【記録】外山恒一・今井亮一・鈴木邦男・中川文人トークイベント(2007)(2024修正)

2007年8月20日、新宿ネイキッドロフトで行われたトークイベント「第三回政府転覆共同謀議〜外山恒一(また)不当逮捕!〜」の一部書き起こし。
登壇者は、同年春の都知事選出馬が話題となった活動家・外山恒一、活動シーンで左右を繋ぐ存在だった新右翼の活動家で一水会顧問の鈴木邦男氏(2023年逝去)、交通裁判を専門とするジャーナリストの今井亮一氏、司会は作家で80年代に法政大学のノンセクト学生運動を指揮した中川文人氏である。

今井亮一氏に登壇を依頼したのは、当時外山恒一は交通違反で逮捕・勾留されていた直後で、交通裁判の被告となっており、専門家の意見を聞きたいと考えたためである。
外山は同年6月以降、「原付のスピード超過と一方通行無視」の罪状で鹿児島警察署に1ヶ月ほど勾留されていた。罪状に比べて異例の厳しさであり、都知事選で注目された外山を見せしめとしてターゲットにした恣意的な法運用ともいえる。
外山自身がこの状況を大いに楽しんだことは書き起こしからも伝わると思う。一方、本人の雑誌連載やメディア出演などはこの逮捕のために機を逸したことは否めない。

7月に鹿児島で釈放された外山は、裁判を控えつつ上京してこのトークイベントを開いた。
異例の逮捕の詳細や、今後の裁判戦略、交通裁判の現在が今井氏の意見を交えて語られた。また逮捕と同時期に行われていた参院選を振り返りつつ、立場を異にする登壇者が選挙や民主主義について意見を述べた。また「ネット右翼」「右傾化」など当時一般的になり始めた社会現象が話題に上った。
深夜1時頃まで歓談し、近くの居酒屋に移動して朝まで交流した。

※※※

このイベントののち鹿児島地裁で開かれた公判で、外山はイベントでの予告通り法廷パフォーマンスを行い、登壇者の予想通り、また外山の期待通り、裁判官を怒らせた。結果、「求刑の8倍の量刑」という更に異例の、期待以上に厳しい判決を引き出すことになった。

一連の交通裁判の経緯と分析は今井亮一氏のブログ「今井亮一の交通違反バカ一代!」に詳しく書かれている。

 2007年3月31日 諸君の中の多数派、少数派
 2007年4月4日 反則金、罰金を払わないから逮捕ってあり得ね~!
          ※ 参考記事 反則金を払わず逮捕!?
 2007年6月13日 外山恒一さん交通違反で逮捕 
 2007年6月14日 有名人を逮捕することの利点
 2007年6月20日 外山恒一さん 勾留理由開示の裁判
 2007年6月22日 平成18年(わ)第182号の「わ」は我々団の「わ」か
 2007年6月23日 交機隊員の速度違反取締り 1回の当番で約7件
 2007年10月2日 求刑1万5千円に対し判決12万円!
 2007年10月3日 違反処理システムの根幹が揺るがす「罰金12万円」    
 2007年10月7日 2日の判決を5日に報じたのは?
(今井氏のTwitter2024年1月21日のリンク先ブログ2007年10月7日記事より引用)

※※※

「判決を重く受け止め、深く反省するように」と言い渡された外山は、裁判官をバカにするため「深い反省の意」を表すためにミュージックビデオ『償い』を制作・主演・公開した。交通事故を起こした主人公が被害者の遺族に「償い」をする、という内容のさだまさしの歌を歌い上げている。その後上訴・上告し、最高裁で上告棄却された。

外山自身による記事や裁判記録は、HP内「鹿児島交通違反裁判闘争の記録」にまとめられている。

ネイキッドロフトのHPより。

外山:……今回、原付のスピード違反と一方通行違反というショボすぎる罪状で1ヶ月の留置です。それも、鹿児島県警がわざわざ熊本まで来て逮捕されたんです。つい先月釈放され、これから裁判ですが、もう懲役でもいいやと思っています。

今井:懲役には絶対なりませんよ。

外山:前回の福岡での裁判でも「初犯だから」「ショボい事件だから」って懲役にはならないと言われたけど、実刑になっちゃいました。裁判官は怒らせると何でもやりそう。
そうそう、この道交法違反で懲役になったら、福岡での2年間の懲役のときと同じく今回も労役拒否で行こうと思います。

今井:刑務所は暇らしいから、封筒貼りでも何でも楽しくて仕方ないらしいと聞きます。労役拒否はかえってキツそう。

客席:留置所、拘置所では投票権はありますか?

