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痰壺迷想録(6/938)

◉生物に特有の愚鈍さ。繁殖はそんな愚鈍さの最悪の表現といえる。

◉「国家だけじゃなくて個人も核兵器を保有すれば抑止力が働いてイジメもパワハラもなくなるよ」「いや個人なら銃でいいでしょ」
(きのう耳にした高校生同士の雑談)

◉「世界の残酷さ」はつねに暴力的なほどに過小評価され、「世界の美しさ」はつねに暴力的なほどに過大評価されている。

◉「産んでくれなんて頼んでない」なんて紋切り型を叫べる知的鈍感さ。こういう紋切り型を叫ぶことになんの羞恥も覚えられないような人間はおそらく、「ごろつき」にはなれても「思想家」にはなれない。

◉「死ぬ死ぬ詐欺常習犯」としての自覚をどこまでも持ち続けること。

◉「底辺からの成功」と「頂点からの転落」という大衆社会には絶対不可欠な娯楽。

◉「生存不安」が去れば「倦怠」に苦しみ、「倦怠」が去れば「生存不安」に苦しむ。たまたま両方去っても「疚しさ」に苦しむことになる。

◉チャップリンの無声映画をみるたび、「ここに映っている人間はもうみんな死んでいる」という事実に陶然としてしまう。それが群集シーンであれば尚更。

◉「生き続けること」は「この世界」の構造的暴力を無言のうちに肯定することでもある。「生き続けること」をいかに強く恥じたところでそれを否定したことにはならない。

◉子作りや子育ては、それがどんな質のものであれ、「絶対的自由の剥奪」であることには何の変わりもない。

◉「生き物であること」を恥じ続けていること。「良心」はここからしか育ちえない。

◉おそらく学校では生徒よりも教師の方がずっとはるかに緊張している。早熟な生徒はそのことにたぶん気が付いている。

◉「資本史」の燃料に過ぎない大半の労働者たち。

◉「頭の悪さ」は当人の「努力」でどうにかなると思っているひとたちの頭の悪さ。

◉「人権」が「虚構」であることなど「人権派」ははじめから知っている。それで「人権」を批判しているつもりになっている人間がいるとは思わないが。

◉「人間嫌い」「人間不信」「コミュ障」という幼児語。

◉「自分のこの精妙な感覚だけは誰にも伝わらわない、周りはバカばかりだから」としじゅう嘆いているのは私だけではないのかもしれない。

◉評論家「ゴジラには戦後生き残った人たちの無意識的破滅願望が反映されている」

◉オナニーを最大限に楽しめるのは知的な人間だけだ。

◉一人でいることを最大限に楽しめるのも知的な人間だけだ。

◉「どんな馬鹿でも人の親になれる」という超弩級のホラー事実。

◉「人の顔」を見ることの苦痛。その意味過剰部位を見るたび、そこに閉じ込められている囚人の悲鳴が聞こえる。「個体」であることの途方もない寂しさ。

◉「人生は死ぬまでの暇つぶしだよ」「暇をつぶすんじゃない、暇につぶされるんだ」

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