《2018年振り返り①》 半年間、毎日配信を続けていた “ライブ配信” をやめた理由
12月の忘年会シーズン。
久しぶりにお会いする方々から、一番聞かれたのが「今もライブ配信やってるの?」ということでした。
確かに約半年間、毎日1、2時間ずつ配信を続け、Facebookなどでもその情報をシェアしていましたが、
“こんなにも印象付けられていたんだー” と驚きでもありました。
改めてその当時は楽しんでいたし、「スマホ越しにおしゃべりしているだけで仕事になるなんて、すごい! 」 って、感動や、感謝さえもしていました。
だけど、もうライブ配信はやっていません。(25歳になった9月7日を最後に、配信をやめました)
たしかに、いつでも、どこでも、スマホとWi-Fi環境さえあれば “配信” という仕事ができてしまう、画期的なサービスではあります。
他にも、例えば、歌やダンスといった好きなことや、趣味を披露する場として活用するのにも最適だと思いますし、そこからたまたま見つけてくれた人が、自分の夢を後押しするためのファンになってくれることも充分あり得ます。(実際にライブ配信をきっかけにデビューした人や、雑誌やテレビに出演した人もたくさんいます)
だけど、なぜ私が半年でやめようと思ったのか?
それにはいくつか理由がありました。
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まず
①ライブ配信を通じて叶えたい夢がなかった
ということが挙げられます。
始めた当時、「何かバイトでもしないとまずいよなー」 と思っていたところ、タイミング良く、インスタにこのようなDMが来たんです。
いかにもコピペで複数送っている感のある、怪しげなDMではあったものの(笑)、面白そうな仕組みだし、それで本当にバイト程度稼げるのであればやってみようと思ったのです。
とりあえず色々実験してみようと工夫して配信してみたところ、それが案外好評でして…。
人気ランキングでは上位に入ったり、毎日欠かさず見に来てくれるファンも増えていきました。
だけど、このまま “さおりん” というキャラで配信を続けていても、叶えたい夢があるわけでもないし、(冷たい言い方ではありますが)ここでファンになってくれた人たちとこれからも仲良くしていきたいかというと、それは無いなと思ったのです。(地下アイドル好きのおじさんが多かった (笑) )
結局何のために半年間毎日配信をしてきたのかというと、やっぱり私は “稼ぐこと” が目的だったのです。
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その上2つ目の理由、
②マネーゲームに踊らされているなと感じた
ということについて。
このライブ配信を始めてから良く言われて来たことが「それってめっちゃ稼げるやつでしょ?」ということ。
たしかにメディアではそのように取り上げられていることも多く、実際にそれだけで充分生活できている人もたくさんいるはず。
また、配信内の課金だけでなく、アーティストと同じように、ファンの方からプレゼントを送ってもらえることもあります。私も、お菓子やヘアアクセサリーを送っていただいたこともありました。一番嬉しかったのは、西野カナのライブチケットですかね。(今まで聞いた中で、“それはすごすぎるだろ!” というプレゼントは、「グランドピアノ」)
そんな感じで、嬉しい瞬間もありました。
しかし、この半年間、いろんな人の配信を見てきて気付いた共通点が、いくら可愛くても、イケメンでも、歌が上手でも、著名人だとしても、ランキング上位には入れないということ。
じゃぁ、どういう人が上位で稼げているのか?
それは、ストレートに “課金をしたいと思ってもらえる配信をしているか” ということではないかと、思ったのです。
わかりやすく例えると、例えば道端で見かけた美人に対して、1万円を渡すなんてことはしませんが、仕事終わりに後輩とキャバクラに行って、隣に座った子が 「なんか良いな〜」と思っただけで、1万円のシャンパン程度だったら簡単に空けてしまう。
というような感じで、
“この子は自分にとって特別なんだ” と感じてもらえるような、優越感や、特別感を与えることが大事だったのです。(例えば名前や、会話を覚えるなど…)
それが、顕著にランキングとして表されるのが、マネーゲームだなと思ったし、配信している私たち自身も、事務所の方針とか、配信会社の都合で、コロコロ契約が変えられていて…。
その度にモチベーションが下がっていた私も、マネーゲームの駒の一つにすぎなかったのです。(実際にかなりのパーセンテージ引かれていました)
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ライブ配信をやめた理由、
最後の3つ目が、今回一番伝えたかったこと!
それは、
③固定されたヒエラルキーと低次元欲求の多さに危機感を感じた
ということ。
逆に、ライブ配信をやめて一番良かったと思えることは、“関わる人が変わったこと” でもあるのですが、
特にここ数ヶ月、携わる方のほとんどが、驚くほど「世の中を良くしたい」と本気で取り組んでいる方ばかりで…。
元々 “私の周りには素敵な人が多い” ということには自信あったのですが、それを越える高次元といえるほどの出会いがたくさんありました。(本当に感謝です…)
だからこそ感じた違和感。
先ほどのキャバクラの話の続きで、
仕事終わりに家族がいるのにも関わらず、高いお金を払ってまでそういったところに行く理由として、
そこに行けば満たすことの出来る “欲求” があるからだと思うんです。
それが良いとか悪いとかは、人それぞれ感じ方の違いがあると思いますが、
そのキャバクラをライブ配信に置き換えた時に、おおけざさにいうと私はこれは “一時的なものに過ぎない低次元欲求を満たす場” だと思ったのです。
極端に並べると、
キャバ嬢の多くはお金を稼ぐために働いている。その為に良く思われようと、多少の偽りがあったとしても、媚を売る
↓
それで満たされるおじさん
↓
快感となり通うようになるおじさん
↓
だけどキャバ嬢はそこに気持ちがある訳でもないから、生み出されるのは一方通行なお金の流れだけ
みたいな感じになるのかなと。
さらにここにヒエラルキーが加わると、
NO.1を目指すキャバ嬢
↓
その子を応援したいために散財するおじさん
↓
その中でも1番の応援者になりたいおじさん(太客)
↓
その太客にいかにシャンパンを空けてもらえるかだけ、考えるようにようになるキャバ嬢
またこの続きがあるとすると、
NO.1になったものの、プライベートは寂しいキャバ嬢。気分改め夜働くことは辞めることに。
↓
その子と連絡が繋がらなくなるおじさん。仕事ではストレスを感じ、家族との仲は冷える一方。
ここで終わればまだ良いのですが……
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つまり何が言いたかったのかというと、
先ほどのマネーゲームの話でいうと、ランキング制度のあるライブ配信は、このような三角形で表すとわかりやすく、お金を集めた人が少数派の上位となり、その課金をするリスナーにもこのような位置付けが数字として表示されます。
だから、配信者が手っ取り早く上位になるためには、この太客リスナーの心理をいかに操るかがポイント。(たとえば中国の富豪みたいな人を)
そのため、いくら視聴数や、ファンが多くても、結局は太客リスナーの大小によって勝敗が決まるといっても過言ではありません。
それが本当に幸せなのか??
NO.1になったとしても、そこに何かが残るのか??
そう考えた時に、
私は一時的なものに過ぎないなと思ったのです。
さらにその上にも大きな三角形があって、事務所や、配信会社、さらには株主と続きます。
事務所が配信者のことを思って抵抗したとしても、株主の言うことには逆らえません。
実際にそれで、何度も大幅に契約が変えられ(しかも事後報告で)、せっかく頑張っていたのに、“もう続けるだけ無駄だ” と思い、
マネーゲームに左右されない武器を身につけ、長期的に働ける仕事をしようと思いました。
そんな時に、憧れの方から連絡をいただき…
(つづく)
最後までご覧いただきありがとうございました✨