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【VduelCS優勝】赤黒GT墓地ソース【オリジナル構築】

はじめまして、三十郎と申します。

令和3年2月27日に行われた「第30回VduelCS」にて、墓地ソースで優勝することができましたので、この機会に自身の整理も兼ねて、現在の構築や考え方を紹介させていただきます。今後のメタゲーム展開によっては当然構築も変わっていきますので、それに向けて、ご意見等も頂けましたら幸いです。
全文無料でご覧いただけますので、気軽にコメントください。

【実績】

まず、ここ最近で上位に入っていた大会の実績とマッチングを見てみましょう。

2月27日「第30回VduelCS」8-1(優勝)1/90
~予選~
黒単デスザーク     〇
赤旅路         〇
赤白閃         ✕
ジャックポッド     〇
赤黒邪王門       〇
~本選~
青黒緑デッドダムド   〇 後手
緑旅路         〇 後手
青白黒ギャラクシールド 〇 後手
赤緑白閃        〇 後手

2月25日「リモートデュエマ ナイトパーティー」5-1(9位)9/123
連ドラ         〇
赤黒邪王門       〇
青白ギャラクシールド  〇
赤青ビビッドロー    〇
青魔道具        ✕
赤青緑閃        〇

2月24日「リモートデュエマ ナイトパーティー」5-1(6位)6/124
赤青白緑閃       〇
緑旅路         〇
赤青緑閃        〇
5C蒼龍         ✕
青白ギャラクシールド  〇
赤白閃         〇

【デッキリスト】

この3大会通して使用していたリストは次のとおりです。

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1月より全20回のリモート大会に参加してきましたが、現在の構築になるまで大きく変更し調整してきました。
「勝てる墓地ソース」の構築、勝つためのプレイングを考えた2ヶ月間となりました。

この構築の狙いは大きく次の3点となります。
①環境母数の大半を占める「閃」と勝負できること
②次点「邪王門・デッドダムド・ギャラクシールド」等に不利としないこと
GT墓地ソースの動きは確保すること

GT墓地ソースに拘る以上、③は外すことができません。

【イワシン抜き墓地ソースについて(コンセプト)】

GT墓地ソースと言えば、「一なる部隊 イワシン」ですが、今回のリストでは不採用としています。これには理由があります。

この構築では、墓地ソースの基本となる4ターン「GT」の体制作りを能動的にではなく、受動的に行うことを目的としています。

最大母数と思われる「閃」を仮想敵とすると、先手後手に関わらず、能動的に墓地ソースの勝ち筋である4ターン「GT」を達成するよりも早く相手の勝ち筋である3ターン「閃」が達成されることが想定されるため、能動的な4ターン「GT」に必要なカードを不採用としました。

そもそも4ターン「GT」の達成条件は厳しく、4ターン目までに8枚の墓地を肥やす、または4ターン目の2~3コスト墓地肥やしで10枚以上のカードを墓地に置く必要があります。
そのためには「カツラデランス」「イワシン」といった基本カードの採用が不可欠であると考えますが、果たして現在の環境で、4ターン目に「GT」を着地させる、または「GTファイアバルチュリス」の黄金パターンを決める必要があるのか、そこから考え直しました。

受動的にとは具体的には、「閃」が3ターン目に走ってきた場合に「プライマル」や「ツルハシ童子」が捲れると、墓地を3~5枚肥やすことができ、1枚でも捲れていれば、返しのターンで「GT」「オブザ」「サイコロ」あたりを使いながら、立て直すことができることを想定しています。捲れた枚数によってはそのままカウンターで勝利までもっていくことができるため、走られることを前提とした受動的な4ターン「GT」が達成されるわけです。

ちなみに、5ターン目の「GTファイアバルチュリス」を能動的に準備する場合、
Ex.①3ターン目まで 3枚墓地肥やし(ほめほめor開闢)
 .②4ターン目 「プライマル」「ほめほめ」「開闢」
※この時点で墓地6~7枚
 .③ケース1 ⇒墓地6枚5ターン目「プライマル」回収なし、1コストGT
 .③ケース2 ⇒墓地7枚5ターン目「開闢」、2コストGT

など、狙い通りに運ぶことは容易です。

それ以外にもやはりメタゲームの上では、GT墓地ソースに採用したいカードは多く、「カツラデランス」「イワシン」の8枚枠を他に割けるという点は構築を考える上で、より楽しさが増すポイントでもありました。
勿論、環境次第で、4ターン「GT」を優先する構築が有利となりますので、「カツラデランス」「イワシン」採用を否定するものではありません。

【各カード採用理由】

さて次に、各カードの採用理由を説明いたします。

〇「暴走龍5000GT」✕4枚
4枚採用です。デッキコンセプトだからというのもありますが、現環境においても場に立てるだけで状況を大きく変えられるカードだと思います。

