アスガルド解散について社畜的に考えてみた
さめじまです。
この度noteに手を出してみました、ただのしがない社畜です。
少しだけ自己紹介をすると、乙女ゲーをはじめとした2次元の女性向けコンテンツが大好きな人間で、且つ毎日エンタメ企業の動向を調べてる、ただのヲタク女です。もちろんここに記載の数々の企業とは一切無関係な外野の人間です。以後お見知り置きを。
さてそんな私なので、今回のアスガルド解散のニュースには、筆を取らずにはいられませんでした。
慌てて買い占める方、時代の流れを悲しむ方、レーベルが残ることを聞いて安堵する方、色々いると思います。が、このnoteではあくまで、ハニビヲタクでも乙女ゲーヲタクでもなく「エンタメ企業ヲタク」の一個人が下世話な妄想じみた考察をしている場なので、そういうものとしてご覧下さい。ちなみに私はスタスカなら秋が好きでした。
前置きが長くなりましたが本題です。
女性向けCDや乙女ゲー厶のユーザーであれば誰もが知ってるであろう「honeybee」をはじめとする複数レーベルを所有する、株式会社アスガルド。
スタスカやダイナーなどの巨大コンテンツも多く生み出したこの会社は、2019年1月、静かに暖簾を下ろした。
昨今、CDもしかりだが、特にCS乙女ゲームは最早死にかけと言っても過言ではない落ち込みを見せている。詳しくはまた後日別で書きたいのでここでは割愛するが、とにかくあらゆる企業が様子見や迷走している中でのアスガルドの死(あえてこう言おう)は、今後の女性向けコンテンツの繁栄のためにはしっかり分析しなくてはならない。
アスガルドはどのように死んだのか?これを紐解くにあたり、重要な類似案件がある。
Twitterでは破産したQuinRose(アートムーヴ)を思い出すという声が多いが、消え方がそもそも違うので私はそうは思わない。
スタンスとしては、アスガルドの晩年の様子と最も近いのはKONAMIと当時の社員であった小島さんの間で起こった「コジプロ騒動」だと考える。
コジプロ騒動まとめhttps://www.google.com/amp/s/s.gamespark.jp/article/2015/12/30/62786.amp.html
詳しくは上記URLが分かりやすいのでぜひそちらを。ものすごおおおく雑にまとめると
会社組織を変えまぁす!ゲームはもう積極展開しないよ☆小島さんの作ってたメタルギアは別のチームで引き継ぐんでよろしくな!他のゲームは…とりあえず中止で( ^ω^ )
って感じだ。あくまでネットニュースを参考にしただけで、またできる限りソースのある私情の挟まれていない情報のみをまとめたつもりだが、少なくともこの後、小島さんは結局辞めて新会社を作ったというのは事実だ。
アスガルドからごっそりと人が抜ける形で「あにまるぷらねっと」ができた時、私は真っ先にこの騒動が頭によぎった。
KONAMIの現状を見てみよう。言っていた通り、CSゲーム事業はウイイレなど極々一部を除き完全に消滅。KONAMIはスポーツジムやTCGなど他にも稼げる武器があるから切っても生き残れたが、さてアスガルドはどうだろうか。
ここからは完全に妄想である。
アスガルドは晩年、KONAMIと同様に、クリエイター陣と経営陣がうまく連携できていなかったのではないか?
その結果、良いコンテンツを産み出せるクリエイターがアスガルドから離れ、0を1にすることが出来なくなり、既存コンテンツでの稼ぎで踏ん張るも限界を迎えたのではないか?
