中山記念2022の考察


ども!さんたろーです。
今回は、中山記念の考察をしていきたいと思います。

まずは過去データの分析から。ポイントになりそうなところだけをチョイスしています。

【過去10年】
☆関東馬9.4.7.51 
 関西馬1.6.3.36

☆4歳4.3.5.13
☆5歳5.4.0.23
 6歳1.2.2.23
 7歳以上0.1.3.29

枠順
☆1-5番7.4.4.35
 6番より外3.6.6.53
 →さらに11番より外に絞ると1.0.2.16

☆逃げ0.1.3.6
☆先行9.6.4.17
 中団1.2.3.31
 後方0.1.0.32
 マクり0.0.0.2

上がり
1位4.3.2.7
2位0.0.0.6
3位3.2.0.6
4位以下3.5.8.69

上がり1位はそこそこだが上がり4位以下でもかなり好走してますね。あと先行馬が異常に馬券になってますね。合わせて考えると位置取りが重要なレースだと言えそう。ただ、逃げ馬は未勝利であり、前にいけばいいということでもなさそうなのは注意したいところ。開幕週なので枠は内枠、時計勝負になることが多いので4.5歳中心に好走している感じ。


とまぁ、ここまではただデータを見ただけです。こんなん分析じゃないです。


で、ここからが本当のデータ分析。ただデータを見るだけでは、それを今年も参考にして良いのか分からないですよね?だからデータを見る際には、どうしてこのデータになるのかを深堀りし、それが今年も当てはまるのかという考え方をしなければいけませんよね。


では、なぜこれほどまでに先行馬が強いのか考えてみます。


まずこれは、Aコースの開幕週というのが大きいと思います。年末年始に使われたCコースからAコースに変わることで、「内側だけが」露骨に馬場が良い状況になりやすいというカラクリになっています。

直線の短い中山小回りでは、差し馬はコーナーで動かざるをえませんよね?そうなると、どうしても外を回してくることになります。つまり、先行していないと馬場の恩恵を受けづらいという見方ができます。仮に中団から進めたとしても、4角までには5番手以内まで上がってきて、内寄りの馬場を選択できる立場を確保しておかないと厳しい競馬になるでしょう。

また、この馬場の恩恵を言い換えると、道中余力を残して外差しをしてくる馬と、先行して脚を使ってもきれいな内を通して末脚を伸ばす馬とで「上がり3ハロンに大きな差がでない」という言い方が出来ます。道中先行して脚を使っていたとしても、内を通れば外差しの馬と同等かそれ以上の脚が使えてしまう。これが、「位置取りの重要度が高い」という言葉の本当の理解であると考えます。実際に過去の結果を見て頂ければ、4角先団の馬が上がり上位を繰り出すのはこのレースでは普通にあり得ることだというのがお分かり頂けるかと思います。

近年の結果(全て良馬場)
平均ラップタイム近5年1:46:4 前後半35.9-35.5
2021年 1着ヒシイグアス   1:44:9 上がり34.2  4角4番手
2020年 1着ダノンキングリー 1:46:3 上がり34.2  4角3番手
2019年 1着ウインブライト  1:45:5 上がり33.7  4角4番手
2018年 1着ウインブライト  1:47:6 上がり34.9  4角3番手
2017年 1着ネオリアリズム  1:47:6 上がり34.3  4角3番手
(いやぁ2019年のウインブライトの上がりえっぐいて・・・)

まあ、見て頂いて分かる通り、4角で3.4番手付近につけている馬が小回り&ラスト急坂条件で34秒前半の脚を普通に使ってくるようなレースなんです。そりゃあ馬場差&距離ロスのある外を余力たっぷりに差してきたところで届きませんよね。たとえ有力馬でもね。


で、これが今年に当てはまるかというのが大事なのですが・・・


ばっちり当てはまります。
今年1週間快晴に恵まれての良馬場開催。一応はふたをあけてみなければ分かりませんが、内側は良好な馬場状態になっているはずです。内ラチぴったりに先行できる馬が有利であることは間違いないと思います。

では次に展開とラップ分析をしてみたいと思います。
近5年良馬場の平均ラップタイムは1:46:4。前後半35.9-35.5です。中ゆるみはほとんどなく、ミドルペースになることが多いです。今回はパンサラッサの大逃げが見込まれており、ゆるめて逃げるタイプでもないことからレースラップとしては平均より速い決着かつ淀みない流れを想定しておきたいところ。
その為、近5年の中で最も好タイムだった昨年を参考に、ざっくりだが1:45:0での決着を想定。メンバー構成を考慮して前傾ラップの34.8-35.3くらいのバランスですかね?逃げ馬がパンサラッサなので馬群は縦長を想定して、先頭から最後尾までだいたい2秒程の差は開くと仮定してみます。その場合の必要な上がりを想定してみるとこんな感じ。

逃げ35.3
番手34.8
先行34.3
差し33.8
追込33.3

実際にはこんな単純な話ではないと思いますが、ひとつの考え方として捉えておいてください。まあ、先行馬が34秒台を使って勝ち切っているレースなわけですから、そんなにとんちんかんな数字でもないとは思いますが。

