葉っぱの光と影
ほぼ誰にも見られていない「たぬきのパティシエ」というinstagramを毎日更新しています。足元の落ち葉からいい感じの一枚を選んで素敵なモデルさんのように固定アングルで撮るという一人遊びです。
素人なりに、葉っぱの写真を撮るときに気にしていることは色々あります。
一年にわたりiPhone撮影してきた中で、光と影について発見したことを体系化してみました。
1.葉っぱが背景に落とす影
2.葉っぱが葉っぱ自身に落とす影
3.木漏れ日が背景に落とす影
ライティングはしておらず天然自然光ですが、完全に無作為というわけではなく、ぐるぐる歩き回ったり光の当たり方を試すのが楽しいのです。
正確には陰とか翳とか使い分けるのかもしれませんが写真について学んだことはないので割愛します。
※私がnoteでもTwitterでも発信することは全て、自分で感じて体得したことなので、その道の人からしたら当たり前すぎるかもしれないし、間違っている可能性もあります。別に、たぬきとして葉っぱを毎日撮っている人間なんて私くらいのものだろうから、誰が参考にするとも思えないし、Tipsのつもりでもないのでいいでしょう。
1.葉っぱが背景に落とす影
①葉っぱの高さやうねりを説明する
真上から水平に、画面の中央で撮ると決めているため、高さ・奥行の情報は必然的に失われます。影はそれを補う重要な役目を果たします。
そして平らな葉っぱや真っすぐな枝というものは実はほとんどなく(品種にもよりますが)、沿っていたり巻いていたりうねっているところに面白さがあります。
こちらは光と影がなければただの枯れた枝葉ですが、しなやかなバラの花と茎のような二面性を隠し持つキャラクターに見えます。
②渇きや堅さを説明する
影のコントラストと精細さは光の強さで変わります。やわらかな影なら薄曇りの日、はっきり濃い影はよく晴れた日です。
個人的には前者の雰囲気も好きですが、秋冬の乾燥した葉っぱはパキパキ細かく割れていて、そのエッジの鋭さが季節感に繋がると思うので、なるべくはっきりした影で撮ります。
虫食い穴も最高の個性デザインなので、よく際立つように心がけています。
③重心を偏らせすぎない
以下は悪い例です。
ただでさえ日が短い秋冬はすぐに西日になってしまいます。すると高さのあるモチーフは長い影を落とし、画角からはみ出てしまいます。
本体を中心に置いていても、影のせいで中心がズレてアンバランスに見えます。
①の高さの説明と両立するためにも、目安として午後2時より早く撮る必要があります。
2.葉っぱが葉っぱ自身に落とす影
日が当たっている部分と当たっていない部分の差からも、葉っぱの色やツヤを認識します。
端がめくれていたり大きくうねっていると、大部分が暗くなってしまいます。そういう子はたいてい裏返しにも置けないので、光が内側に差し込むように向きを変えます。
3.木漏れ日が背景に落とす影
①その日の日光の色や時間帯を思わせる
光にも黄みや青みがあるので、アプリで加工は極力しません。
その方が風や温度も記録されるようで、葉っぱのいた環境を思い出せるからです。
②ダイナミックな形で舞台を作る
影による画作りが、一歩横に歩くだけで大きく変わるのがフィールドの本当に面白いところです。木漏れ日はどう撮っても素晴らしい自然からの贈り物です。明確なルールはありませんが、その場で微調整しているうちに、ここだ!という形が見つかります。
③敷き紙に色味のグラデーションを作る
背景に紙を敷いていますが、実は光と影は明度のグラデ―ションだけでなく、色味の変化も与えてくれています。
紙の色は右下のグリーンです。左上を観察すると深いブルーになっています。葉っぱの左サイドにできる影も海のようなブルーです。葉っぱ自身の色と、右サイドの背景色と、計3色が隣接するコーディネートになっています。単色の紙でも楽しみが広がります。
おまけ
ふちどりのギザギザは「鋸歯」といい、これが影にうつるとモフモフのけものの毛並みのようになるのが可愛いですね。
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