→8(58.7)
11/8→1→15(60.1)
10/2→7→3(59.2)

※太字→前半60秒以上

と、四角位置と前半タイムに相関関係が見て取れます。

前半が遅いのに差してきた馬や、前半が早いのに前で粘った馬は、ベルシャザール、エスポワールシチー、フリオーソなどの距離を問わずダートで大活躍した抜きん出た存在のみ。さらに、1年以内にG1勝利の大実績がありました。

そして今年は、抜きん出た馬は明らかにいません。カフェファラオが1600mに関してぶっ壊れ性能を持っている可能性くらいでしょうか。

したがって、まず基本の基本として、『ペースがどうなるか』をまず読むところから始める必要があります。そしてどちらかに張り、決め打ちすることが勝利の第一歩と言えるでしょう。

このため、決め打ちしつつ、リスクヘッジとして逆張りも少額買っておきます。

田辺は狂人

それにしても2020フェブラリーSは凄まじいレースでした。馬番1~6番が熾烈な先行争いを演じハイペースに突入、直線ではそのまま一斉に沈んでいく──。何度見直しても卒倒します。

特にアルクトス田辺は、1枠2番から隣の3ワイドファラオの逃げと競り合い、ハイペースに持ちこんだ上に、あろうことか三角からペースアップし、四角で先頭に立ち、あえなく沈むという怪騎乗を見せてくれました。前半1000mは58.7のハイペースで、当たり前のように後方外差し追い込み決着。田辺の打った手は、全て真逆に働いたのです。

当時こそ激怒した私ですが、振り返るに、こうするしか無かったことが分かります。

2020/前走四角位置

先頭→0頭
2~5
番手→10
6~10
番手→3
11
番手~→3

と、ダートG1らしく前目からしっかりした脚を使い、この舞台まで上がってきた馬が多数でした。これでは先行争いが熾烈になるのも致し方ありません。

また、

・逃げ馬不在
・内枠に先行馬が集中

も、前が速くなる傾向に拍車をかけました。

馬番6番以内のうち5頭が前走四角5番手内。かつ逃げ馬不在のため、スタートで後手を踏んでは、そのまま包まれて直線進路を失い終了の公算が大でした。特にアルクトスは1枠。その可能性はさらに高まります。

確固たる逃げ馬がいれば話は違ったのでしょうが、不在なら誰かが逃げねばなりません。スタートが決まったら、逃げざるを得ない状況だったのです。

このため、スタートを決めて“しまった”アルクトスとワイドファラオがハナを主張し合う展開に強制突入となりました。出遅れたら即終了ですし、スタートが良すぎても自らを縛ることになる。恐ろしい枠の並びだったと言えます。

また、内を見ながらレースを進められる7~8枠馬は、いっくんと田辺の戦争を見て早々に控える形を取り、これが8枠の躍進に繋がります。

そして今年は、

2020/前走四角位置

先頭→3
2~5番手→4

6~10
番手→5
11
番手~→4

と、だいぶばらけた印象。四角先頭は3頭いますが、13ソリストサンダーは先行から早仕掛けの結果。府中であれはできません。

内枠に逃げ候補2頭と、逃げても番手でもOKな2インティが入り、前が欲しい馬は3頭。ぱっと見で今年もハイペースになりそうな配置です。

しかし、そうはならないと読みます。

スローペースの根拠

・2インティが逃げるなら他馬はあっさり控える
・1エアアルマスか5サクセスエナジーが逃げても、(恐らく)他馬は控える
・外枠に差し追い込み馬が集中
・14オーヴェルニュは逃げたり、前を過度に突くことはしない
・内枠先行馬は、ペースコントロールについて、ある程度の事前すり合わせが可能

前が速くなると外差しが大爆裂するコース&レースなのは誰でも分かりますし、当事者なら尚更です。そして何より重要なのは、内枠の逃げ先行候補3頭の鞍上・厩舎ともに栗東な点です。

逃げを競ったら前が当然速くなり、そのまま先行馬群を巻き込んで共倒れする可能性が極端に高いことは去年、栗東いっくんと美浦田辺がビューティフルに表現してくれました。

とすれば、栗東騎手間で、ある程度の意思疎通や匂わす程度の取り決めは容易。

武さんが「去年はユーイチと田辺がハナ競い合って凄かったな(笑)まいったわ(笑)」と軽口として言えば、あるいは間接的に耳に入るように流せば、逃げ候補鞍上の三冠ジョッキー松山とダートG1勝利実績有りの酒井は何もかもを察するでしょう。

