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グロービス「ナノ単科」を受講した感想

2月から2ヶ月間、グロービス経営大学院のナノ単科を受講していました。
時間があいてしまったけど振り返ろうと思います。

「ナノ単科」とは

MBAを取得するつもりがなくても1科目からわりとライトに学べる。
2ヶ月間の間ライブ授業/動画学習/筆記課題/グループワークが毎週ありこのサイクルをぶん回すことでインプットとアウトプットを促され頭が働く。
志願して審査に合格すれば入学できる(多分誰でも入れる)。
詳しくはサイトを見て下さい。


受講した理由

  1. 個人事業主として経営者の方と商談する際に、自分の知識やビジネス感覚が頼りなかったから。

  2. デザイン系スクールや講座に課金する前に、一度世の中のお金の動きなど根本的な商いの上流から学ぼうと思ったから。

  3. 異業種の人がどんな仕事をしているか知りたかったから。

私が受講した科目は「戦略的思考」です。これはスケジュールが合ったからという理由で決めてしまったけど後々後悔することに…

期待に対してどうだったか


1.
内容はコンサル1年目に習いそうな、基礎フレームワークが多かった。(規模の経済、VRIO、3C/SWOT分析、etc.)
私でも見聞きしたことがあるような初歩的なものだけど実際にどういうことか聞かれると曖昧だったので、入口だけとはいえ改めて体系的に学べたのは良かった。
フェルミ推定や、架空の企業がどんな施策を取るべきか書くケーススタディ演習も採点されるので楽しかった。
しかしそれで自信がついたというよりは、むしろ自分の無知がより浮き彫りになった。

2.
マネジメントをしていない私でもダイレクトに今の仕事にそのまま生かせそうな学びもあった。
事例も数多く興味深かった。デザイナーである前に一社会人・一個人事業主として、当面はデザインではなくてこっち方面の土台固めに費やしたい。

3.
きっとここで出会わなきゃ知り合う機会がなかったような多種多様な職種・ポジションの方がいて、しかも毎回シャッフルされる。何十回自己紹介したことか。
さすがに課金して集まっているだけあって、意識・視座の高い方が多い。
他社の実務スライドを見せてもらったりもして、良かった。

本当に残念だったのは、Slackが全く盛り上がらなかったこと…一部メンバーでチャンネルを作ってから少しだけ交流が発生したけど、せっかくのご縁なのでもっとガンガンいけばよかった。


良かったところ「学習を継続できるしくみ」

動画のボリュームは1週間につき2~3時間分。週頭に公開されるので一気見できないし、提出物の締切もややタイト。
毎週zoomで行われるグループワークはやむを得ず仕事で当欠する人も稀にいるものの、休むなよ!というアナウンスが繰り返される。必ず全員発言が求められるし、次のアクションを書かされる。

そもそも本名で登録する。
課題は他の人の回答もオープンになるから視野が広がるけど、裏を返せば自分も適当な態度では書けないという緊張感がある。これが一人で書籍を読むだけの学習との最大の違いだと思った。

既に仕事×育児をしている人は、この2ヶ月は他の趣味や副業はいったん脇に置いてリソース注力する必要がありそう。


残念だったところ「戦略的思考がそもそも合わない」

戦略的思考とは「設定したゴールまでいかに効率的に最短距離で到達するか」という考え方。しかし私は「アンチ"コスパ主義"」「アンチ"有益主義"」。(コスパや有益さ自体を敵視しているのではなく、それらを第一主義にする風潮に抗っています)

ガビガビですみません…元ファイルがどっかいった

例えばAさんが第一志望のB高校に合格するためには中学3年間で何を取捨選択すればいいか?文系/理系/生徒会/英会話/予備校/…なんて例題があって、誰も「子供はめいっぱい遊べ!それがかけがえのない財産だ!」なんてことは言わないので私はむずむずして気持ち悪かった。
利益にならない関係性は切り捨てる、みたいな講義もあった。

最初からずっとこの科目がたまたま私に絶望的に合わないんだな…と思ってしまったのであまり身も入らなかった。
(実は体験科目のクリティカルシンキングでは褒められたから、こっちにしておけば良かったなとつくづく思った。)

そのことに関する受講生の見解

グループワークで吐露してみたら、確かにその感覚はすごくわかる!と皆さん言ってくださった。
一方で、それは私が自分のお金で事業をしている個人事業主だからで、雇用されてる会社員は限られた会社のお金(時間内)でいくらでも失敗できるわけじゃないし、ビジネスにおいてコスト感覚は大事だとご意見を頂戴した。
いや、めちゃくちゃその通り…と納得した。

まとめ

今の私はワークとライフがグラデーションになっているから、何でも戦略と効率で取捨選択をしてしまったら、人生の価値判断基準が損得だけになってつまらないと思っていたのだ。

でも今後もこの仕事を続けていくなら自分の時間という資本に対してもっとシビアに管理してもいいのかもしれないな、と思ったり、
なんとなく楽しそうだからやってみるだけのことも目的や仮説を持って臨んだらより体験が意義深いものになるかもしれないと思った。

戦略的思考はあくまで道具として使い方を心得ておきつつ、仕事をする根本的な意味や大切にしたい価値観まで乗っ取られてはいけない。ムダなものこそ豊かさだ!

人と一緒に学びたい人におすすめ!

短期集中で背中を押されながら学べるナノ単科、興味がある科目があればぜひトライしてみてはいかがでしょうか~!

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