シェア
薄暗い部屋に、ザァッとシャワーの音が鳴っている。部屋を見渡すと間接照明というのだろうか、これ見よがしに照明が壁を照らし、部屋を柔らかい光が部屋を包んでいる。音、光、匂い、どれもが相応であり場違いだ。 何より、僕がここにいる事が一番の場の均衡を崩している。 シャワーの音が止むと少女が身体を濡らしたまま僕の前に立った。 「ねぇ、あなたは入らないの? 別にそれでもいいけど追加でお金取るよ?」 少女は身体に巻いたバスタオルをわざわざ僕の前ではだき、濡れている髪の毛を拭き始める