もうサバイバルオーディション番組からしかアイドルを好きになれない

ことに気付いたのは、なんと、昨日だった。

わたしはサバイバルオーディション番組が大好きだ。初めて見たのはPRODUCE48で、元々存在は知っていたかわいらしい宮脇咲良さんがどんどん美しくなっていく様に目を奪われた。たぶんその時からオーディション番組の虜になってしまったのだと思う。

次に見たのは日プ1で、初めてリアルタイムで推しを作って投票しながら見た結果推しが全員脱落しそこから出来たグループを全く見られないほど病んだ。

しかしその後メンバーが決定してから見れば傷は残らないということに気づき、メンバー決定後に虹プロを見た。

それでなんか行ける気がしたのと1pickに一目惚れしたせいで日プ2をリアルタイムで見た。結果めでたく1pickも2pickもデビューし、わたしはサバイバルオーディション番組から足を洗うことに決めた。

日プ2から出来たグループをそのまま応援しながら時は過ぎ2022年になった。推しは相変わらず最高を更新し続けているしなんの不足もない、はずだった。

わたしは、まだ見ぬサバイバルオーディション番組を探し始めたのである。

日プ2に心を焦がし最終面接で落ちるよりもよりも1pickの脱落が怖かった時期のことが忘れられなくて、わたしはサバイバルオーディション番組を探し始めた。

これまた幸いなことに現代はサバイバルオーディション番組最盛期である。そのため私たちはいくらでもそういうサバイバルオーディション番組を見ることができる。

その中から私が選んだのはI-LANDというENHYPENを排出したサバイバルオーディション番組だった。まわりのオタクが続々と好きになっていくアイドルを生み出した番組だったからだ。

で、昨日完走して、ヒスンかっこいい最年長最高マインドになって気づいた。

わたしはもうサバイバルオーディション番組からしかアイドルを好きになれない。

現代のアイドルグループは基本的に5人以上のメンバーによって構成されている。そんな大勢の人間の顔と名前を即座に一致させられるほどわたしの記憶力は優れていない。しかも大人数になるほどダンスのフォーメーションが複雑になるためより顔が映りにくく全く覚えられないのである。

「ストーリー記憶」という仕組みがある。人間はストーリー込みの記憶の方が定着しやすいというものだ。

という訳で、どういう経緯でオーディション番組に出ることになったのか、どういう挫折をしながらオーディションに立ち向かっているのかがストーリー仕立てになっているサバイバルオーディション番組は名前、顔、パフォーマンスのスタイル、性格を覚えるのにうってつけのコンテンツなのだ。

で、そういう風に練習生達を消費できるのは、それはアイドルにしてはいけないのにも関わらず、アイドル未満の候補生の彼らになら行ってもいいと思っているからだ。

わたしは好きなアイドルの苦労する姿は見たくない。なぜなら好きだからだ。物理的なものからわたしの物の見方まで全てフィルター越しに見えるアイドルを愛している。

でも、人間なので、対立や嫉妬にまみれた人や上手くいかない人などなど下衆なものを見たいという気持ちもある。そこを埋めてくれるのがサバイバルオーディション番組である。

サバイバルオーディション番組を見ることによって好きの理由を簡単に見つけられる。ビジュアル、性格、パフォーマンスの精度…。基準は様々だと思うし最終的には好きに理由なんて要らないのだけど、このアイドルを推していくという覚悟を決めるための腹落ちにサバイバルオーディション番組はとっても役に立つ。

で、もっと言ってしまうと、わたしは長い年月を掛けて1人のアイドル候補生が成長してデビューを掴み取る事を見守れるほど気が長くない。出来たら数ヶ月で決着が着くオーディション番組が有難い。

言語化した結果わたしって最悪なのではないかと思ったのだけれど、わたしが今1番楽しみにしているものは虹プロの男性版である。懲りない。懲りなくて本当に申し訳ないけど、わたしはもうサバイバルオーディション番組なしの人生は考えられない。

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