Ex.1 「閃」「邪王門」の革命チェンジ元「ドルガンチュリス」着地を制限
Ex.2 各デッキの受け札「クロック」や「SMAPON」等のSトリガーを無力化

基本的には「GT」「クロスファイア」「バルチュリス」の6打点を通すことが目的になりますので、必ず引きたいカードとして最大枚数とします。

〇「百万超邪クロスファイア」✕4枚
早ければ3ターン目に除去札にもなります。チェンジで出てきた「ドギラゴン剣」「サイバーエクス」等を残さないように、「GT」とセットでなくても使う場面があります。6打点形成に大きく関わるカードですが、6ターン目以降は、GT1コストに加え、既に立っている「オブザ08号」、5コスト「ほめほめ老」「一王二命三眼槍」でも同じく2打点作ることができるため、現在の構築では枠次第で3枚にしてもよいと考えています。

〇「龍装鬼 オブザ08号/終焉の開闢」(以下「オブザ/開闢」)✕4枚
クリーチャー面、呪文面のどちらもフル活用します。呪文面のクリーチャー回収は強制効果なので、唱えたカード含め、墓地枚数を3枚稼ぐことになります。
クリーチャー面のcip能力もパワーをマイナスする効果なので、サバキ絶十の「サッヴァーク」やギャラクシールドの「新時代の福音」のような手札等をコストにした除去耐性持ちのカード除去したり、「GT」の除去範囲を広げたりできます。

〇「フェルナンド・ソシュール/プライマル・スクリーム」✕4枚

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メインは呪文面となります。呪文面のクリーチャー回収は任意効果なので、唱えたカード含め、墓地枚数を4~5枚稼げます。S・トリガーであることも大きく、返しのターンで「オブザ」「GT」の召喚圏内に持ち込むことを意識しています。
今回のリストは、6打点が通りづらい対面をハンデスである程度コントロールできるようにしており、6ターン目以降でクリーチャー面を使う場面があります。
cip及びATで墓地枚数を2枚稼ぐ他、闇の3コスト以下クリーチャーを墓地から踏み倒すことができます。本構築では、「凶鬼92号 デンカ(以下「デンカ」)」を対象に取ることができます。「ラビリピト」の全ハンデス後のハンデス手段として便利です。

〇「追憶人形ラビリピト」✕4枚
「邪王門・ギャラクシールド・5C蒼龍」等に少しでも有利をつけるために必要なカードでした。速攻を軸としたGT墓地ソースでは入りにくいですが、現環境では「閃」の方が先手後手でも早く動けてしまうため、速攻軸を捨てることでできた枠に採用しています。
墓地肥やしを後回しにすれば、「デンカ」⇒「ラビリピト」で2枚ハンデスが繋がります。
全ハンデスは、「GT」「オブザ」の着地時、最速は5ターン目です。
Ex.①3ターン目まで 3枚墓地肥やし(ほめほめor開闢)
 .②4ターン目   「プライマル」で回収なし
 .③5ターン目   「ラビリピト」⇒「オブザ(1コスト)」

邪王門対面では、ハンデスなしに「GTファイアバルチュリス」を通すことは不可能ですので、鬼エンド達成前に盾を割りながら全ハンデスする必要があります。
また、「アンダケイン」の効果対象となりますので「GT」着地後のハンデスが可能です。

〇「ほめほめ老/ホメホメ老句」✕4枚
2ターン目の初動枠ですが、この構築では5枚目以降の「開闢」的な抑えでもあります。呪文面は唱えたカード含め、墓地枚数を3枚稼げます。つまりは、「開闢」の墓地肥やしと同じなわけです。
2ターン目に手札にあって、「開闢」や「プライマル」がない場合等は引き込むために使用しますが、2枚のディスカードがランダムなため、場合によっては手札にあっても使わない選択もあります。

このカードは「カツラデランス/アフロ行きま~す!!」と比較されますが、「アフロ」は「イワシン」が絡まない限り2枚しか墓地を稼ぐことができず、そのハッピーセットをデッキに組み込むと8枠割くことになるため、5ターン目以降のGT着地を目安とするこの構築では採用しませんでした。
また、「ほめほめ老」はクリーチャーとしても使用場面が期待でき、「GT」がいる状態でもJOE2の5コストで2打点作ることができ、「クロスファイア」の代わりにもなってくれます。
スマッシュバーストは任意効果なので、「バルチュリス」が既に手札にある場合は発動しない方がよい場面が多いです。

〇「ツルハシ童子」✕4枚

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S・トリガー枠です。「プライマル」の5枚目以降としての役割となっています。テキストは強いことしか書いていません。
クリーチャー回収は任意効果なので、墓地枚数を3~4枚稼げます。
スレイヤーで相打ちに出来たり、鬼タイムでブロッカーになり1打点止められたりと入れ得だと思います。
また、5ターン目以降に手出しすることでも最低限の活躍を期待できます。

