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空想新聞 2022年10月20日☁

小林レイジーさん今日も墨をする。30日間連続

東京都江東区にお住まいの小林レイジーさん(71歳)はきょうも墨をすりました。書道歴63年間の小林さんはここ三年間ほぼ毎日自分の名前を半紙に書いています。しかし調子が悪いときは墨だけをすり、筆をとらずに長時間瞑想にひたるときがあります。
今日で連続30日間、墨をすり瞑想にひたるだけの時間を過ごしました。昨日記者がインタビューしたところ「いま力を溜めているところなのだ」と回答してくれました。一ヶ月間の力で書かれる書道はどのようなものでしょう。楽しみです。

今日は何の日

10月20日は「眠ーい。飽きたー」の日です。
ヒトデが大好きなとある中学生が海から遠ざかった季節にヒトデに会うために水族館に行きました。しかしヒトデがどこにも展示されておらずがっくり肩を落とし、家に帰って自室に置いてあるマンガをひたすら読み耽っていたところ、思わず口をついて出た言葉が「眠ーい。飽きたー」でした。
次の瞬間、その中学生は何が起こったかわからなくなりました。びっくりしたというか、頭が真っ白になってしまいました。「眠ーい。飽きたー」と言った瞬間、木霊のように同じセリフが家のそこら中から聞こえてきたからです。
「眠ーい。飽きたー」「眠ーい。飽きたー」「眠ーい。飽きたー」「眠ーい。飽きたー」「眠ーい。飽きたー」
しばらく混乱していましたが聞いたことのある声だったことを認識しようやく何が起こったのか考え出しました。壁と床の微かな音を聞きながら少しずつ怖さが薄れてきてことを感じ家の部屋という部屋に行くことを決意して実際そうしました。そして家族全員と会話して何が起こったのか確かな回答が出ました。それはつまり家族全員が偶然に同じセリフを連続的に呟いたのです。その中学生、父、母、姉、兄、弟が、この順番で。
この天文学的確率で起きた奇跡を記念して10月20日は「眠ーい。飽きたー」の日(別名 天文学的確率で起きた天文学的にくだらない奇跡の日)に制定されました。


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