と推定すると、わりとしっくりくるのである。
コジプロ騒動は世界的なニュースになった。それは主にKONAMIのクリエイター陣への不当な冷遇が叩かれる流れであり、もしその書かれている冷遇が真実ならば、今ならパワハラ問題などにも発展するであろう酷いものであった。どこまでが真実かは分からないし、更にそれにこじつけたアスガルドとあにぷらの確執についてはもっと真実は分からない。
ただ、
顧客が不信感を覚える規模での分裂が起きた
のは双方事実であり、その結果アスガルドがなくなっているのであれば、それは完全なる円満でないことは想像に難くない。
さらに掘り下げる。
これを仮定とすると、そもそものアスガルドの体制が「圧倒的クリエイター重視」であったと予想できる。
アスガルドの特徴は何か?作品としての個性ではなく女性向けコンテンツ企業としての特徴だ。
それは「会社規模に対してレーベル数が多い」ことがひとつあげられると思う。
公式HPを見てみよう。休止しているものも含めて11個のレーベルがある。いずれもプラットフォームはほぼ同じで、恐らく女性向けに疎い人なら何が違うのかまったく分からないだろう。
レーベルを分けることによるメリットは何があるか?マーケティングとして考えたら実はメリットはそんなに多くはない。手続きも多くなりそれだけ管理も煩雑になる上、ファンがレーベルごとに着いてしまうので横の広がりが難しくなる。ノウハウの蓄積もできない。
これも仮定だが、アスガルドは
クリエイターの意志を尊重して、細かくレーベルを分けていた
のではないかと私は考える。
クリエイター側からしたら、自分の手でレーベルを立ち上げられるというのはこの上ない自信になる。それは例えばRejetやオトメイトで中の人として作品を作るのとはまた異なり、自らの屋号を背負うことになるのだ。
そして同時に、責務も増える。
レーベルが別れているため個々での独立したマーケティングが必要になるのだが、果たしてうまく稼働していたのだろうか?それは、実際に最後まで動いていたのが2レーベル(blackを分ければ3レーベル)しかないことから簡単に想像ができるだろう。
ブランディングというのは固定ファンを作るために継続した展開が必要不可欠で、新レーベルを立ち上げては数作で終わり、発売中止、立ち消え、また新レーベルを立ち上げ、のモデルは、正直あまり上手だったとは言えない。(逆に言うと他レーベルに干渉しないという意味ではそこが唯一の分けるメリットでもあるが…)
KONAMIのようにその状況を是正しようとしたのか、はたまた単純に稼ぎ頭(honeybee)の負担が多すぎたのか、真相は藪の中だが、このあまり上手くない経営によりクリエイター陣と企業側で何らかの軋轢があり、結果離散したと考えるのが自然ではなかろうか。
誤解のないように言っておくが、私は企業が悪いともクリエイターが悪いとも思っていない。そしてもちろん、買わない客が悪いとも思っていない。(割れとかフリマはまた別の問題。)あくまで分析として
猛獣使いがライオンを窘めることができなくなった結果、サーカスからライオンが消え、ライオン目当ての客も消え、そしてサーカスは畳まれた。
というのが今回の解散の真相なのではと考えているのだ。
このサーカスの例で言うとアスガルドがやるべきだったのは、
ライオンを離す前に敏腕の猛獣使いをヘッドハンティングする、もしくはライオンが辞めたあとすぐにトラを飼い目玉にする
べきであったし、そして実際にアスガルドがやっていたことは
もういなくなったライオンのグッズを売って延命している
状態だったわけだから、それはこうなるよね、というのは今になれば分かる。
これが私の「アスガルドが解散までしてしまった理由」の分析もとい妄想だ。何度もしつこく言うが、真実は知らない。
今回の解散は非常に残念であるし、偉そうにゴタゴタ講釈をたれたが私はいちヲタクとして商品を買うことでしか今後も支援はできないだろう。
最後に、問題提起だけ投げさせて欲しい。
アリスマティックに移ったhoneybee他レーベル達は、この状況で果たして「生きている」と言えるのか?
ということだ。先程「アスガルドが死んだ」とあえて書いたが、これは果たして「生」なのだろうか。コンテンツの生死とは何か?ここについては、私はまだ解を出せていない。
もちろんこの後うまく噛み合って、アリスマティックによるhoneybeeの新しいサーカスが見れるかもしれない。今はそれに期待をしながら、過去の栄光をAmazonで買い占めることにする。
なんか最後が投げっぱなしなまとめになってしまいましたが、ここまでお読みいただきありがとうございました。
書いてから思ったけどこれ企業から訴えられないよね?悪口書いてないから大丈夫だと思うけど。。何か言われたら消します笑
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?