シリウス
あれから、考えてみたんだ。
僕たちのいう世界のこと。
とても大切なことだから。
僕たちは、この世に生まれたんじゃないんだ。
確かにこの星はずっとずっと前からあって僕たちがここにいのちをもらったことは確かだけれど。
僕たちはこの世界に組み込まれた訳じゃないんだ。
僕たちの全てを使って感じているものこそが世界なんだ。
うまく言えなくてごめんよ。
僕たちの世界は僕たち、君なら君の作り得るものでしかあり得ないんだ。
僕には僕の作る世界じゃない世界は存在し得ないんだ。
世界は一人称なんだ。
だから。
君は誰かに許しを得たり、誰かに認められたり、評価されることなんてあってはならないんだ。
誰かの言葉に傷つくことなんて要らないんだ。
君が生まれた時、世界は生まれ、君が終わる時、世界は終わるってことなんだ。
うまく言葉にならなくて、ごめんよ。
そんなことなら、もっともっと、と何かを思わずにはいられなくなるだろう?
僕は今、全力で走りたくてたまらない。
気づいた時、僕は僕の左目でとても近くにシリウスを見たんだよ。
言葉はシオン
写真はゆき http://sarajya.wix.com/sarajya
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