で、これを見ると最後方から差し切るには上がり33.3秒の鬼脚が必要だということになります。そりゃあ舞台設定上無理があるでしょって話なんです。物理的に無理。大箱コースじゃあるまいし、コーナーを回りながらこれを実現するのは相当厳しいって話です。実際、近5年で後方から差し切った馬は皆無です。

最低でも中団にはポジションをとって3角を迎え、4角地点では3~4番手あたり、かつ速い上がりを使えた馬が勝利を収めるといったイメージです。もちろん差し馬に限った話ではなく、先行馬が34.3を繰り出すのも相当ハイレベルな話なのは変わりありませんけどね。コーナーでの機動力は絶対的に求められますし、高速馬場適性や高速決着に強いタイプでないとそもそも勝ち切るのは難しい条件だと思います。

さらにいうと、実は差し追い込みと同じくらい勝ち切るのが難しいのは逃げ馬も一緒なのかなと。上に仮定した上がりタイムで言うと、縦長に離して逃げて、かつラストも35.3でまとめないと1着は取れないということになりますよね?こんなことできたら、とんでもないハイパフォーマンスですよね多分。だからこそ、前が有利とはいえども逃げ馬は過去10年で0勝なんだと思います。ま、まぁパンサラッサならやってやれないことはないのかも・・・という期待はありますけどね?(笑)


ではここまでのさんたろー考察要点をまとめてみたいと思います。


プラス要素
①ポジションを取れる馬
②コーナーでの機動力がある馬
③前傾ラップ、またはミドルを得意とする馬
④持ち時計のある馬
⑤内枠

マイナス要素
①差し~追い込み馬
②直線勝負が得意な馬
③スローでしか好走出来ていない馬
④時計のかかるレースで良さが出ている馬
⑤外枠

こんな感じでしょうか。


ここから導き出せる上位評価馬は・・・?

軽視  ダノンザキッド

この馬は今回割引できる要素がありすぎると思います。まず前哨戦のダノンx川田Jは有名ではありますが、この馬は昨年秋休み明けだった富士Sで4着とやや物足りない内容でした。また、マイルCSと合わせてみても、この馬は仕掛けどころがややズブく、直線長い方が良さそうな印象です。

2歳戦こそ中山で勝っていますが、早熟傾向強いジャスタウェイ産駒であり、それを今日そのまま評価するのも危ないと思い...。ヴェロックスも古馬になってからパフォーマンスを落としていますし、明け4歳の休み明けで1人気、また富士Sと同様のパンパンの良馬場&休み明け条件ですから、小回りで差しきれないシーンは普通にあると見てます。川田Jもマイルの方が良いと言っている馬ですし、今の馬場に合わせて前を取りに行くのもリスキーであり、さらに枠も外撮なると...僕は何も出来ずに馬券外というイメージでいます。

軽視  カラテ

この馬も今の馬場から狙うのはどうかなと思ってます。まずハイレベルの時計を求められた安田記念では惨敗しており、時計勝負には向いていない印象。さらにこの馬はマイルに路線変更して一皮剥けた馬であり、1800に戻しても強いという根拠があまりないように思います。

さらにいえば、この馬のメイチは明らかに連覇のかかっていた前走でしょう。中山が問題ないのは分かりますが、厩舎コメントで「状態が良さそうだったから出した」というコメントがあり、もともとここを狙っていた訳ではないのは間違いありません。これは、高橋先生が今日で勇退だから使えるなら使うというニュアンスが強いということでしょう。

マイルで差しに回って良さがでてきた馬が、目標でもないここに厩舎の都合で出てきて、かつ差しが厳しそうな小回り良馬場でマイルでもないとなれば推せる要素はほとんどないはず。応援はしたいですが重い印を打つ気にはなりません。

◎アドマイヤハダル
本命はアドマイヤハダルにします。この馬は上に述べたプラス要素が多い。まず、ポジションは取れるタイプであり、オーバーペースになりそうな前4頭の後ろあたりで競馬が出来そうなのがいいですし、ラップ&高速決着にももちろん対応出来るはずです。前走のペース&時計を見れば今回想定される前傾1800通過が1分45秒くらいですからね。

前々走の中山戦は馬体重プラス10kgで動ききれなかっただけですし、もともと強い世代の皐月賞4着馬です。ステラヴェローチェ、タイトルホルダーとコンマ1秒差ならベースにある能力は相当に高いはず。横山武Jには積極的に先行して内を取りきって欲しい。

〇ウインイクシード
ここからは簡単に。まず前年好走馬であり、ここで走れる適性があるのは間違いありません。また、ウインの馬は春の大舞台に向けての叩きではなく、まさにここがメイチという馬が多くこの馬もその1頭でしょう。前走は外枠が厳しかった印象ですが、それでも僅差の6着に纏めているあたりはやはり中山巧者といったところ。アドマイヤハダルと同じような位置から、同じように突き抜けてきて欲しいところ。

あとは印だけ載せておきます。いずれも上記のポイントに当てはまりやすい馬をピックアップしています。

▲マルターズディオサ
☆コントラチェック
△レッドサイオン
△パンサラッサ
△ヒュミドール
△ゴーフォザサミット

連下なら買えるって馬が多いんですよね...
3連系の3列目は多めに抑えたいところ。

みなさまの考察の参考になれば幸いです。
今週も楽しみましょう!

さんたろー

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