エスニック料理の定番「ナンプラー」はどのようにして作られるのか

皆さん、こんばんは!
SARAスクール「料理の資格」担当スタッフです。

今回は「ナンプラーの製造工程」についてお話したいと思います!
ナンプラーという言葉自体、料理をしない人にとっては
馴染みのないものかもしれません。

ナンプラーとはエスニック料理を代表する調味料で、
日本における醤油ともいえるほど東南料理では欠かせない存在です。

琥珀色をした液体で、独特な香りがし、塩気の強い調味料です。

ナンプラーは家庭で作ることはほぼなく、
漁業が盛んな地域に集中して商品として製造されています。

では具体的にはどのような製造工程から
ナンプラーは作られるのでしょうか?

初めに、ナンプラーは「漁醤」という調味料の仲間で、
名前の通り原材料に魚介類が使われています。

ナンプラーの名産地の1つは、タイの中央部に属するラヨーン県です。
そこでは漁業が盛んで、新鮮な魚が揃い、
ナンプラーの原材料のカタクチイワシもそこで捕獲されます。

このカタクチイワシをまろやかな口当たりの天然塩に漬けこみ、
長期間発酵させることで、ナンプラーができます。

漬けこむ魚は下処理をしないため、
内臓の酵素が魚の肉を自然と分解し旨味の素となる
アミノ酸を作り出します。

塩漬けにしてから2、3日後に浸透圧で
魚の水分が出て、その後徐々に橙色に染まっていきます。

発酵し終わった液体に1%ほどの砂糖を加えたら
商品としてのナンプラーの完成です。

魚の旨味を最大限に引き出せる最適な発酵期間は2年と言われています。

ナンプラーも他の調味料同様、
ブランドや発酵期間によって値段は様々です。

じっくりと時間をかけて発酵させ、上澄みの雑味のない部分だけを
すくい取ったナンプラーが高品質とされています。

さらには、ナンプラーには製造工程別の分類があり、
魚を塩漬けにして固形物をフィルターで除去し、
最初にとれたものを「1番搾り」、1番搾りをとったあとに残った液体を
さらに発酵させたものを「2番搾り」、残った魚の固形物を溶かしたものに
アミノ酸や酢酸を加えたものを「3番搾り」と言います。

当然、一番雑味のなく、洗練された旨味のある1番搾りが
1級品として流通されています。

ただ、日本ではそもそもランク別にナンプラーを選べるほど
品数が揃っていない店舗がほとんどなので、
本格的なナンプラーの美味しさを味わいたいのなら
やはり本場の料理を食べるのがベストでしょう。

以上、「ナンプラーの製造工程」についてでした!

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