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これからの鉄鋼人へ/(下)/東京製鉄/今村清志常務(営業本部長)/電炉業界にCNの新風/低炭素鋼脚光「夢と誇りを」

 ――11年10月に取締役営業本部長になり、営業のトップとしてどのようなポリシーで陣頭指揮を執ってきたか。


 「私の性格はポジティブ、どちらかと言えば拡大志向である。11年に就任した時は市場環境が厳しく、拡大しようと思っていても、田原工場を新設したばかりでもあり、岡山工場にも熱延工場があり、鋼板類は2工場。条鋼類は3工場あり、これをできればフルに動かしたかったが、それを許してくれる状況になかった。拡大路線を取れば赤字が増える。最終的に田原で減損処理を余儀なくされた。一度線を引き直し、スプレッド重視の経営に転換し、数量を求めるのをやめた。生産量、販売量が落ちることには忸怩たるものがあった。生産量は300万トンを超えることがなく、200万トン台の下のあたりで低迷した。そこが転換点だった。厳しいスプレッド経営を続けてきたが、これが功を奏し、前期まで9期連続黒字となっている」

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