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氷点下と水滴と。

雨樋の下に零れ落ちた水滴が
氷点下でまあるい氷になって
石塀を芸術的に彩る。


雪解け水が作る水滴の王冠の美しさには
時間を忘れて見入ってしまう。


キンと音がするような冬の空気で
冷たくなった鼻の頭は 
真っ赤になってしまうけど
 
感動が心の中に波紋みたいに広がっていく様を
静かに静かに見つめている時は
瞑想に近いのかもしれない。


何かに追い立てられるように 
がむしゃらに動き回っていた時期を経て

自分の内部の深いところに沈み込み
自分の「本当」を探っては
発見を繰り返している今現在。

幾つになっても
生まれたての子どもがはじめて世界の眩しさを感じた時のような感覚で
いのちを輝かせたい。

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