脱炭素社会へ 切り開く未来(2) 高炉メーカー(上) 水素還元の成否が鍵 50年「ゼロカーボン」へ開発急ぐ
日本高炉が脱炭素にかじを切った。2050年目標のCO2排出実質ゼロのカーボンニュートラルに向け、電炉・還元鉄の活用や水素還元製鉄の開発に本格的に取り組む。「水素還元の開発の遅れは日本鉄鋼業の存続に関わる」(日本製鉄の橋本英二社長)。研究開発費を捻出すべく収益力の強化も求められ、脱炭素は鉄鋼業の構造を根本から変える巨大な圧力となる。とりわけ欧州や中国勢も急ぐ水素還元の開発の成否は、鉄鋼業のみならず日本の産業界の将来を分ける鍵となりそうだ。
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