惨敗/金子達仁

1/15。そういえば生の窪塚洋介を見たことないと気づいて新宿まで豊田監督の最近の3部作を一気に上映する窪塚洋介のトークショーもあるイベントに行った。映画は期待してなかったがほんとに好きじゃなかった。豊田監督は原作物のほうが好きだろうなと思った。

窪塚洋介のトークショー。歌い始めた。よかった。バカなのかもしれないしバカにされるかもしれないけど、「必ずうまくいくぜ必ずな」がストレートに刺さった時に、俺はまだまだ感動できると思ったものだ。何年前だ?

そんで楽しかったからビール買いに行ったら窪塚洋介にイジられた。戻ったらおかえりってなって俺にも!ってスタッフにビール買いにいかせて、かなりの距離で乾杯した。

そんで楽しかったからビールおかわりしに行ったらまたイジられた。さすがだわ。俺はやっぱりさすがだわと思っていたら。終わった。

その刹那である。会場のドアが開き、視界の先にドアの開いたエレベーター。窪塚洋介。2秒で帰宅。

うそだー!とダッシュ。俺は自分のレコードを窪塚洋介に渡せると一切の失敗の可能性を考えることなく、この場所にやってきた。

聞いてない!と階段を駆け下りるも、気配すらない。あきらめない。信号待ちの車の中から窪塚洋介の姿を探す。当然明治通り渋谷方面の車線だ。ブクロはお前の街だが、そっちは捨て。靖国はもっと捨て。

で、いない。そうか徒歩か。徒歩なら俺の脚力瞬発力そして尽きることなきスタミナを持ってすれば。走っていない伊勢丹周辺の新宿の路地は無いほどに捜索したものの。いない。

負けは認めない。さてはまかれたな。戻るか。戻っちゃうか。RUEEDや森さん達のとこだろ?と戻る。いない。み、み、み、みとめる…のか?負けを?

最終手段の森さんだ。その昔。モッズコートを着てたからという理由だけですれ違ったイギリス人に強制連行されたキースアンドテックスのライブで森さんとめちゃくちゃ飲んでめちゃくちゃ話した。そしてそのモッズコートを着ている!!あわよくば打ち上げ!!という期待を込めて近づいた刹那。お前おもしろかったなーまたなー。的な。俺も俺でありがとうございます!!的な。ノッテキナテキナコトバハ?

負けも敗北も認めない。俺はがんばったと胸を張って帰った。

惨敗認めてるわ。

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