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アメリカ教育のトレンド「SEL」を、英語で学べるようになりました!

こんにちは、Choimirai Schoolのサンミンです。

0  はじめに

「GPTと学ぶ、ELA」でSEL(Social Emotional Learning)が学べるようになりました。

SELで必要とされる素養をレベルにあった記事を読みながら最新のAI(GPT-4)と議論することができます。

▲Self-Awareness(自己認識)についてGPT-4と会話を交わす様子

今回のnoteでは「SEL」とは何で、「英語で学ぶ」を通じてSELを学ぶ方法を紹介させていただきます。

1  アメリカ教育のトレンド「SEL」、とは?

近年米国では、①社会性を育んだり②感情をコントロールする方法を学んだりする「ソーシャル・エモーショナル・ラーニング(SEL、社会性・感情の教育)」を取り入れる学校が増えています。

日常生活での精神の安全と身体的健康は効果的な学習には欠かせません。不安を抱えていたり、友達との間に問題があったり、病気であるときには良い学習を得ることが困難になるのは当たり前。

SELが注目を集めているのはより効果的な学びをサポートするためには、まず、健全な精神や体の健康をサポートしてあげる必要があるという認識が広まっているからです。

これまでアメリカではYaleやハーバード大学など、様々なSELの枠組みが考案されてきました。この中でもアメリカのSELを1990年代から牽引してきたのが、Collaborative for Academic, Social and Emotional Learning(CASEL)です。

2  CASELの取り組み

CASELの枠組みですと、SELの対象となる社会性や感情の能力は5種類に分かれています。

▼自己認知(self-awareness)

自信をもって成長マインドセットで、自分の感情を理解することができる能力。

▼自己管理(self-management)

自己管理とは、自分の感情、思考、行動を律する能力です。ストレスのコントロール、衝動の抑制、やる気の持続を効果的に行いながら、学習面や生活面の目標を達成する能力。

▼社会認知(social awareness)

多様な背景や文化を有する人たちの視点を理解し、共感したり思いやったりすることができる能力。

▼対人関係(relationship skills)

他の人とうまくコミュニケーション+協力できる。不健全な場の空気に流されない。対立を建設的に解決したり、他人に助けを求め、自分から他人を助けることができる能力。

▼責任ある意思決定(responsible decision-making)

自分の行動や、他人とのやり取りの中で、倫理的基準や安全性、社会的規範に基づいて、建設的な意思決定ができる能力。

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3  英語で学ぶで進める「SEL」の学習

「英語で学ぶ」では3つのシステムを取り入れています。学習システムとしてはOpenEdXを、そしてコンテンツとしてはNewsela PROの記事とRaz-Kidsの教材を採用しています。

Newsela PROではSELに対する関心が高まることに応えるため2018年からSELに特化したコレクションを提供しています。

Newsela PRO: Newselaの学校向けプログラム。有料サービスとなります。

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NewselaのSELコレクションではCASELで定義された5つの枠組みをさらに細分化し、それぞれの領域に適した記事をアサインしています。

例えば、自己認知(Self-Awareness)は下記4つの領域に分けて学ぶようになっています。

■Emotions
■Mindfulness
■Identity and Self-Concept
■Confidence and Strengths

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4  OpenEdXを使って「SEL」を学ぶメリット

Newselaが提供しているSELコレクションは4つのステップで踏んで進めるようになっています。

①Overview
②Key Takeaway
③Comprehensive Question
④Activities

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OpenEdXのシステムはこうしたステップをUnit単位で進められるのでより効果的にSELがもたらすメリットを知識として定着させることができます。あと、毎日の課題が予めアサインされていますので多読の習慣化にも繋がる仕組みとなっています。

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▲Overview + Key Takeaway + Comprehensive Question + Activities

また、学習の手順として関連単語をチェックしてから読むようになっています。こうすることで、語彙学習はもちろん理解の解像度を上げることができます。

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▲語彙リスト

記事は、リーディングだけでなく読み上げ機能もついていますのでリスニングの練習にも適しています。学習の進め方としては、

①自分のペースで読む
②内容が理解できたら、文字を目で追いながら読み上げてもらう
③読み上げのペースについていけたら、今度は耳だけで聞く
④耳だけで理解ができたのであれば、クイズを解く

といった、4つのステップを勧めています。

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▲全ての記事には音源も

全ての記事には米国の学習指導要領も基づいて作られたクイズが用意されています。クイズを解くことで話の内容が正しく理解できているのかを簡単に確認できるメリットも。

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▲内容の理解を確認するためのクイズ

5  まとめ

SELに対する関心はOECDでも高まっていて、2015年には142ページにわたる報告書を出しています。SELの重要性は認識しているものの素材を含め、適切な教え方を見つけるのは簡単ではないと強調。

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「ちょいみらい英語」では、OpenEdXのシステムとNewsela PROのSELコレクションを組み合わせることでSELがもたらすメリットを英語で学べるようになっています。


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