松山も酒井も好き好んでハイペースにしたい訳がありません。ましてや期待されていない人気薄なら、玉砕逃げに賭けるより、スローの粘りに張ったほうが分が良さそうなのは明らかです。

スタートして5秒ほどあれば、3頭の趨勢は決まり、あとはゲートの出の巧拙から内の隊列が出来上がり、上手くスローに落とすチャレンジが行われるはずです。

この状況から、いかに田辺の頭がおかしいとはいえ、6番から無理やり逃げることはしないでしょう(と信じたい(フラグ)。6番という内枠なのに、内に2~3頭置いて、やや外目から先行できるのなら、こんな幸運はありません。府中ダート1600mの必勝パターンの一つです。

スローなら外差しは不発の公算大

前半1000mが60秒以上のときの、馬番と四角位置

年/馬番/四角位置

60秒以上
19年/6→3→2/→1→6→6
15
/4→14→10/2→3→8
14
/13→15→11/2→5→11
11
/12→13→5/1→11→5

59秒台
17年/3→9→10/8→6→16(59.0)
10年/4→3→6/2→7→3(59.2)

四角10番手以降から飛んでくる馬の印象が強いフェブラリーSですが、前半59.1以上のとき、それを達成した馬はたった2頭しかいません。フリオーソ(2着)とベルシャザール(3着)です。いずれも四角11番手からで、前走はダートG1勝ち。このハイレベルの2頭でもってようやく複勝圏でした。

そしてスローのとき、前走四角八番手以降だった馬のフェブラリーS成績は割と衝撃的です。

(0.1.0.19)

勝率0% 連対率5% 複勝率5%
単勝回収値0円/複勝回収値15円

と全滅に近い数字です。

本来ならこのコースにおける優秀さを雄弁に語るはずの、前走上がり順位も、

前走上がり3位内/前走四角先頭除く

(0.1.1.18)
勝率0% 連対率5% 複勝率10%
単勝回収値0円/複勝回収値22円

と、こちらも全滅に等しい壊滅的なものになります。

ここで、同じ項目を前半1000mが59.1未満──前半が速くなった年で調べてみます。

年/馬番/四角位置

20年/12→15→9/8→9→13
18年/12→14→6/13→8→6
16年/14→7→4/4→12→9
13年/2→6→10/7→2→10
12年/16→3→10/13→15→8

翻って差し追い込みが台頭してきます。頭は明らかに外差し大優勢。決め打ちして良さそうですね。大外の16レッドルゼルはもちろんのこと、コース大実績馬9サンライズノヴァも良さそうです。そして、武蔵野Sを内枠から上がり3位、チャンピオンズCを上がり2位の10エアスピネルも軽視は禁物でしょう。

前走四角八番手以降

(4.3.1.20)
勝率14.3% 連対率25% 複勝率28.6%
単勝回収値158円/複勝回収値89円

-

前走上がり3位内/前走四角先頭除く

(5.3.2.13)
勝率21.7% 連対率34.8% 複勝率43.5%
単勝回収値215円/複勝回収値135円

該当
3カフェファラオ
7ワンダーリーデル
9サンライズノヴァ
10エアスピネル
11スマートダンディー
12ヤマニンアンプリメ
15ミューチャリー
16レッドルゼル

と、こんなに変わるぅ!!?というくらい急激に変貌します。

つまり、冒頭で述べたようにフェブラリーSの仕組みは物凄くシンプルで、

・前半1000mが59秒ちょっと以上かかると思うなら、『前走四角8番手以下』『前走上がり3位内』を極限軽視
・前半1000mが58秒台になると思うなら、上記軽視を一転して全力買い

すればOKということになります。決め打ちが非常にはまりやすい重賞と言えますね。

なお後者は、さらに『前走が重賞で、勝利か上がり2位内』に絞れば、

(5.3.2.4)
勝率35.7% 連対率57.1% 複勝率71.4%
単勝回収値354円/複勝回収値222円

該当
10エアスピネル
15ミューチャリー
16レッドルゼル

の、ほぼ無敵データになります。執拗に絞り、『馬番10番より外』を加えれば、

(4.1.1.2)
勝率50% 連対率62.5% 複勝率75%
単勝回収値536円/複勝回収値206円

該当
10エアスピネル
15ミューチャリー
16レッドルゼル

と、完成します。本稿執筆(金曜23時)の時点で、この3頭の馬連が110,240,744倍。ワイドが26,58,103倍。3連複は1609倍です。

本命 裏 10エアスピネル

ミューチャリーは去年惨敗してますのでコース適性は大いに疑問ですが、去年の最低人気8枠激走ケイティブレイブの例もあります。無視はできません。

レッドルゼルも距離延長に極大の不安が残ります。頭ないし軸にするのは怖いですね。

とすると、エアスピネルが一気に浮上します。8歳馬が厳しいことは百も承知ですが、ダート替わり後は安定した成績を残しています。先行壊滅となった武蔵野Sでも、唯一前目で複勝圏を確保。かつ上がり3位は高いコース適性を示しています。

