私がぢマスターになるまで 2
前回までのあらすじ
高校の球技大会中にお尻に違和感を覚えた梅雨の終わり…
帰宅した私は、患部を鏡で確認し、のっぴきならない事態になっていることを確信。
制服姿のまま肛門科へ向かうのであった…!(シャワーは浴びた)
いざ、肛門科へGO。
「どうされました?」と優しく聞いてくれる受付のお姉さんに
「お尻に何かできているので診てほしい」と懇願。
一瞬ですべてを察してくれたお姉さんは、「ちょっと辛いかも知れないけど、お使いください」とドーナツ型のクッションをそっと手渡してくれた。
静かな待合室。ここは肛門科。
みんな何か事情をお尻に抱えている仲間、怖くはないし恥ずかしくもない。
何より尻が痛い。
診療を待つ人の群れは誰も無口である。
そんな静寂を切り裂き、私の名をフルネームで呼ぶ声が響き、診察室へ…
熟練先生
「今日はどうされました?」
JK私
「お尻に!何かできてて!小指の先くらいの、血豆みたいになってるんです!今日の午前中から違和感がありました!」
私の取り柄はハキハキしている点であるが、痛みをどうにかしてほしいという気持ちが先走り、とても明朗快活に答えた。
熟練先生
「うーん。よく観察してるねぇー。じゃあ診察してみましょう」
看護師さんに案内され診察用のベッドに横になり尻を出す。
この時、ああ制服できて良かったなぁ。
尻出しやすいや…
自分のコーディネートを心なかでそっと誇った瞬間である。
そして診察はすぐに終わった。
熟練先生は私のお尻に起こっていることを簡潔に、そしてわかりやく説明してくれた。
「一般的にはイボ痔と言われていて、外痔核というものだから痛みが強いんですねぇ。」
ほぉー。
そして熟練先生は、看護師さんに詳しい資料のコピーを会計時に渡すように指示を出した。
診療を終えた私は、患部に薬も塗ってもらったこともあり、どこか晴れやかな心持ちで待合室に戻った。
先程まで感じていた得体の知れない痛みは「外痔核による痛み」という概念が固定されたことで、少しだけ受け入れられる痛みへと変わっていった。
痛いけど!!
肛門科で、外用薬と資料のプリントを得た私は帰路につくのであった…
私が痔マスターになるまでの道はここからだっ!