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鉄鋼業界で働く/若手女性職編/座談会(下)/3Kイメージに変化を

 ――鉄鋼業界、シャーリング業界にもっと女性が入ってくるにはどうすれば良いでしょうか。


 北嶋「まずは3Kのイメージを変えないといけないでしょうね。特に夏場の工場内は外より暑く、汗をかいて汗臭くなります。鉄板で汚れることも多いです。また、女性管理職が増えると良いですね。当社では工場の現場を仕切っている係長以上で女性社員はいません。そういった方が一人でも二人でも出てくれば、話しやすいかなと思います」


 石川「暑さに関しては、最近ファン付きの作業着が導入されたので良くなりつつありますが、まだまだ改善余地は残っているかなと。私はヘルメットの匂いが気になると集中できないので、たまに自分で洗うようにしています」


 小松「工場で作業されている方は暑かったり寒かったりなど大変ですが、そういった点で事務部門は改善して欲しい点はありません」


 中嶋「工場見学した時に女性の先輩社員がいると、女性でもこの仕事はできるんだと感じることができます」


 吉田「工場のことだけじゃなく、更衣室やトイレなどをキレイにしているなど、女性が働きやすい職場をもっとPRした方が良いと思います。求人広告に載っていたら見ると思います」


 ――鉄鋼業界は最近高炉の休止など暗いニュースを聞きます。将来性についてどう思いますか。


 北嶋「鉄鋼業界は建物が建つ上ではなくならない仕事です。安泰ではないと思いますが、世の中に建物がちょっとずつでも建っているのであれば、会社は継続すると思います」


 石川「最近は東京五輪の会場となった新国立競技場の仕事をやらせて頂きました。今後は、北海道新幹線札幌延伸関連の駅舎や再開発などが出件する予定で、需要がある限りなくならない仕事です」


 小松「新しい建物がいろいろ建っているので、衰退はしないと思います」
 中嶋「最近朝礼で鉄が不足していると言われるのですが、当社は大きな会社なのでいろいろな所に材料を出しています。潰れはしないと思います」
 吉田「H形鋼や私たちがつくる切板は、建物を建てる上で必要不可欠なもの。なくなることはないと思う」


 ――これからの目標を聞かせて下さい。


 北嶋「仕事では上司と一緒に工場を回していますが、一人でもできるようになりたい。また、プライベートでは6年前にプロ選手となったダーツに力を入れたいです。コロナ前は年間21ツアーが組まれ、東京、横浜、広島などに遠征していました。部下にも仕事とプライベートを両立させて欲しいと思いますね」


 石川「ロスナイ工場に入ってまだ半年なので、ケガをせず早く仕事に慣れたいです」


 小松「今は子どもがいるので時短で働かせてもらっていますが、3歳になったら通常勤務に戻したいです。まだ理解できていない仕事などもありますので、もっと理解を深めて仕事に当たりたいです」


 中嶋「主にガス切断をやっていますが、複雑な形状の残材から製品をとる際にもっと判断を早めることが目標です」


 吉田「プラズマ切断機をメインに扱っていますが、機械との付き合い方を試行錯誤しています。新しいチップと電極であれば当然キレイに切れますが、古くてもうまく調整しながら良い製品を造り込めるよう技術を磨いていきたいです」

(深田 政之)


 鉄鋼業界で活躍する女性をはじめとした多様な人材、未来を担う人材を、随時紹介していきます。


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