私の好きなユニフォーム⑦

はい。私の好きなユニフォーム⑦です。順位じゃないです。

98-99クロアチアザクレブ(ディナモザクレブ)アウェイです。先日購入した誇りです。サイン入りです。保証書が無い以上、サイン入りとして売れないそうですが本物。当たり前。

ワールドカップイヤーの98年が終わり、ヴェルディから0円提示を受けたカズは、99年クロアチアの名門クロアチアザクレブへ移籍。モドリッチなどが育った、クロアチアで1番の名門クラブ。当時も、ボバンと中盤で組んでいたプロシネツキがいた。

ワールドカップで戦ったばかりの日本からのスター選手の移籍。ワールドカップメンバーから外れはしたが、ワールドカップの前年のキリンカップで3-4で敗れ、2得点を挙げたスター選手カズの加入にクロアチアザクレブファンは沸いた。が、加入して最初の試合、カズが味方が獲得したPKをキッカーではないのにボールを渡さずPKを蹴る。これをカズはゴロで枠外に外した。たった1試合で天地がひっくり返り、苦闘の日々。監督やチームメイトからも信頼されず、日々の練習から戦っていたカズ。この状況を描いた情熱大陸がめちゃくちゃおもしろかった。この中にカズで2番目に好きなエピソードがある。1番はパク・チソンとのやりとりだ。何度でも書くぞ。在日でもない10代の韓国人選手の苦悩に、外国でプレーする素晴らしさを説くのだが、その中でのカズのブラジルでの試合前のルーティーンの話が1番好き。「チソン、俺はね。ブラジルでプレーしていた時必ずピッチに入場してからスタジアムの客席を一周見渡していたんだ。貧しいブラジルでこの中でいったい何人の人が最初で最後のサッカー観戦なんだろうかって想像するんだ。そうすると鼻の奥がツーンとしてきて身体中にアドレナリンがみなぎってくるんだ。」このエピソード次に好きなエピソードがこのクロアチア時代の情熱大陸でのエピソードだ。

通訳を付けずにプレーしていたカズ。情熱大陸のスタッフのために帯同していたクロアチア語の通訳を見つけると、真っ先に駆け寄ったカズ。かけた言葉が「クロアチア語でお前もだろって何て言うの?」だった。これが、カズの1番知りたいクロアチア語。通訳の人が僕と一緒だね的な言葉を教えると。「違う違う。例えば俺がシュートを外すとするじゃん。そしたらまわりからなんで俺にパスしないんだ!って言われるんだよ。お前もパスしないだろうが!って言い返したいんだよ。」く~。最初に知りたいクロアチア語がこれ。「お前もだろ!」く~。こんにちはやありがとうを聞いてるようじゃ凡人。キングとなればお前もだろ!く~。

カズのクロアチアザクレブでのプレーに伸び代を感じる頃にシーズン終了。レベルを落としてまでクロアチアリーグを選び、目標のチャンピオンズリーグが始まる寸前に就任したカズをよく知るアルディレスから構想外を告げられ半年で終わったクロアチアでのプレー。

11番じゃない。反骨心や哀愁が詰まったこのユニフォームは最高である。

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