したがって、エアスピネルを前が速くなった際の裏印の本命とします。

さて、「ハイペースにはならない」が今回の予想の根幹ですので話を戻し、59.2秒以上のスローを前提とした予想に戻ります。

本命 表 6アルクトス

前走四角7番手以内

(5.4.3.28)
勝率12.5% 連対率22.5% 複勝率30%
単勝回収値705円/複勝回収値134円

コパノリッキーバグがあるので回収値はおかしなことになってますが、軸も頭もここからでいいでしょう。

該当
1エアアルマス
2インティ
4ヘリオス
5サクセスエナジー
6アルクトス
8ワイドファラオ
13ソリストサンダー
14オーヴェルニュ
15ミューチャリー

前走、G1を除く二桁着順からの巻き返しはゼロ
前走、芝は消し
前走、根岸S以外のG3とOP戦は消し
1400m以上のダート重賞で連対歴有り

ここまで削ると、

(4.4.3.13)
勝率16.7% 連対率33.3% 複勝率45.8%
単勝回収値41円/複勝回収値85円

該当
1エアアルマス
2インティ(前走は不良馬場なので例外視)
6アルクトス
14オーヴェルニュ
15ミューチャリー

と、複勝率は優秀な数字になります。回収値が異常に下がったのはコパノリッキーバグなので気にしないでください。

そしてここから、6アルクトスを表の本命としました。

前走根岸Sは、

外枠から先行→
残り600mから仕掛ける→
外に出す進路をテイエムサウスダンに防がれ、インへ→
先行総崩れ展開だったため直線早々に前が壁→
追うのを止めブレーキ→
再度追い出すのは残り400mを過ぎてから

と、非業の展開となり消化不良のまま4着。

アルクトスは本来、トップスピードに達するまで時間はかかりますが、一度流れに乗ってしまえば素晴らしい持続力を発揮し、武器とする馬です。直線で前が壁になりスイッチが一度切れる流れは最悪でした。59kgの斤量より、このブレーキの影響が大きかったと見ます。

その上で複勝圏の差し馬たちから0.2差なら、充分に及第点だったと言えます。それに、もしあのブレーキが無かったら勝ち負けとなり、今回1番人気だったかもしれませんからね。

調教はこの記事からも読み取れるように、残り400mでトップスピードに乗れるよう意識したもの。去年は、トップスピードに乗るための脚を、スタートのハナ争いで使ってしまいました。

内枠とはいえ、自分より内に逃げ候補が3頭もいる今年は、無理してハナを主張する必要性はありません。内枠に先行馬集中は去年と同じですが、内容と予想される展開はまるで違います。去年は何かもがマイナスに働きましたが、今年はかなりのプラスが見込めます。スローの展開を前目でじっくり構えて四角後半から仕掛け、残り400mでトップスピードに達し勝ち負けの位置に持ってきてくれるはずです。

馬券 表

アルクトスを中心とし、差し馬軽視で。前半が60秒かかればインティとワンツーもありそう。また、スローの場合、外差しのアドバンテージが失われるため、内枠決着の目も出てきます。当コースの外枠有利は巷間にて散々喧伝されていますので、さすれば、内決着の配当は美味しいものが期待できますね(来れば)。3連複2-3-6の50倍は厚めに。

あとは田辺の頭がおかしくなり、果敢に逃げないことを祈るばかりです。

1.アルクトス1,2着付の3連単と、軸の3連複。こんな形で。

6→
2,3,14→
1,2,3,7,9,10,14,15,16(24点)

2.フォーメーション1,2段目に◎○▲を置いた3連複。こんな形。

2,3,6-
2,3,6-
1,2,3,6,7,9,10,14,15,16(22

三段目の取捨と重ね買いはギリギリまで考えます。

厚め買いはこんな感じを想定。

メイン
2-3-6(50倍)

なお、スロー時の頭は距離短縮が強いので、の馬単2,3,14→6や、3連単2着付も有効と読みます。


馬券 裏

こちらはあくまでサブ。外差しを取りこぼさないように。

3連複ボックス
3,9,10,16(4点)

3,9,10-
3,9,10-
2,3,6,7,9,10,14,15,16(19点)

これでも、エアスピネルが来れば跳ねます。

ここから下は飼い猫の写真が3枚置いてあるだけです

画像1

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