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エニシング工場留学日誌 Vol.5(2020.1.10)

工場留学5日目。
工場留学第一週の最終日となる今日は検反作業から。

キバタ(織り上げたままの整理加工とうがなにもされてない生地)での注文があったので、織り傷や汚れが無いか確認しながら、カットと梱包をしていきます。

織機は油まみれなので、服や手も油が付いてることがあり、生地にも付いてしまってることが多いです。(整理加工で洗ったり染めると全く目立たないので、いいのですが、今回はキバタなので、綺麗な部分のみを厳選していきます。)

そもそも前掛けの生地を織っている工場なので、織りあがる生地は前掛けの幅で、長さも前掛け1枚ごとにカットできるようになっています。(前掛けについては後日また投稿しようと思います)

そして前日と同じ緯糸の補充をしていた15:30ごろ、影山工場長から声をかけていただき、第一週の最終日ということで「織機を動かしてみるか」とマンツーマンで付いてくださることに。

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影山さん指示のもと、「まずシャトルが反対側に入ったところで止めてみて」と言われ、バーを動かします。(バーを動かすことで横のベルトがズれ、天井のモーター動力のバーと繋がり、織機が動き出します)

しかしこの1回送るだけが意外と難しい。タイミングがつかめないのです。
そしてただ反対側に行くだけではなく、そのまま次もシャトルが打てるように、一番奥まで入って成功と言えます。

そして1つ成功したら次はここ、その次はこっちと、次々と織機を変えていきます。

遠州製の同型の織機3台で試しましたが、全てそのバーからシャトルを打つところまでの繋がりが違うのです。伝わってくる振動も違う。同じ機械なのに。

影山さんは楽しそうに、「違うでしょ〜」と。
全然違います…笑

その他、鈴木製、豊田製の物ももちろん違いました。
全て生き物のように違う動きをします。

一通り試した後、ようやく織機を本来の通り動かしました。
動かす際も、この1回で止める事を繰り返しながらエラーが無いか、織られてるキワを確認。そして動かしだします。影山さんもマンツーマンで見てくださって、織るときにどこを見るとか、織機の動く原理、細かい織機の違い等を教えてくださいました。まさに職人。

マスクの下でニヤニヤしながらやっていたと思います。
今でも文字を打ちながら思い出してニヤニヤしてます。
それほど充実した時間でした。

16時過ぎからは片付け作業に入るので、少しずつ織機を止め、夕日と共に最後の一つの織機を動かしました。

この夕日をバックにした織機の神々しさが今回一番印象に残ったシーンで、今でも思い出します。

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最終日の今日、生まれて初めて織機を動かすという経験をさせていただきました。

こうしてあっという間に5日間が終わりました。
最初から最後まで工場の御三方と代表の西村さんに大変お世話になりました。

本当にありがとうございました!

そしてまた2月、3月と日程が決まり、それぞれ一週間ずつ工場留学させていただきます。暖かく見守ってください。

留学日誌の続きもお楽しみに。

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