「藤井 風」埋もれるワケがない、圧倒的な実力と魅力

藤井風が5/20にリリースしたばかりの1stアルバム
「HELP EVER HURT NEVER」を聴いた。
藤井風は現在22歳の男性、ピアノ弾きのシンガソングライターである。

これは流行る!僕も好きだ。
現在の音楽好きが引っかかる要素に溢れている。
一聴してオシャレだし、それでいて大衆的、決してアンダーグラウンドじゃない。
歌詞が特徴的で、故郷の言葉でもある岡山弁を多用する。
千鳥ノブのツッコミを真似したくなるように岡山弁は響きとして気持ちいい、それにメロディが重なれば尚更。

アルバムは全曲良いのだが、
特に好きな「何なんw」という曲だけでも、まずは聴いていただきたい。
僕もこの曲が好きになり、その後気になってアルバムを聴いた。

実は最初、曲名にネットスラングの「w」が入っていることで嫌悪感を抱いたのだが、
聴いた後だと、このタイトルを自分の中で正当化してしまうほどに良い曲。

「何なんw」
↑YouTubeに飛びます

この曲を歌ってみるとさらに凄さがわかるが、
とにかく歌声が柔軟に動くこと。
リズムのずらし方とか、ニュアンスの強弱とか、Aメロだけでもぐにゃぐにゃです。
それを本人は何気ないように、楽しみながらやっているところに敵わんなと思ってしまう。

4:12〜あたりの「裏切りのブルース〜♪」後のスキャットなんか気持ち良すぎます。

たまにカラオケで実際のメロディとガイドメロディが違うなと感じることがある。
あれは歌の繊細な揺らぎを機械的な音では表現出来ないから。
この曲なんかまさに典型的で、精密採点のバーなんかしっかり作ることが出来ないだろうし、仮にそれを守って歌ったとしても良くはならない。
音程が取れているのことだけで上手い歌にはならないということを証明してくれる良いアーティストだ。

彼の公式プロフィールの一部を抜粋する、

「3歳の頃より楽器を弾けない父にピアノやサックス、時には英語を教えてもらい、小学校の終わりに言われた父の一言「これからはYouTubeの時代」で、実家の喫茶店で撮影したピアノカヴァー動画をYouTubeにアップした事が、後に音楽の世界へ飛び込むきっかけとなった。」

YouTubeには弾き語りカバー動画がいくつも投稿されているのですが、
その中でも一発で好きになるであろう動画を載せておきます。

選曲に対してピアノの超絶技巧、
そしてこの表情の作り方からして、ユーモアのセンスも抜群だと思われる。
2:13〜のサビ入りの表情はユーモアを通り越してもうどスケベだと思われる。
曲終わりの決めポーズ、その後の自然なハニカミ、魅力だらけの動画。

「矢島美容室 / ニホンノミカタ-ネバダカラキマシタ- を歌ってミマシタ」
↑YouTubeにとびます

ちなみにこの格好良すぎる名前、藤井風(ふじいかぜ)は本名!
4人兄弟の末っ子。
4人にはそれぞれ「空・海・陸・風」の名前がついている。

藤井空もピアノを弾くことが出来、都庁のピアノで弟の「何なんw」を弾いている。

藤井空が弾く「何なんw」
↑YouTubeに飛びます

昨年流行ったOfficial髭男dismやKing Gnuは流行った時点ですでに楽曲をいくつもリリースしていた。

藤井風はまだリリース曲が少ない、彼の過程、軌跡を序盤から追って行くことが出来る。
今のうちに知っておかないと、むしろ損するアーティストだと言えよう。

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