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アヘン中毒の乳児院


ミヤンマーとタイの国境沿いには アヘン栽培で暮らしを立てている山岳民族の村が点在している 

オムゴイは中でも一番大きい集落

タイの僻地には100年ほど前からこの土地に住み着いた山岳民族の為に

キリスト教の宣教師が病院をたて、学校をたて、乳児の死亡率を減らす治療をしてきた。中でも セブンスデイアドベンティストと呼ばれる教団の活動はよく知られている。

オムゴイで生まれた乳児の多くは母親の中毒症状をすでに体内にもっているモルヒネ中毒の母親の子宮で9か月暮らす間に

乳児も中毒にかかって生まれるため

急にモルヒネをストップすると死んでしまう

哺乳瓶のミルクにモルヒネを入れ

少しずつ減らしていく治療をする

オムゴイの病院で働く宣教師たちは

両親もこの地で生まれ

タイ語といくつかの山岳民族の方言を話す

乳児の状態が安定してくると

北タイに散在する

キリスト教孤児院に送られる


私の財団はチェンマイ付近で、孤児院、公立小学校、発達障碍児施設

に出向いて仕事をしていた

僻地に行けば行くほど

従業員の多くは自分も同じような環境で生まれ育った人が多く

問題を抱えた子供の指導をする教育は受けていない。


宣教師団体から要請を受け

スタッフと一緒に施設をたずねた

まず目にはいったのは子供が犬を虐めている様子

足でけったり竹でなぐったりしている。

よくみると生れたばかりの子犬達だ

車がバックしてく時にタイヤの下敷きになったらしい

すぐ死んだ犬もいる

子供達を止める大人もまわりにいない


この孤児院で子供達と一日すごした

ローザはほかの子供が大事にしている

ノートやシールを盗む

せっかく盗んだものを壊して

メチャメチャにする。

ローザは自分より体が小さい子供を

自分の家来にするため

先生が見てない時暴力をふるう

マリは普通の食事には手を付けず

ごみ箱に捨ててある残飯をたべる


東南アジアの孤児院の酷さは

マスコミでもとるあげて

私もある程度は知っていた

一日訪問し従業員の年長の女性から話をきく

小さな私達の財団でなにができるだろう、

大きな寄付団体がバックについていれば別だが、

私達が来なくなると

この子供達はどうなるのだろう


タイで5年間財団を運営して

私の役目がだんだんはっきりしてきた

タイの国でどこの隙間にどのように介入すれば

一番いい仕事ができるか

何年くらいで

数量的効果を出せるか

その間の財源をどう調達するか

どうしようもない大きな問題、

子供は一度しか育たない

成果が上がった事を証明するためには

プロジェクトをどう設定するか

そんな悩みを解決できなにまま

去年財団を封鎖しました。

子供達の問題は

何も変わっていないとおもいます

国籍なしにタイで生まれ

しかも障害を背負った子供にどう向き合るか、

国際的寄付団体の支援方針も 

今はタイに向けられていない







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