外山:未決の場合はあります。投票希望の紙を提出して、郵便で投票ができる。でも、刑が確定すると投票権がなくなります。確定囚に選挙権がないのは納得できないです。選挙違反で捕まってるならわかりますが。刑法を決める国会議員を決めるのは、自分が関わってる問題だからこそ、受刑者には投票するだけの理由があるはずです。

客席:死刑囚には投票権がありますよね。執行を待ってる状態なので、懲役刑に服している人とは違って、拘置所と一緒のシステムです。(※※)

鈴木:(外山に)じゃ、死刑になればいいじゃん。

外山:いえいえ(笑)僕は基本的に悪いことしないので。でも原付交通違反で死刑になるんなら、なります。面白いもん。

客席:死刑囚は選挙に立候補もできますし。(※※)

鈴木:へえ。直前に刑執行されちゃったりしてね。

外山:被告席に座ると、裁判官席との高低差があって革命家といえど生理的に縮こまっちゃって自分でも嫌なんですよね。だから座らないで、立ったままで裁判に出ようと思っています。それから裁判官を「君」呼ばわりしようと思う。

中川:そりゃ、裁判官怒りますよ。

鈴木:死刑だ。

今井:うーん、しかし、判決の相場ってものがありますからね。いくら怒っても、そう相場は外せない。

中川:外山君としてはハズしてほしいんでしょ(笑)?

外山:いやあ、裁判官は怒るとハズすんですよ、判決。(※)

※ その後の公判で外山が裁判官を実際に「君」呼ばわりするなどいろいろやったところ、裁判官は怒り、罰金1万5千円という検察側の求刑に対し、その8倍である罰金12万円という「ハズした」判決を外山に下した。この鹿児島地裁のI 裁判官は前回の外山の裁判も担当しており因縁があった。
ちなみに2009年、I 裁判官は痴漢事件を起こして有罪となり、免職されている。

※※ 禁錮刑以上の刑を宣告され、刑期を全うするか刑を受けないことが決定していない人は選挙権・被選挙権を失うため、死刑囚は投票も立候補もできない。

外山:僕は成り行きで生きているんで、事前に勉強しないんですよ。免停もなるまでわからなかった。なってみるとあっちこっちで金を要求されるものですね。

中川:あなた、学習しないタイプじゃないの?

鈴木:うん、それは外山君が革命家だってことだよ。

今井:それは外山さんが、交通違反に関しては「多数派」だということです。「わかっていない多数派」ということです。人はいろんな場合に「少数派」になり、または「多数派」になる。私は交通違反に関しては少数派ですが、他のことでは多数派ですね。

外山:そうですね、交通違反に関して僕にできることとしては、おかしいと思ったところで一つ一つ文句を言えばいいんじゃないか、と思ってます。

今井:それは革命家魂というものですね。
そうそう、「一つ一つ文句を言う」ときの参考に……今年6月20日の法改正で、警察官による「要請時の免許証提示」が任意ではなく強制になりましたが、このとき免許証を警察に手渡す必要はありません。警察は当然のごとく手渡しを求めますが、渡してしまうと調書にサインするまで免許証が「人質」に取られます。提示のみで十分なんですよ。

外山:僕が逮捕された6月12日は参院選(※)に向けて盛り上がりつつある時期でした。投票日が決定するまでは勾留が引き延ばされ、投開票日が7月29日と決まった途端に起訴され、初公判は7月30日と決まった。つまり、保釈の可能性は参院選終了まで封じられる。どうも参院選挙中に僕を外に出したくないという、権力側が一生懸命考えた陰謀なんじゃないか?  と。

中川:うん、陰謀論ですね。
更なる陰謀論はこうです。「熊本三区で鈴木邦男氏が出馬する」という噂が立った。そこで、熊本にいる外山が鈴木を擁立するのを妨げる、という陰謀があったんじゃないか、と。

鈴木:え、僕が出馬? どういうこと?

