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柔軟に絞る構築論 中盤戦を意識する遊戯王

皆様2.5回目まして
サンゾクと申します。今回は番外編ということで私がデッキを組む際に考えている事をつらつらと書いてみました

あくまで一個人の意見ですのでこれが正解というわけではありません。少しでも誰かの構築の助けになれば幸いです

それではいきましょう

エースが死ぬ話

別に炎拳の話ではありません


「メインギミックやエースが死んでしまう」
自分自身、デッキを組んでいく中でよく出会う現象なのですが例えば「○○と○○の愛称がいいからデッキ組む!」といったコンボデッキでは他の強力なサポートカードばかりが悪目立ちしてしまったり、汎用カードで勝敗が決まるケースが多い現象に出会ったことはありますでしょうか

例えば「シャドール」を混ぜ物に使ってしまった結果、「エルシャドール・ミドラーシュ」+防御用にいれたバックが相手の動きを完全に止めてしまったり
「ハイパーブレイズ」を使いたかった幻魔のデッキで「幻魔皇ラビエルー天界蹂躙拳」+「幻魔皇ラビエル」でのビートプランが中心となってしまいデッキから罠を送る必要性が見いだせなかったり

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(マジで強い何某、イラストが素敵)

「サイボーグドクター」と「メガリスプロモーション」でペンデュラム召喚した「ライブラの魔法瓶」をレベル8にすることで毎ターンレベル8の水属性モンスターを蘇生するデッキがいつの間にか「アダマシア」デッキになっていたことなど思い当たる節しかありません。

私はこのような現象の最たるものは「メインギミックの個性がデッキ全体に負けている」ためであると考えています

何を当たり前のことをと言っているかもしれませんがその通り

ですが文章にしてみると改めて実感する可能性があるためもうしばらくお付き合いください。

個性が負けているといっても様々なケースがあるため何個か例を挙げてみます。

①デッキの基礎部分やエンジン部分の動きに関わるテーマに飲まれている

先ほど失敗談を例にあげてみましょう

「アダマシア」はテ大量展開をしながらエクストラから強力なモンスターを展開、手札の消費や追加のカードを「ブロック・ドラゴン」から確保できるためテーマ内+1枚でほぼ動きが完結できる力があります
そのためわざわざメインギミックに行くまでもなく打点を並べて対ありなんて事もあるでしょう
シンクロがある程度出せる択があるならそっちを使った方が圧倒的に強いです、実際そうでした

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(使いやすいからと言って雑に使用しても強くアドバンテージを確保してくれる強いカード達)


これは完全にメインの動きやエンジンとなっているテーマに吞み込まれているケースの典型です

②単体カードの個性に負けてしまっている

これは簡単な話で数ある汎用カードや種族内パワーカード単体が無双してしまうケースです。
最近だと某黄金のアンデットやフィールドを闇一色にしてくる奴でしょうか

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(一ターンとはいえ攻撃力3500てマ?)

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(属性デッキの天敵 ディストピアリリスにディノミスクスが飛んでくるトラウマを刻まれた)


例えばこれらのカードを主軸においてデッキを組むorデッキのギミックとしてメインとなるカードを映えさせているのであれば理想です。
しかし「とりあえず愛称がいいから」や「相手の牽制のため」と軽い気持ちで入れてしまうと刺身のつまで入れた大根がいつの間にか刺身本体を完全に隠してしまうような状態になってしまいます

アノマリリス+マリス+魔王の組み合わせなんて飛んできた時にはもう白旗を振ってしまいます

③そのコンボでやる意味がない

気が付くと一番心が折れる現象です。
何度も自分のデッキを出すのは傷口をえぐる感覚がするためやりたくはありませんがしくじり先生になったつもりで塩を塗り込んでいきます。

アダマシア内部には優秀な蘇生効果を持った魔法カードやシンクロモンスターがいることや蘇生して出てくるシンクロモンスターも一級品であるため「サイボーグドクター」で蘇生するモンスターを用意する必要もありませんし、その手間をするくらいなら普通にアダマシアでビートした方が強いです。
少なくとも私はそうしました()
完全にコンセプト負けです。デッキを組む必要がなくなってしまい心が折れてしまいます。

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(テーマ内での優秀な蘇生札にそこから飛び出すモンスター)

以上が私の経験した3つのパターンです。この記事を読んでくださっている人の中には一つでもそれを経験した事があるのではないでしょうか

一度でも経験が無い方は天才デッキビルダーですので自信をもってデッキを組んで記事を書いてください、飛んで読みに行きますし弟子入りに行きます

それではどうやってデッキを組むのか?自己流ですが解説させていただきます


中盤戦を制するはコンボを制する

こうした現象が発生させる原因は初動を終えてフィニッシュにまでもっていく段階で発生するのではないでしょうか?

