中国の鉄鉱石戦略(上)国内回帰へ/輸入削減し価格抑制/国内鉱山稼働率上がる

 【上海支局】鉄鉱石を世界で最も多く消費する中国は、資源の安全保障の観点から鉄鉱石の8割強を海外に依存する構造を変えようと国内鉱山の開発に再び乗り出した。2021年開始の第14次5カ年計画で国内生産を増やし、鉄鉱石の海外依存度を7割程度に下げる方針。粗鋼生産と鉄鉱石の輸入を減らし、高騰する鉄鉱石の価格を抑えるのが狙いだ。効果は早くも表れ、価格は今年後半に下落したが、政策の進展は今後本格化し、鉄鋼原料の国際需給や他国の鉄鋼業への影響度は来年以降、さらに増す見込みだ。

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