〇「凶鬼92号 デンカ/世紀末ハンド」✕3枚

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S・トリガー枠兼3ターン目のコントロールカードです。クリーチャー面は相手が自分で捨てるカードを選べるとはいえ、次のマナ置き等に干渉することができるため、3ターン目にプレイすることも択の1つです。「パーフェクトダークネス」や「デッドダムド」のように墓地から使用できるカードが多く採用されているデッキには出し損となります。
呪文面は、アンタップ状態のクリーチャー除去トリガーです。比較対象は「マッド・デーモン閣下/デーモン・ハンド」となります。「デーモンハンド」は除去範囲が広いですが、仮想的となる「閃」あたりを見ると後続打点を除去する方が優先され、結果的にアンタップしているクリーチャーを破壊することの方が多く、クリーチャー面で使い勝手のよい「デンカ」を採用しました。「世紀末ハンド」は5コストのため、手撃ちする際も「デーモンハンド」より早く使えます。

〇「一王二命三眼槍」✕3枚
基本的には受け札となります。「プライマル」「ツルハシ童子」の回収8枚体制により、相手に走られたときに手札に引き込む確率を上げます。先述の仮想敵「閃」に対しては「世紀末ハンド」がめくれるか、このカードが手札にあるかで勝負が決まってしまうことが多く、欲しいときに引き込みやすくする考えで3枚採用しました。
「ほめほめ老」と同じく「GT」がいる状態でも2打点作ることができるため、クリーチャーとしても活躍できる場面があります。
以前のGT墓地ソースは盾が無くなると「GT」を立てるぐらいしか守る方法がなかったため、盾がなくなってもワンチャンが出来たことは大きいです。

〇「サイコロプス」✕2枚
除去札です。「閃」等の踏み倒し軸のビートダウンの攻めを受けきったとしても、この構築では凌いだだけで、負けを先送りにしただけとなっていることが多いため、ターンが返ってきて除去できなかったクリーチャーは、「サイコロプス」でまとめて除去できると理想です。
黒単デスザークに対しても遅延させられるため、対面によっては手札に抱えるカードになります。
マナを順当に伸ばす相手であれば、こちらの初手が良くないときにJOE2で手札交換できるため、無駄にもなりません。

〇「龍装者 バルチュリス」✕2枚
6打点形成の肝です。「バルチュリス」を絡めない6打点もこの構築では組みやすいですが、「クロスファイア」⇒「GT」の流れで除去札を踏んでも対象に取れない点でこのカードは大事な役割を担っています。
ただ、今回は速攻軸としなかったことから、中盤で回収できればよいことを考え2枚採用としました。

〇「盗掘人形モールス」✕1枚
G・ゼロでコストを支払わずに墓地からクリーチャーを回収できます。小回りの利き、流石は殿堂カードといったところですが、回収時に墓地枚数が減ることが意外と大きく、墓地管理がシビアなビート対面では使いどころが難しいため、回収せずとも引き込みたいカードが別にある場合は、この枠を削って当該カードを増やすことも検討した方がよいと考えます。

〇「不敵怪人アンダケイン」✕1枚
「GT」のいる状態で「ラビリピト」「サイコロプス」「デンカ」を投げることができます。「クロスファイア」「GT」「オブザ」を餌にフシギバースで出すことが基本ですが、手出しでも問題ありません。
状況によって強く働くカードですが、複数枚必要な程その場面にならない印象です。

以上で採用カードの解説とします。

【枚数調整】

5ターン目「GT」を軸とした本構築の考え方を前提とした場合に、環境によって調整できるカードは次のように考えています。
〇「暴走龍5000GT」 ⇒4枚固定
〇「百万超邪クロスファイア」⇒3~4枚
〇「龍装鬼 オブザ08号/終焉の開闢」⇒4枚固定
〇「フェルナンド・ソシュール/プライマル・スクリーム」⇒4枚固定
〇「追憶人形ラビリピト」⇒3~4枚
〇「ほめほめ老/ホメホメ老句」⇒4枚固定
〇「ツルハシ童子」⇒4枚固定
〇「凶鬼92号 デンカ/世紀末ハンド」⇒2~4枚
〇「一王二命三眼槍」⇒1~3枚
〇「サイコロプス」⇒0~3枚【自由】
〇「龍装者 バルチュリス」⇒2~3枚
〇「盗掘人形モールス」⇒0~1枚【自由】
〇「不敵怪人アンダケイン」⇒0~1枚【自由】

