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冬の子どもたち *2017*忘備録*

365日。

もれなく脱ぎ散らかされているくつ下。

365日。

目の前にゴミ箱があるにもかかわらず
もれなくその辺にポイされているゴミ。

もれなく。。。守られない約束ごと。。。

激化する兄弟喧嘩・・からの、流血。。。

食べこぼしのご飯を見事に踏んでしまい
見るも無残なお気に入りのルームシューズ。。。

上げるとキリがない不毛な日常に。。。

ぷち~ん。

色々、重なって

ぶっち~ん!!!!

「もう、ママはママをやめる!!!本氣やからね!!」

ドアをばっちーんと閉めて
何処へ行くともなく玄関を飛び出すと
外は空恐ろしくなるくらいの強風と豪雨だった。

と、とりあえず暖を取らねばとポケットから車のキーを取りだそうとしたら。。。

しまった。。。。よりによって子どもたちがいる部屋に置いてきた。。。
取りに戻るのも。。。ちょっとねぇ。。

「ママーーーー!!!」と夜の街に飛び出されても困るので、寒空の下、玄関の前でしばし佇む。

極寒。さぶい。歯がガチガチと音を立て始め
どんどん体が麻痺ってきた。

しかも、子どもたちが「ママ――――!!!」と追いかけてくる気配もない。。。

どれくらい経ったのか
爪先から髪の毛の先まで冷え切って限界に達し
こっそり玄関を開けて中に入る。

そこは、しん、とした闇があるだけ。
物音ひとつしない。

抜き足、差し足しながら子どもたちの部屋の襖を開けると


おい!!!
ふたり揃って寝とるやんか!!!
熟睡やんか!!!
なんねんて!!!
かあちゃん、ひとりで馬鹿みたいやんかっ!!

もはや氷水化した鼻水を悔し紛れにかみまくって迎えた翌朝

「え?ママ、家出したん?俺ら、反省して
さっさと寝てんよ」
と、ニイニ。。。。

反省して。。。寝たんかい。。

もう言葉もでない。。。。
ただ、ただ脱力である。。。


*2017年*

過去の日記を発見したので
忘備録。

子どもを侮るなかれ。
大人より数倍、図太賢い。
を、痛感した夜のお話。

今も昔も
かあちゃん、君たちにゃ敵いません。

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