PIP セルフライナーノーツ
おいおい、と思われる方もいるかもしれない。
やさしい歌を歌いたいと言ってたインナージャーニーが、なぜそんな裏切りを1曲目から?
PIPの冒頭「君は綺麗なものしか見ない / 優しい音楽しか聴かない」という歌詞には、別に今まで聴いてくれてる人を否定するような意味合いは一切込めていない、というかありがとうねいつも聴いてくれて。みんなが聴いてくれてるのとても励みになっています。
私も綺麗なものを見て、優しい音楽ばかり聴いていた。心はどうしてもそちら側に向いてしまうし、心地いいし。大学の卒論では万葉集をやった。綺麗な歌がたくさんあって夢を見た。
でも世の中って綺麗なものだけではできていなかった。悲しい事件も戦争も無くならない。それってたぶん綺麗なものだけ見てきた代償なんじゃないかなと思う。
きっと私もいつかうまいように誤魔化されて、なにが正しいのかわからなくなる。
だからそうなる前に目を背けたくなる現実と向き合って、おかしいと思うものを否定し続けて、そうして、確かな暮らしを掴み取る義務が私たちにはあるんじゃないかな。
そういう気持ちを持ちつつ、でも心痛くなる気持ちもわかるから、あんまり無理はしなくてもいいけど
結構身近なところに怒りは転がっていて、そのときに言えなかった言葉とか、家帰ってからやっぱりおかしいよなーとか思いながら、PIPではそういう文句を並べて楽しく歌ってる。
やさしい歌を歌い続けたいから、私はときに怒るんすな〜!
この曲ができてから、曲目はなぜだか"PIP"だな!とピンときた。後から調べたらだいたい合ってる!こういう偶然あるんすな〜!
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