外山:あ、中川さんの言った意味わかりました(笑)
僕は都知事選の後、熊本市議選もやって、そのまま熊本に住んでいるんですが、参院選の熊本三区には「一水会」という団体があったんです。でも、その「一水会」は自民党の候補者・三浦一水氏の支援団体で、鈴木さんが顧問を勤める新右翼の団体の一水会とは別物なんですよね。それを政府が鈴木邦男さんの団体だと早とちりしたんじゃないか、と中川さんは言ってるわけです。

鈴木:「一水会」が動くのを政府は知ってた。それで外山も動くと思っちゃったんだ。

外山:僕に参院選に出てほしいって声もあったけど、頑なに固辞してたし、鈴木さんと交流があることは前々から公言していましたから、じゃあ外山は鈴木さんを擁立するんじゃないかって思われた、ということでしょうかね(笑)。それを封じるために逮捕されたんじゃないか、と。

鈴木:でも、僕じゃ泡沫候補でしょう。外山君が出ないとね。

今井:別の一水会があるということですが、鈴木さん、「一水会」の商標登録はしてないんですか?

鈴木:一水会はたくさんあるんですよね。たとえばうちの一水会より絵の団体の「一水会」のほうが有名でしょ。ネットで調べて、「全国一水会連合」でも作ろうかな。

※ 第一次安倍政権下で行われた第21回参院選。直前の6月26日まで選挙期日で揉め、当初の予定からそれぞれ1週間遅れて7月13日公示、29日投開票となった。開票の結果、民主党が躍進した。

外山:選挙中の出来事といえば、熊本でバスに乗ろうと走ってたら、スーツの人が2人ハアハア言って追いかけてきて。何かと思って振り返ったら、向こうが自分から「公安です」って身分明かしてきた(笑)

鈴木:へえ、熊本、いいとこだねえ。

外山:ちょうど麻生太郎が応援演説に来てたから厳戒態勢だったのかなと思うんですが。

鈴木:ふうん、外山さんは麻生にテロするつもりだったという話になってるのね。

外山:知り合いのレゲエイベントのビラ撒きを手伝っててその帰りだっただけなんですよ(笑)

鈴木:ふうん、公安にもビラ撒かせればよかったね。

外山:手伝いといえば今回の参院選では「維新政党・新風」を少し手伝いました。

鈴木:外山君とはぜんぜん政策が違うじゃない。あそこ核武装支持でしょ?

外山:僕も核武装支持です。反原発なだけで。

鈴木:……そうですか。で、何を手伝ったの?

外山:ポスター貼りと……

中川:地道なことしてんのね。

外山:演説の原稿渡したり。裏方です。

鈴木:政策は違うけど、維新政党・新風と外山さんには通じるものがあるよね。
選挙に出る時は右翼色を消そうとするのが普通なのに、「新風」は「国会に風穴」とか「核武装」とか「憲法破棄」とか言っちゃうものね。「改正」じゃなくて「破棄」だもんね。

外山:僕は「9条ネット」と「新風」と、どっちの得票数が上か注目してました。

鈴木:(9条ネットの解説)

中川:鈴木さん、左翼に詳しいですねえ。

鈴木:「9条ネット」の天木直人さんは、自分では通ると思ってた。惨敗でしたね。でも姿勢は立派です。
どうせなら「9条を守る」じゃなくて「9条を考える」としたら、姿勢が違う人が共に関われるんじゃないかな。
護憲派のやり方はセコイとも思う。9条を守るとか言って、彼ら昔持ってたじゃない、「赤軍」を。
でも外山さんが都知事選に出たことで、みんな政治方針に関してウソつかないようになってきたと思うよ。

外山:選挙では本当に思ってることを言ったほうが楽しいです。それも、レトリックとか工夫して面白く言うようになれればもっといいですね。
でも僕は民主主義反対のファシストですから……

鈴木:じゃあ選挙自体も反対じゃないの?

