「未来へ 見出す活路 胆力問われる伸銅メーカー」苦境を跳躍のばねに 次世代需要は消失せず

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 来たる超スマート社会を見据え、電気自動車(EV)や通信機器の導電・放熱材などに使われる伸銅品は需要拡大の期待感が急速に膨らみ、銅・銅合金条メーカーを中心にこの数年で増産投資機運が高まった。昨年から今年にかけ板条各社の増強投資が順次完了し、臨戦態勢に入った矢先の新型コロナウイルス禍である。国内の伸銅品生産は目下リーマン・ショック後以来の落ち込みを見せており、目算は大きく狂った。ただ、社会構造の変革に伴う次世代需要は消失しない。メーカー各社には長期戦略に必要な生産態勢、そして適正マージンを維持する胆力が求められている。

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