【調整カード候補】

次にこれまで調整で試してきたカードを紹介します。
※「イワシン」「カツラデランス」「クロック」「スパイナー」あたりのカードは採用候補ですが基本カードのため割愛します。

〇「ポクチンちん

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ゼロルピアループや墓地利用の黒単デスザークや同型対面で有利に働きます。一応踏み倒しメタとしても機能しますが、「G・W・D」の的になることも多く、置いて完全に安心できる札ではありません。マナとしては色が出せませんがあまり影響はありませんでした。

〇「戯具 ヴァイモデル

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「ツルハシ童子」に近い役割としてS・トリガー枠になります。リアニメイトが強制効果のため、墓地肥やしは2枚になります。
このカードを採用する場合は基本通りに「クロック」と同時に採用することが望ましいと考えますが、「デンカ」や「ポクチンちん」も対象となるため、採用するカードによっては器用に動けます。

〇「堕魔 ドゥポイズ」「学校男」

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後手2ターン目に「ミクセル」「オニカマス」「カメヲロール」あたりの基盤を除去できます。ギャラクシールド対面では、「ダッカル」の除去にも役立つため、採用を検討する価値はあります。自身の「GT」も除去できます。
使ったあとに墓地が1枚肥やせることや、3コスト以下リアニメイトの選択にも入るため器用です。

〇「ゴリガン砕車 ゴルドーザ / ダイナマウス・スクラッパー

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主に速攻軸の候補になります。「クロック」「スパイナー」「ツルハシ童子」のようなS・トリガークリーチャーが捲れてターンが返ってきた場合に、最悪「S・トリガークリーチャー」「クロスファイア」とこのカードに「バルチュリス」で6打点出せます。
受けの少ないビート対面に有利が付くため、赤単速攻等が多い環境で検討できます。

〇「裏斬隠 フォクシット

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ニンジャストライクでブロッカーを除去できます。速攻軸であれば先述の「
「GT」なしの6打点形成時にブロッカーを除去しながら打点が組めます。「閃」想定ですが、3ターン目に走られると間に合わないことや、「GT」がいる状態で働かないことに気を付けて検討する必要があります。

〇「龍装者“JET”レミング/ローレンツ・タイフーン

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赤青黒速攻軸で採用したことがあります。「奇天烈シャッフ」等の青クリーチャーを他に採用したい場合の色出しとして、「カツラデランス」の代わりになります。ドローした後のディスカードである点は意外に大きく、青採用の場合は「カツラデランス」より優先され、3コスト以下リアニメイトの対象となる点もよいです。
赤青黒速攻軸を試していた時期もありますので、別の機会に紹介します。

〇「大魔王 ウラギリダムス」

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敗北回避兼山札回復として機能します。「ラビリピト」採用の場合、全ハンデスの着火剤にもなります。確定除去もあるため、環境次第で採用します。

以上が調整枠となっており、特にメタゲームにおいても読まれづらいカードであるため、ワンチャンを作ることができる重要な枠になります。

【対面考察】

この構築における対面考察は次のとおりです。

〇「閃」⇒微有利
〇「赤黒邪王門」⇒微有利
〇「ギャラクシールド」⇒五分
〇「デッドダムド」⇒微有利
〇「旅路」⇒五分 ※「ポクチンちん」採用枚数による
〇「黒単デスザーク」⇒五分
〇「5C蒼龍」⇒微不利
〇「青魔道具」⇒不利
〇「ゼロルピア」⇒微不利
〇「カリヤドネ」⇒五分

「GT」で無力化できるクロック等に受けを頼った中速デッキに対する有利度は、「ラビリピト」等に枠を割いている分落ちますが、必ず対面するであろう邪王門やギャラクシールドに少し勝ち筋ができています。
環境外と言っても過言ではないGT墓地ソースで、どれだけ環境を見られるかに重点が置かれるため、完全有利と言い切れる相手はありません。
ただ、この考察は主観であり、辛口につけていますので、意外と通りがよいと感じるかもしれません。

詳しい各対面における動きは、また追記していきます。

【あとがき】

まずは、結果報告として記述してみました。
「閃」や「デッドダムド」と同じくらい構築に幅があり、工夫次第で環境にも対応できるだけでなく、王道の「GTファイアバルチュリス」が強いのが、GT墓地ソースです。

コロナ渦でリモート大会が主となっているデュエルマスターズですが、この記事が墓地ソース好きの方や、墓地ソースに興味がある方など、多くのDMPの参考となれば幸いです。(墓地ソースを対面意識される方も是非…笑)

余談ですが、墓地ソースは、墓地の枚数が自分にも対戦相手にも重要となりますので、リモート大会で握る際は、墓地の枚数がしっかりと映り込むように気を付けるとよいと思います。

今後もGT墓地ソースについて回し方や考え方を紹介していければと考えておりますので、よろしくお願いいたします。

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