外山:そう、反対です。ヒトラーは選挙で政権を取ったけれど、ムッソリーニは選挙でとったんじゃあない。同じファシストでもいろんなやり方があるじゃないですか。僕は当選したいと思って選挙に出たんじゃなくて、仲間を集めるために出たんです。
僕、鈴木さんと逆に、元々左だったけど最近右転向した人間なんです。

鈴木:……うん?

外山:僕、ファシストだから。

鈴木:……あ、そういうこと。

外山:左は正しい社会を目指しますが、右は美しい社会を目指しますね。正しさよりも大切なものがあるよ、という。僕は正しさより美しさを大事にする運動の方が弊害がないと思う。でも、左は論理的なので右翼の鈴木さんでもついつい説得されて左傾化しちゃう。

中川:最近右翼反体制派が票を伸ばしてきていますね。護憲派の鈴木さんとしてはどうですか?

鈴木:面白いんじゃないですか。
……そうそう、外山さんが今月から連載始めた『スレッド』(※)、すごい雑誌だねえ。

外山:『スレッド』は「ネット右翼の雑誌」というイメージがありますね。僕は「ネット右翼矯正講座」という連載を持ってます。現体制下で右傾化するのは仕方ないけど、左はそんなに弱くないよ、左に勝つには右じゃなくてファシストになりなさい、という講座です。

鈴木:まあいいんじゃないの?

客席:『愛と幻想のファシズム』の後半で、テレビ局を占拠して「自分の国にプライドを持て」と流しますね。政見放送で外山さんがやったのは、まさにあれだったと思いますが。

外山:うーん、ちょっと違うかな。ファシズムはナショナリズムと全く同じではないです。ファシズムは「祖国がどこにもない人」による「革命的祖国捏造運動」です。でも普通の人にとって「祖国がどこにもない」と思うのはなかなかキツいので、その人たちに向けてナショナリズムと手を組むこともある。でも本当は信じていないんです。

鈴木:……そうそう、「女性党」てのは何ですか?

客席:カルト宗教ですよ。

外山:名前によって、フェミ政党かのように誤解されていますね。僕は都知事選でも女性党に負けたんですよ。

鈴木:でも、「国会の半数を女性に」という女性党のスローガンはいいね。

外山:個別の候補者の動静に興味を持つことはありますが、根本的に民主主義はダメだと思うんです。普通の人は、今日何食べるとか明日何して遊ぶとか考えてればいい。みんなが国家に関わらなきゃいけないというのが民主主義だけど、資格のない人に一票を与えてはダメ。

鈴木:国家の問題になると、人が下品になります。普通そういうこと言う人じゃないのにわめき合う。「お前ら戦う気がないのか」ってわめく。「戦争するなら俺一人で勝負してやるから相手を出せ」っていうんなら偉いけど、そうじゃないですからね。
……国家をめぐって何か言うと、皆たとえが卑俗になっちゃう。(移民について)「泥棒が入るから鍵をかける」とか、(軍事協力について)「友達がいじめられたら助けるだろう」とか。じゃあ、国家は個人と同じなのか?と言いたい。新左翼、右翼はいなくなったけど、スローガンのみでものを言う人が全国民レベルで増えた。

外山:やっぱ選挙権取り上げないといけない。

鈴木:うーん、選挙権については票の割り当てを変えるという考え方もある。1人3票とか、2票とかね。かつてイギリスではそういうことがあった。でも、どこで線を引く? ……と考えたら、1人1票しかない。

外山:一般人の意見を聞く係があればいい。たとえば……

今井:苦情係みたいに?

中川:お客様係みたいに、でしょ。

鈴木:……それで幸せになりますか?

外山:……うーん、少なくとも、選挙資格試験があればと思います。高校レベルの。「自分は賛成してないけどこういう意見もあるだろう」という見解がない人がものを言えるのはよくない。それに、それでは世の中は変えられない。

鈴木:20才(※※)になったとき自動的に選挙のハガキが来ますが、そこで投票権を得るかどうかの選択の一手間の面倒があってもよい、とは思いますね。

※晋遊舎『大衆啓蒙マガジン スレッド』2007.7-9月まで月一発刊。

※※イベント当時は選挙権を有するのは20歳以上だった(2016年に引き下げられた)。

今井:現体制に対して、少なくともやって欲しい選挙制度の改革は何かありますか?

