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R5 建築設備士 二次試験 解答例分析③ ~必須問題編~

R5年の建築設備士試験の再現図を集めて、建築設備チャンネルのDiscord(建築設備士受験生コミュニティ)メンバーの皆さんと分析をしてみた!
という解答例分析の記事のパート③です。

パート①の記事はこちら!

R5 建築設備士 二次試験 解答例分析① ~共通問題編~|おしゃもじ (note.com)



この記事の注意点

前回のパート①に詳しく記載しています。要約すると

※ こちらに掲載されているものは実際に提出したものではなく
  あくまで再現です

※ 試験元と無関係の団体が勝手に書いている感想です
  あくまで予想・憶測です、参考程度に留めてください

※ 二次試験の受験後はみなさんも再現図をつくりましょう
  (もしだめだったときに対策が困難になります)

必須問題

必須問題は文章を記述する問題です。

今回、必須問題では10名の方から、再現解答をいただきました。
解答を受領した順番で1番さん~4番さん、(5番さんは欠番)6番さん~11番さんと呼ぶことにします。
共通問題、選択問題でも必須問題と同じ名前で呼んでいます。

結果は以下のとおりです
(あわせて、前回、前々回で紹介した解答の一覧を()内に示します)

・1番さん:不合格 (必須問題・衛生選択計算)
・2番さん:合格 (必須問題・共通問題)
・3番さん:不合格 (必須問題)
・4番さん:合格 (必須問題・共通問題・衛生選択計算作図)
・6番さん:合格 (必須問題・共通問題・衛生選択計算作図)
・7番さん:合格 (必須問題・共通問題・衛生選択計算)
・8番さん:合格 (必須問題)
・9番さん:合格 (必須問題・共通問題・電気選択計算作図)
・10番さん:合格 (必須問題 ※解答は非公開希望)
・11番さん:合格 (必須問題・共通問題・電気選択計算)


公式HPで公開されている採点基準

公式発表されている必須問題の採点のポイントは、以下の3つ。

①計画条件及び建築基本設計図との整合性
②計画の妥当性・法適合性
③意見を的確に相手に伝える能力

①②より、問題文や冒頭の建物条件、法令と記述内容が矛盾している場合は減点の対象となることがわかります。
③は抽象的でわかりにくいため、あくまで憶測ですが、文章の構成が明確か、主語の抜けがないか、文字数が不足していないかも含まれる可能性があると考えます。

具体的には、解答例をみてみると・・・

例:第6問 屋内消火栓箱について

問題は、2号消火栓(広範囲型)の消火栓箱の計画の要点について3つ、具体的に記述することを求めています。

公式HPに掲載されている第6問の採点のポイントには、「2号消火栓(広範囲型)の仕様、設置等に関する知識」と記載されています。

公式の採点基準に照らし合わせた(おそらく)NG解答とOK解答を紹介します。 ※ここから勝手な推測です

【おそらくNG解答】
・警戒範囲は半径15m以内
→正しくは半径25m以内。法令違反に該当の可能性?
・水槽の水量は3.2㎡以上
→「箱」以外の解答のため問題文の指定と不整合

【おそらくOK解答】
・屋内消火栓には赤色表示灯を設け、火災時に容易に操作ができる位置に設置する。(9番さん)
→消火栓箱の仕様と設置に関する正しい記述
・各階各部分からホース接続口までの水平距離を25m以内に設置する。(11番さん)
→消火栓箱の設置に関する正しい記述

みなさん、どう思われますでしょうか?

どこまでがセーフ?部分点はあるのか?

勝手な憶測を続けます。

採点基準の「①条件との整合性」と「②妥当性・法適合性」を満たしている場合(「③伝える能力」は抽象的なので除くとして)、どこまでの解答が得点となるのでしょうか、部分点はあるのでしょうか。

解答例を見ていて、以下のようなグラデーションがあると感じました。


条件・法令に適しており公式の採点基準に当てはまる計画

条件・法令に適しているが公式の採点基準に当てはまらない計画

法的に問題はなく条件との矛盾もないが、一般的ではない計画

問題条件に即していない計画

システムがなりたたない(内容を勘違いしている・法令違反)計画

空欄

上に行くほど正答の可能性が上がり、下に行くほど誤りの可能性が高くなります。また、「曖昧で具体性に欠ける記述」というものがどこかの間に入ると思われます。

どこかに正解と不正解の境界があるはず。境界部分付近に、部分点となるものもあるかもしれません。


※この分類や順位も全くの個人的な見解なので、皆さんのご意見をお聞かせください。

試験対策の方法としては、「条件・法令に適しているが公式の採点基準に当てはまらない計画」以上を目指して勉強を進めて
試験本番で全くわからない問題が出た場合には、せめて「法的に問題はなく条件との矛盾もないが、一般的ではない計画」を目指してとにかく文字数をうめる、という作戦が良いかもしれません。

合否の境目を探ってみる


分析会を行う前から「作図は完璧だったのになぜか不合格だった」という声も多かったので、個人的に、必須問題は合否に直結する重要なポイントではないかと考えていました。

全体的に解答をみると、合格者の回答には「採用した理由+採用したもの」という書き方をしているものが多いようにみえます。

また、不合格となっている2人の回答をさっとみてみると、以下のような印象を受けます。

3番さん:必須問題においては、間違いではないかと思う回答や具体性が不十分な回答が多い(選択問題、共通問題の提供なし)
1番さん:間違いや不十分な解答は3番さんに比べて少ないものの、衛生選択で間違えている問題がある。(選択問題の系統図、共通問題は提供なし)


仮にですが、3番さんが選択と共通問題で高得点を取っていた場合、必須問題での足切りの可能性もあるかもしれません。
必須問題は過去問がそのまま出題されることが少ない問題ですが、合否を左右する重要な要素なのかもしれません。

必須問題の具体的な採点基準、何割程度で合格なのか、部分点はあるのかなどは、今年度以降も引き続き考察していこうと思います。

みなさんも、試験元HPで公開されている過去問を見ながら分析してみてください!


※試験元や資格学校と関係のない団体が、10名の解答例(自己申告)をもとに予測しています。参考程度にとどめてください

SpecialThanks:一緒に分析をしていただいた建築設備チャンネルDiscordのみなさま


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