ケチな家系
倹約家は、家計のコントロールができている、忍耐強いなど、良い意味で使われているように思う。
ケチは、ボロになっても同じ物を使っている、お金の使い所がわかっていないなど、悪い意味合いが強いと思う。
うちの家系は残念ながら後者だ。
祖父は口に出すのが憚られるくらいのケチだ。度を越していた。そんな環境下で育った父は、ケチではあるが抑制された子ども時代を過ごしたからか安物買いの銭失いが大好きなのであった。いらないものをたくさん買うからお金がなくなり、またケチになる。
ケチケチ一家の血を継ぐ私もケチなのである。ここで本題。エピソードnoteです。
26歳くらいの時に、地元の同窓会がありました。場所は、チェーン店の居酒屋。飲み物のオーダーの前に、店員さんから一人一人にウコンの力が配られたのです。
私はすかさず聞きました。
「これ、いくらですか?」
数秒の沈黙のあと、同級生のみんなが吹き出しました。
「かーくん、俺らそんなの気にする歳じゃないだろ?」
そう言われて、相槌の意味を込めて笑いました。そうだよな、みみっちいよなって。
しかし、今でも思うのです。あれが私の本質なのだと。居酒屋で出されるウコンの力は、きっとコンビニで買うよりも高いのだろう。ドラッグストアで買えば、もっと安く買えるのかもしれない。どこで買っても同じ飲み物ならば、びた一文も多く払うことはしたくないのです。
そう考える自分を嫌になるときもありました。でも、歳を重ねてそれも自分なんだと受け入れられるようになってきました。仲の良い友だちが、安い飲み物を求めてドラッグストアに行こうぜと言ってくれたのも大きかったと思います。自分だけじゃないんだ。これが気が合うってことなんだって。
血は争えないのでね。ケチな性分でもいいじゃないかと。そう思って、生きていきたいです。
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