外山:ポスター貼りでしょうか。現状、掲示板が立ってるところを人が回らされるんですよ。掲示板を立てる前にポスターを選管に持っていって、そこで貼ってから掲示板を立てればいいのにと思っています。

鈴木:僕は、日本は供託金が高すぎるということかな。フランスでは10万円です。10万なら国民全員選挙に出られますよ。

客席:外山さんの経済事情が気になります。NHK受信料や年金は払ってますか?

外山:NHK払ったことないです。集金こないんだけどね。

鈴木:呼べばいいじゃん。

外山:(笑)若い時、NHKが集金に来たから、「君が代」とか流すとこには払いませんといったら、この共産党めといわれました。当時でさえ共産党は嫌いだったんですがね。あ、年金は払ってません。

客席:弾きがたりで食べてるんですよね、時給にしたらどのくらいですか?

外山:正直なところ、普通のバイトよりはいいです。しかし長い時間はやれない。

客席:JASRACに料金は?

外山:払ってるわけないじゃないですか。

客席:「少数派の諸君」と政見放送で呼びかけていましたが、少数派って何ですか?

外山:あの政見放送を見てピンとくる人、としか言えません。ずるい言い方なんだけどね、グダグダ説明すると面白くないから。

中川:うん、ひねた人と素直な人の違いだよ。ひねた人が少数派です。

客席:少数派だというのになぜ『スレッド』の連載依頼を受けたんです? 版元の晋遊舎はネット右翼の会社ですよ。あんなところからお金もらうなんてダメじゃないですか。

外山:他の社が依頼くれなかったからね(笑)。僕は基本的には、言ってくれたらどこでも書きます。ただし、書きたいことを書ければ、ですがね。『文芸春秋』でも『第三文明』でも書きますよ。

中川:「ネット右翼=多数派」という認識は問題だぞ。

客席:右翼には2種類あると思います。ヒヤカシ右翼と体張ってる右翼。体張ってるが鈴木さんだと思う。

鈴木:僕、ネット右翼だから。

中川:外山さんは左翼からはどう思われてるの? ヒヤカシ左翼?

外山:無党派市民運動家にはすごい嫌われてる。無党派市民運動家でも昔はどこか党派に属していた人は、気にしてくれてます。

客席:この間25キロの速度制限のある道で、パトカーの前で、25キロで走ってやった。そしたらパトカーに抜かされたんです。これ、警察がおかしいですよね。

外山:(笑)順法闘争だね。

今井:場合によっては警察を私人逮捕できるかもね。でもあなたのやったことね、後ろの車のやつはだんだん、こんな奴死んでもいいやと思うようになってくるよ(笑)

客席:それが狙いです。おまわりに殺されたら問題になります。

中川:それだ! 革命家はね、命を粗末にしなきゃダメなの!

外山:「全国順法闘争原チャリデモ」とかいいですね。

客席:私のようなへタレサラリーマンに出来る革命は何でしょう?

今井:普通に生きていればいいと思います。なんかおかしいと思うことがあったとき、戦えればいいんです。

外山:僕は成り行きで生きてきたってさっき言ったけど、なんか絶対許せないものがあったからこうなってる。単にきっかけですよね。

中川:日ごろから主張がないと、いざというとき出せませんね。

外山:でもほんと、未来のない国という感じで、要は絶望の深さが問題ですよね。もうだめだと思ったらサラリーマン生活にしがみ付いていてもだめだし。

今井:今後の温暖化で、堤防で日本を囲おうという動きが出てくるはずです(笑)土建屋と自民党が結びついて、また混乱が起きて革命のチャンスが来るはず。がんばりましょう。

外山:僕、楽観的なんで、2017年には革命政権が樹立されてるので(笑)皆さんあんまり今の立場にしがみついても意味ないと思います。

客席:革命のとき、僕みたいな左翼はどうされちゃうんですか?

外山:そのときまでにどう態度を変更してるかによるよね。

(了)

書き起こし・構成:山本
初出:山本が代筆していた外山恒一のmixi, 2007


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