先の失敗談に当てはめると
①では初動で使ったカードがそのまま中盤、フィニッシュまでに持っていけるケースでありますし、②では中盤戦で戦線を維持するカードがフィニッシャーに成りうるカードです。
③はコンセプトの方向性が惜しくも間違えてしまったケースなのでここでは省略します。

ではこうした問題をどう解決するのか、それこそがタイトルにも記載しているように「柔軟に勝ち筋を縛る」ということです。

自分でもこの記事を書いていて矛盾しているなぁとは思っていますがもう少しこの戯言にお付き合いください

つまり「勝ち筋は一つ」に決めて「その勝ち筋に行く道はたくさん」というようなデッキを作成することでエースを活躍させることができるのでは?という話です。

例えば「No.92偽骸神龍Heart-earth Dragon」(以下ハートアース)を使ったワンショットデッキを作成するとしましょう。

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(効果も見た目も派手で好き)


ハートアースはレベル9×3という重い条件を乗り越えた上で出るモンスターですがその効果は非常に強力かつ個性的なものです。

しかしレベル9やランク9体にはそれこそ一枚でゲームエンドまで持っていけるような強力なモンスターたちがいます。
最近だと例の制限カードなどが該当するのではないでしょうか

ではそれらをコンボ成立までの中継ぎとして使用してみましょう

おそらくランク9を狙えるデッキであれば相手の動きを止めフィニッシュまでの時間を確実に確保してくれるかもしれません。ですが蓋を開けてみれば「あれ?これはこいつでビートした方が強いのでは?」となると思います。

それもそのはず、自壊用のカードと除外ゾーンを肥やしたうえでフィニッシュにもっていくハートアースと比べレベル9を2体用意するだけで相手をお通夜状態に持っていけるカードでは純粋なカードパワーで負けてしまっています。

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(名前を出すのも憚られる最強カード なんで盤面に消えても効果が残るんですかね...)

つまりデッキの勝ち筋が「ハートアースでのワンショット」と「真竜皇 V.F.D」による2パターンになってしまっているのです
これでは「ハートアース」を使うという当初のコンセプトが薄れてしまうのではないでしょうか

次に「灼銀の機竜」を中盤に使用することを考えてみます

このモンスターはレベル9でありながら自分墓地のチューナーを除外することでフィールドのカードを破壊することができるカードです。
相手のモンスターや攻撃を抑制するバックを割ることもできますし、もしハートアースが場にいる状態でこのカードがいれば自壊効果と除外ゾーンを同時に確保できる実にこのコンセプトにも一致したカードになるでしょう。

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しかしこのカード一枚では決闘を終了させることはおそらく難しいです。強力な体制もなく、破壊効果も自分ターンのみですのでがっつりと相手の動きを抑制するカードではないためです。
ですが決して無視できるカードでもありません、生き残れば次のターンも相手の盤面に触ることができますし、「七精の解門」や「デーモンの呼び声」のような相手のシステムカードを破壊することができるだけでも十分脅威となるカードになりうるでしょう。

この場合、このデッキは「灼銀の機竜で中盤を戦い」「ハートアースでフィニッシュをする」といった内容になります。


また同じレベル9帯には相手の強力なリンクモンスターをどかすことができるような「機巧蹄-天迦久御雷」、「星遺物の胎導」で呼び出すことができ自分のモンスターに耐性を付与できる「夢幻転星イドリース」といったフィニッシャーにはなりえなくとも相手の攻撃をいなしたり、コンボ成立のための障害をどかすことはできるカードは意外とあるものです。

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(効果破壊耐性を持たせられるし受け札としても機能するいいカード)

「柔軟に勝ち筋を縛る」の柔軟の部分はここに該当しています。
あくまでも「勝ち筋は一つ」ですが「そこまでの道のりは柔軟に」こそがメインギミックを殺さないための私なりの考えです。

こうすることでメインギミックの個性は殺さずしっかりと戦えるデッキが組めるのではないでしょうか。

そのためにも採用するべきカードは主役を引き立てる物は中継ぎとなってくれるカードを意識してみるのはどうでしょうか

あとは試行回数との勝負

当然、そのつもりでデッキを組んでみたところ思うようにいかないこともあると思います。
ここからは試行回数との勝負です。対人戦や一人回しで何が目立って、何が弱点かを見極めながら「エース」より目立った動きをするカードを引き抜き空いたスペースに弱点を補うカードをいれていく....を繰り返していくことで自分が納得いくデッキが用意できるのではないでしょうか?

あとがたり

ここまで読んでくださった方、ありがとうございました

構築論を長々と書いていていた手前、難しいことは考えずとりあえずデッキを組んでみることは非常におすすめです

他の人がうまく使っているから自分が作っても...や何度やっても同じ汎用カードを使用しているなど考える人もいらっしゃると思います。私もそのうちの一人です。

ですが問題はありません。

別に誰かがそのカードを使っているからそのカードは使用できないというわけでもなく、一回でデッキを作成しなけらばならないこともありませんし

とりあえずデッキを作ってみてから悩んだ際にこの記事で書いたことが少しでも役に立てれば幸いです。

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