転換期の中国ステンレス産業/脱炭素商機に用途拡大/生産減、原料高重し

 中国のステンレス産業は転換期を迎えている。不動産不況やゼロコロナ政策の継続に伴う景気減速により、2022年の同国のステンレス粗鋼生産量は前年実績を割る見通し。原材料価格の高騰も事業環境の厳しさに拍車をかけている。一方で、ステンレスは高耐腐食性などから低炭素の金属材料として用途の拡大に期待が集まっている。大手メーカーが水素エネルギーを活用するために使われるステンレスの開発を進めるなど、新たな需要への対応力を強化している。

ここから先は

1,330字 / 1画像

¥ 300

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?